会議の概要
開催日時
平成27年11月9日(月曜日)午後6時30分から午後9時15分まで
開催場所
市役所本庁舎 2階 全員協議会室
出席者
新座市長 須田健治(座長)、委員9人
事務局職員
企画財政部長 遠山泰久、企画財政部副部長 永尾郁夫、企画財政部専門員 遠藤達雄、
企画課長 伊藤佳史、同企画係長 小島幸恵、同主事 福井真優子
議事
- 新座市地方創生総合戦略(案)について
- その他
その他の必要事項
傍聴 2名
会議資料
- 新座市地方創生総合戦略(案)
- 資料 土地区画整理事業(想定含む。)による年次別の増加人口
意見交換等
1 新座市地方創生総合戦略(案)について
(1) 事務局説明
新座市地方創生総合戦略(案)(以下「総合戦略」という。)について、資料に基づいて事務局から説明を行った。概要は次のとおり。
(ア) 目標人口について
- 地方創生の推進により目指す本市の目標人口について、次のとおり考えている。
- 合計特殊出生率については、平成16年から平成25年までの実績に基づき、同じ伸び率で今後も推移することとして、平成38(2026)年に1.60を達成し、以降は1.60を維持することを目標とする。
- 土地区画整理事業については、資料のとおり、現在推進中又は準備中の三つの事業に加えて、平成72(2060)年までに四つの土地区画整理事業を実施することを想定している。これにより約3万人の人口増加を見込んでいる。
- 以上2点による人口増加を見込むと、本市の将来人口の推計は、総合戦略12ページ【図8】の橙色の線のとおり平成72(2060)年に約18万5,000人となる。本市ではこれを目標人口としたいと考えている。
(イ) 基本目標について
- 目標人口の達成に向けて、平成27年度から平成31年度までに推進する地方創生の基本目標を五つ定めている。本日は、主に基本目標1~3について御意見を頂きたい。
- 基本目標1は、土地区画整理事業等による定住人口の増加を目指すもので、基本目標2~5に掲げるまちづくりを実現するための基礎となるものである。
- 具体的には、地下鉄12号線の延伸に合わせた(仮称)新座中央駅周辺地区土地区画整理事業を始めとする土地区画整理事業を推進する。
- また、前回会議で頂いた御意見を踏まえ、雑木林を始めとする自然環境及び農地の保全・整備も併せて推進することとしている。
- 基本目標2は、本市が進める観光都市づくりの更なる発展を図り、市の魅力を市内外に発信することで定住人口及び交流人口の増加を目指すものである。
- 具体的には、見所をウォーキングで巡ることのできる環境整備等本市がこれまで進めてきた観光都市づくりに加え、新たな視点による取組として、今後増加が見込まれる外国人観光客をターゲットに据えた座禅体験等の体験型観光メニューの確立や、例えば歴史的につながりのある川越市と一体的に本市を巡ってもらえるような観光ツアーの創出など、他自治体や民間事業者等と連携した取組を行うものである。
- さらに、観光都市づくりを障がい者や高齢者の活躍の場とも捉え、本市が目指すワイナリーの整備やシイタケの里づくりでは障がい者や高齢者にもお手伝いいただいて生産品を加工・販売することも考えている。
- 基本目標3は、子育て支援の充実を図り、子育て世帯の定住を促進するとともに、合計特殊出生率1.60の達成を目指すものである。
- 具体的には、仕事と子育ての両立を支援するために保育環境の充実を図り待機児童ゼロを目指すほか、こども医療費の助成等子育て支援施策を引き続き推進する。また、子どもたちが新座の歴史や文化、自然に親しみ、地域への愛着を育みながら成長していけるような新座ならではの魅力的な学びや遊びの場の提供を進める。
(2) 質疑応答及び意見交換
(・は委員の発言を、→は市の発言を表す。)
(ア) 基本目標1について
- 「まちなみ」、「まちづくり」、「理想のまち」と似たような言葉が混在しているが、その中でも、タイトルに入っている「まちなみ」は、景観のみを指しているような印象を受けるので、変えた方がよい。
(イ) 基本目標2について
- 外国人観光客に関する記述に、新座ならではの要素が感じられない。新座の何が外国人観光客をターゲットにできるものであるのかを明記すべきである。
- 他自治体、民間事業者等と連携した観光ツアーとは、具体的に何を想定しているのか分からない。川越藩の新田開発として、川越市、三芳町及び新座市において一連の開発があったという歴史や、川越城があり、三富新田があり、平林寺に松平信綱公の墓があるということを、ストーリー性を持たせて観光できるようなことが考えられる。
