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平成30年度第1回文化財保護審議委員会会議録

ページID:0066852 更新日:2018年6月11日更新 印刷ページ表示

開催日時

平成30年5月17日(木曜日)
午前9時30分から正午まで

開催場所

新座市役所第二庁舎5階 会議室3

出席委員

根岸茂夫、佐藤善信、蔵持重裕、宮瀧交二、本間暁 全5名

事務局職員

教育総務部長 渡辺哲也
教育総務部副部長兼生涯学習スポーツ課長 金子啓一
生涯学習スポーツ課副課長 斉藤政登
生涯学習スポーツ課主事兼学芸員 川畑隼人
生涯学習スポーツ課主事兼学芸員 笹川紗希
生涯学習スポーツ課主事補 戸口拓哉

会議内容

1 開会

2 挨拶

3 議題

 (1) 平成29年度文化財関係事業実績について

 (2) 平成30年度文化財関係事業予定について

 (3) 平林寺境内林の現状変更について

4 閉会

※現地視察

 会議資料

・ 平成29年度文化財関係事業実績 …資料1

・ 平成29年度埋蔵文化財調査一覧…資料2

・ 平成29年度歴史民俗資料館事業実績報告書…資料3

・ 平成30年度文化財関係事業予定…資料4

・ 国指定天然記念物現状変更許可申請書…資料5

・ 市指定文化財候補一覧…資料6

・ 平成30年度文化財保護審議委員会日程表…資料7

公開・非公開の別

公開(傍聴者1人) 

その他の必要事項

なし

審議の内容(審議経過、結論等)

1 開会

午前9 時30分開会

2 挨拶

委員長

3 議題

⑴ 平成29年度文化財関係事業実績について

資料1、2、3に基づき、事務局が説明する。

<審議内容>

【資料2について】

委員:中世の住居の状態はどうか。

事務局:掘立柱建物が鎌倉時代初めの頃に見られる。柱穴が縦横が並んだ状態で発掘される。土器などの遺物は少ない。

 

委員:平安時代の住居跡が発掘されたことは貴重。新羅郡の中心地が新座や和光にあると思うが、今後どのようになるのか。業者委託を5社にしているが報告書はどうするのか。

事務局:全体を検討した上で情報を集約し、統一して編集したい。

委員長:時代ごとの柳瀬川の流路と住居の移り変わりの関係性がわかるような報告書をお願いしたい。多様な意見を集約できるように。

事務局:古代には東金子と比企で造られた土器が出土している。

委員長:土器の形が異なるということは使用した人が異なることも考えられる。人の動きも考慮するとよいのではないか。

事務局:11月に新羅郡関連のシンポジウムがあり、そこまでに概要をまとめたい。

 

⑵ 平成30年度文化財関係事業予定について

資料4、6に基づき、事務局が説明する。

【資料4について】

委員:昨年と比較して、文化財関係事業の予算はどうか。

事務局:文化財保護費は昨年と同様の金額である。発掘事業に関して、嵯峨山遺跡分が増額し、大和田カミ遺跡分が減額となった。

 

委員:市民の方が受益するものは、必ずしも市の予算からではなく、クラウドファンディングや募金などを活用してみてはどうか。

委員長:新しい提案を入れながら、市民の方に事業を広報する事が大事である。

委員:広報関連で、歴民だよりを年4回発行しているが、事業予定、事業報告だけではなく、どうしても読者が保存しておきたくなるような工夫が必要。市内の地名、文化財についてや委員の先生方の連載などをコラムとして載せる等が考えられる。

委員:市民の方からも相互方向的に情報を共有してみてはどうか。

委員長:古写真のデジタル化などはどうか。

事務局:昨年、フィルムスキャナを導入した。手持ち資料のデジタル化が軌道に乗れば、整理を進め市民の方からも募集していきたい。

委員:学校行事や成人式など、テーマを設けて募集すれば集まりやすいのではないか。

委員:小学校が発行した文書を集めるだけでも貴重である。学校行事が戦争歴史に関連していることもある。

事務局:検討する。

 

【資料6について】

委員長:市指定文化財について、説明のあった3点は検討したい。毎年度に1つ2つは指定をして、新座にはこんなものがあるんだと知ってもらいたい。片山富士については測量さえ終われば、あるいは確定できればすぐに指定できるということでよいか。

事務局:そうである。

委員長:それ以外の石碑や石塔類、歴史をまとめておき、測量が終われば指定できるように書類を作る作業を今年中にできれば、指定化が進んでいくと思われる。

事務局:了解した。

 

