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平成28年4月20日に国土交通大臣の諮問機関である交通政策審議会により、東京圏における今後の都市鉄道のあり方について(答申)が示されました。
この答申は、おおむね15年に1度示されるもので、前回の答申である運輸政策審議会答申第18号(平成12年1月17日)では、路線ごとにA1(目標年次までに開業することが適当)、A2(目標年次までに整備することが適当)、B(今後整備について検討すべき)といった優先順位が示されていましたが、今回の答申では、前回のような順位付けは行わず、各プロジェクト(路線)の意義や課題を明らかにし、関係地方公共団体や鉄道事業者等の主体的な取組を重視したものとなっています。
この答申の中で、市民の皆様や近隣自治体等と連携して活動を進めてきました地下鉄12号線の延伸については、「東京圏の都市鉄道が目指すべき姿」を実現する上で意義のあるプロジェクトの一つとして位置付けられました。また、光が丘から東所沢までの「一体整備」の記述が盛り込まれているなど、新座市への延伸及び東所沢への結節に向けて、前回の答申から大きく前進した内容となっています。
(詳細は、下記のリンクから参照してください。)
東京12号線(大江戸線)の延伸(光が丘~大泉学園町~東所沢) 【意義】 ・都区北西部、北多摩北部及び埼玉県南西部と都心部とのアクセス利便性の向上 【課題】 ・光が丘から大泉学園町までの延伸については、導入空間となりうる道路整備が進んでおり、事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において、費用負担のあり方等について合意形成を進めるべき。 ・大泉学園町から東所沢までの延伸については、事業性に課題があり、関係地方公共団体等において、事業性の確保に必要な沿線開発の取組等を進めた上で、事業主体を含めた事業計画について十分な検討が行われることを期待。 ・なお、光が丘から東所沢までの延伸(一体整備)については、東京都と埼玉県に跨がる路線であるため、関係地方公共団体が協調して事業主体を含めた事業計画について検討が行われることを期待。 |
(東京圏における今後の都市鉄道のあり方について(答申)へのリンク)
交通政策審議会委員の皆様におかれましては、長期間にわたる熱心な議論により答申を取りまとめられたことに敬意を表します。
本市においては、全市を挙げて、また、近隣自治体と共に、地下鉄12号線の延伸実現に向けて様々な活動を行ってきました。
今回の答申では、これまでの延伸促進活動が評価され、地下鉄12号線の延伸が「東京圏の都市鉄道が目指すべき姿」を実現する上で意義のあるプロジェクトとして位置付けられましたことは、これまでの延伸促進活動が評価されたものであり、大変喜ばしいものであると捉えています。
また、光が丘から東所沢までを一体として捉え、「一体整備」という文言が初めて使用されております。前回の答申において、光が丘~大泉学園町間は整備路線として、大泉学園町~武蔵野線方面は検討路線としてそれぞれ別に位置付けされていたことを考慮すると、「一体整備」という記述は新座市への延伸及び武蔵野線への結節に向けて、大きく前進したものと捉えております。
さらに、今回の答申について、「国が一方的に評価するのではなく、地元の取組を重視し、課題が解決した路線から国が支援する」との国の考え方が示されておりますが、これは、沿線自治体等による取組次第で、早期の延伸実現が可能となったと捉えることができ、歓迎すべき内容であるといえます。
いずれにいたしましても、延伸を実現するためには、これらの課題を一つ一つ解決していくことが必要であり、そのためには、今後より一層の地元自治体等の取組が重要となってまいります。このことから、引き続き、東京都、埼玉県及び関係自治体等と連携し、検討・協議を重ね、早期の延伸実現に向けた取組を積極的に行っていく所存です。