- 子どもたちが観光を通じて自分たちのまちの文化や歴史を知ることができるというのは、子育て世帯にも魅力に感じてもらえるものである。
(ウ) 基本目標3について
- 現案では今までの計画のまとめ直しという印象が強い。何か新しいことを打ち出すべきである。
- 医療体制の整備について、市だけで対応することが難しいことは承知しているが、前向きな姿勢だけでも示してはどうか。
→ 来年度から朝霞区市長会で協力して寄附講座を作り、埼玉病院に慶応大学病院から産科の医師を派遣していただくようにお願いをしていく予定である。こうした取組について、総合戦略にも位置付ける方向で検討する。
- 雑木林については、ただ維持管理するのではなく、子どもたちの遊び場として活用すれば、大人になってからも子ども時代の楽しい思い出のある雑木林を守ろうという意識につながる。
→ 本市では学校農園、学校教育林の取組を行っているが、更に活用できる余地があると感じている。自然体験学習は本市の教育の売りであり、今後も続けていきたい。こうした取組についてもしっかり書き込みたい。
(エ) 構成・見せ方
- 全ての基本目標と市が目指す地方創生の関連性が分かるような図が最初にあるとよい。
- 基本目標や各章の書き出し部分は、読む人に対して新座らしさが更に伝わるように、もっと具体的に書くべきである。
- 基本目標にサブタイトルをつけてはどうか。
- 基本目標のタイトルに新座ならではのキーワードを入れてほしい。他自治体でも掲げられるような目標ではなく、新座らしいものにしてほしい。
- 各基本目標について、平成72(2060)年の着地点を示してはどうか。
- 「2 人口の現状分析と将来展望」の【図8】には将来展望がどういう推計であるか説明を加えてほしい。また、各文章の直後に関連する図表を移動してはどうか。
(オ) 指標
- 指標の数が多い。
- 目標値の数字は大まかな方がよい。
- 基準値の時点は揃えた方がよい。
- 基本目標2の指標である観光客数の根拠は何か。男女比やどこから来ているかまで分析できていて、目標値は、誰をターゲットにどのようにして観光客数を増やすのかまで考えて出した数値なのか。
→ 観光庁の基準に基づき、重要な施設やイベントの来場者数から推計しているものであり、市民と来訪者を区別しているものではない。実際には市の行事に多くの市民が参加しているという印象がある。
- 定住を希望している市民が76.3%もいるというのは、かなり高い数値である。これを5年後に80%にするというのは、目標としてあまり意味がないのではないか。
- 市民の地域活動への参加状況や市との協働体制について測れるような数値目標が立てられるとよい。
(カ) その他
- 農地は観光、まちづくり、防災の面でも重要な役割を担っている。新座産野菜も観光資源として認知されている。保全に向けて、具体的な取組を位置付けてほしい。
→ 今後、土地区画整理事業を行う際には、地権者に特別な減歩率の上乗せをお願いして緑地を保全するなど、緑地保全の方策を検討していきたい。そうして新座らしい緑や水を残すことが、土地の価値を上げることにもつながると考えている。土地区画整理事業を推進すると都市化が進むイメージばかりが先行するが、新座のまちづくりはそうではなく、時計の針を少し戻すような風情のある、農地や雑木林を残したまちづくりを行いたいと思っている。総合戦略の中で、そうしたまちづくりの方針を打ち出していきたい。
- 新座産農産物のブランド化を目標に掲げてはどうか。新座発の農産物を世界的なものにできれば農業を更に強化していけると思う。
→ 本市の農業従事者の多くは副業で行っているが、畑仕事を楽しく行いつつ生計の一部にしていけるような環境づくりを支援したい。新座産野菜のブランド化についても、一つの方策として検討したい。
- 本市は市民みんなが活躍できるまちである。全ての基本目標に市民の参加という視点を入れてほしい。
- 市民協働によるまちづくりは、本市が他自治体に先駆けて行っていることであると言える。市民が地域活動に協力することは、行政側のメリットだけではなく、市民自身の健康づくりや生きがいづくりにつながっていくものであるというメリットがある。
- 本市は障がい者等に対する福祉に手厚いユニバーサルなまちというイメージがある。そういったところをアピールしてはどうか。
本日の意見等を踏まえ、総合戦略を修正する。
2 その他
次回、第4回会議は11月19日に、第5回会議は11月30日に開催する。