事務局:新井水車構造物について、現地で史跡のように指定をするか、水を流せるような場所に移築して有形民俗文化財のようにするか。

委員長:どちらもあれば良い。片山にかつて水車があって、それが新座の産業発展の基礎を築いたという歴史を市民に示せるようにしたい。

委員:今も精米所として機能しているか。

事務局:機械で精米している。水車は残っておらず、小屋と水車の溝が残っている状態であり、水車そのものはない。

委員:その場所で指定したいが、小屋だけの指定は難しいかもしれない。

委員:そこの場所に存在しなければ意味がない。そうすると、その土地にあることが大事になってくるのではないか。

委員長:一部でも当時のものが残っていれば、頂いてもいいかと思う。

事務局:水路の復元は難しい。水車に流れていた田中用水は現在は歩道になっており、また、水を引いていた黒目川も流路変更で遠ざかってしまった。

委員:指定は難しくても、水車の溝が残っているのであれば、遺構と同じ考えで記録、保存をしたほうがよいのではないか。

委員:水車を復元して見られるようにしないと、指定する意味がない。

委員:新座駅の水車は文化財的にはどうか。

委員長:新座周辺の水車は水を下か真ん中から流すことが多い。

委員:かつて平林寺の後ろ手にもあった。

委員:この周辺の規模はどうか。

事務局:新座市内には34か所あり、柳瀬川に3か所、野火止用水に20か所、黒目川に11か所という内訳であった。

委員長:用水は恒常的に流れているため水車に適していた。水車で穀物を潰して江戸に売りにいき、現金収入を得て産業発展した。そうい意味では非常に重要な資料である。

委員:復元できればしたいが。

委員長:指定は難しいが、記録をとり、写真・聞き取りを行い、小屋の調査はすべきである。

事務局:過去に記録済みで、図面もある。

委員:次回の会議で水車の資料を見せてほしい。

 

事務局:野火止用水陣屋堀について、もし指定する場合、どの範囲が望ましいか。

委員長:土盛りが始まる所からではないか。

事務局:活用を考えた場合、土盛りは保護しながら、水路を歩けたら実感できるかもしれない。

委員長:市では調整できるのか。

事務局:史跡にするとした方が、売却をせずに済むかもしれない。

委員長:陣屋堀そのものは無くなっているが、少なくとも残っているところはきちんと指定していかなければならないと思う。陣屋堀の方が野火止用水本流よりも早く作られた可能性がある。野火止村が下、中、上と開発され、最終的に平林寺が移転してきた。野火止用水の方が平林寺より早い。

委員:一番の理想は景観を重視すること。少なくとも、堤が崩れてしまっては困るので最低でも堤だけまず指定をする必要がある。できれば、後から少しずつ広げていけばよい。

委員長:当時は陣屋まで流れて、また戻し、下宿まで流せるように傾斜を測量した。当時の最新の技術力が反映されている。測量機器も無い時代に、これを40日でやり遂げたことに価値がある。また、陣屋堀が史跡公園の分岐点で直進して掘られていることから、残っている野火止用水の中で最も古いかもしれない。

委員:毎年度繰り越して議論しているので、どこかでキリをつけないと。

委員長:曲がった所から陣屋堀を指定したい。何もないこの地に、村を作りたいという想いがこめられた、計算された傾斜が大切である。

委員:土塁も当時のまま残っている。用地買収できなくても、簡単に現状変更できないようにしておくことが大切である。

委員長:なるべく早く指定にもっていきたい。野火止用水以外の同じような水路跡では、県や都の指定になっている場所がある。

委員:片山富士と野火止用水陣屋堀は、今年度中に大きな進展ができるようにしたい。

 

⑶ 平林寺境内林の現状変更について

 資料5に基づき、事務局が説明する。

<審議内容>

【境内林フェンス修理について】

委員長

 非常に危険な状態である。いたずらに入って怪我をした場合、平林寺の責任となってしまってはよくない。早めに行っていただきたい。この形でお願いしたい。

→ 一同了承

【陣屋通りの歩道拡幅について】

委員:斜面を切った部分の景観は大丈夫か。機械的に行うのではなく、平林寺や他のエリアと整合した外観で進めていただきたいがどうか。

事務局:文化庁に問い合わせたところ、許可の条件として景観への配慮を求めることはあるとのことだった。平林寺側で、その内側をどう整備していくか議論が固まっていない部分がある。

委員:例えば、大谷石を積むなどと言ったアイデアが出た場合、大谷石がいつから材料として使われるようになったかなど、歴史的な背景を調べなければならない。平林寺が当初建てられた時代にふさわしいもの、文化的背景を大事にするという観点を最後まで持って進めたい。

委員:設計上、どの程度の高さか分かるか。法面、石垣だと、斜面、高さはどのくらいになるのか。

事務局:図面が足りない可能性もあるので、確認する。

委員:設計は、どこまでが市で、どこまでが平林寺なのか。合わせて県、文化庁に提出することになるか。

委員長:歩道を広げることに異論はない。平林寺境内林保存管理推進委員会で出てくるのか。

委員:法面の方が理想だが。

委員:平林寺側で、いかに景観に配慮するか議論してほしい。

委員:細かい部分は委員長に一任したい。

→ 一同了承

 

⑷ 平成30年度文化財保護審議委員会の日程について

 資料7に基づき、事務局が説明する。

第 1 回 平成30年 5 月17日(木曜日)

第 2 回 平成30年 8 月下旬(予定)

     →8月23日(木曜日)に決定した。

視察研修 平成30年10月中旬(予定)

第 3 回 平成30年12月下旬(予定)

第 4 回 平成31年 2 月中旬(予定)

<審議内容>

・第2回会議の日程について

→ 8月23日(木曜日)に開催することとなった。

 

※ 睡足軒の茅葺き屋根葺き替え現場を視察し、現地で閉会した。

4 閉会

正午閉会


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