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新座市いじめ防止基本方針(平成28年6月2日実施)を公表します。

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年6月1日更新

 本市では、新座市いじめ問題対策連絡協議会における審議を経て、新座市いじめ防止基本方針ができましたので、皆さまに公表します。

新座市いじめ防止基本方針

(平成27年 5月22日 市長決裁)

(改正 平成28年 6月 2日 市長決裁)

はじめに

いじめは「どの子どもにも、どの学校でも起こり得るもの」であり、全ての子どもに関係する問題である。そして、いじめは、いじめを受けた子どもの尊厳を傷つけ、教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身に深刻な影響を与えるのみならず、その生命や身体に重大な危険を生じさせるおそれがある人権問題である。

新座市では、平成24年9月に「新座市いじめ対策委員会」を設置し、いじめの防止、早期発見及びいじめへの対処について協議し、同25年2月に「いじめの根絶に係る取組」について答申を行った。同年3月からは、全ての学校が無記名式アンケートに共通して取り組むなど、全教職員が「いじめは決して許されない行為である」との認識のもと、予防的な取組を継続している。

また、各学校においては、いじめ問題担当者を中心とした組織的な体制を整えるとともに、実態に応じた具体策に取り組み、いじめの未然防止、早期対応、早期解決に努めているところである。

しかし、現状としては、自分をかけがえのない存在であるととらえる「自尊感情」や自分のよさや個性を認める「自己肯定感」が低く、また、相手の気持ちや立場を思いやることができないために様々な問題が発生しており、いじめにつながるような言動も散見される状況にある。

こうした状況を踏まえ、新座市いじめ防止基本方針は、これまでの取組を更に実効的なものとし、児童生徒の尊厳を保持する目的の下、本市及び学校、家庭、地域その他の関係者が連携し、いじめ問題の克服に向けて取り組むよう、いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号。以下「法」という。)第12条の規定に基づき、いじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するために策定するものである。

いじめの定義

いじめ防止対策推進法第2条に示されているとおり、「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。

第1章 新座市いじめ防止基本方針の策定

(地方いじめ防止基本方針)

第12条 地方公共団体は、いじめ防止基本方針を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体におけるいじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針(以下「地方いじめ防止基本方針」という。)を定めるよう努めるものとする。

(新座市は、法の趣旨を踏まえ、国及び埼玉県の基本方針を参酌し、新座市におけるいじめ防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するため、新座市いじめ防止基本方針を定める。

新座市いじめ防止基本方針では、新座市の実情に応じ、いじめの防止等の対策の基本的な方向を示すとともに、いじめの防止や早期発見、いじめへの対処が、新座市において組織的、計画的かつ迅速に行われるよう、講ずるべき対策の内容を具体的に記載する。

また、いじめの防止等に係る日常的な取組の検証・見直しを図る仕組みや、新座市におけるいじめの防止に役立てる啓発活動や教育的取組を具体的に定める。

更に、取組の実効性を高めるため、新座市いじめ防止基本方針が、本市の実情に即してきちんと機能しているかを点検し、必要に応じて見直す、というpdcaサイクルを盛り込む。

 

第2章 いじめの防止等のための対策の内容に関する事項

1 いじめの防止等のために新座市が実施する施策

(1) 新座市いじめ問題対策連絡協議会の組織と役割

(いじめ問題対策連絡協議会)

第14条 地方公共団体は、いじめの防止等に関係する機関及び団体の連携を図るため、条例の定めるところにより、学校、教育委員会、児童相談所、法務局又は地方法務局、都道府県警察その他の関係者により構成されるいじめ問題対策連絡協議会を置くことができる。

2 都道府県は、前項のいじめ問題対策連絡協議会を置いた場合には、当該いじめ問題対策連絡協議会におけるいじめの防止等に関係する機関及び団体の連携が当該都道府県の区域内の市町村が設置する学校におけるいじめの防止等に活用されるよう、当該いじめ問題対策連絡協議会と当該市町村の教育委員会との連携を図るために必要な措置を講ずるものとする。

新座市は、法の定めるいじめ問題対策連絡協議会を設置するため、新座市いじめ問題対策連絡協議会条例を制定する。委員は学識経験者、児童相談所の職員、地方法務局の職員、埼玉県警察の警察官、教育職員、教育委員会事務局職員、前各号に掲げるもののほか、教育委員会が必要と認める者の中から20人以内をもって組織する。

会議内容は、次のとおりである。

(1) いじめの防止等に関係する機関及び団体の連携に関する事項

(2) 法第12条に規定するいじめ防止基本方針の策定及び推進に関する事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、いじめの防止等のための対策の総合的かつ効果的な推進に関する事項

(2) 新座市教育委員会の調査組織の設置

第14条第3項 前2項の規定を踏まえ、教育委員会といじめ問題対策連絡協議会との円滑な連携の下に、地方いじめ防止基本方針に基づく地域におけるいじめの防止等のための対策を実効的に行うようにするため必要があるときは、教育委員会に附属機関として必要な組織を置くことができるものとする。

教育委員会は、いじめ防止等の対策を実効的に行うため、「新座市いじめ問題対策審議会」を設置する。

新座市いじめ問題対策審議会は、公平性・中立性を確保するため、専門的な知識及び経験を有する第三者として、弁護士、医師等、学識経験者及び地域福祉活動団体の代表者の参加を図るほか、保護者の代表者、教育職員、教育委員会が必要と認める者を加え、7人以内をもって組織する。

さらに、新座市いじめ問題対策審議会は、各学校における法第28条に定める重大事態のうち、学校における調査が困難な場合、調査を行うものとする。

(3) 新座市が実施する施策

(1) 児童生徒アンケートによる実態把握と日常的な対応

市内共通様式となる「無記名式」アンケートを毎月実施し、潜在的ないじめの有無を確認する機会とする。質問紙の結果については、速やかに管理職に報告するとともに、全教職員で共通理解を図り、職員会議、学年会議、生徒指導委員会等において、組織的に適切に対応できるようにする。

また、実施結果については、毎月定期的に教育委員会に報告するものとする。

なお、アンケート用紙の回収にあたっては、記入した内容が周りに分からないように十分配慮するとともに、アンケート用紙は、実施後1年間の保存とし、教育委員会から指示があった場合は提出する。

(2) 保護者用チェックリストによる実態把握と情報共有

保護者の気づきをいじめ根絶に向けた情報として共有し、連携を深めるために保護者用チェックリストを配布し回収する。

時期は、不登校が急増する5月末、9月末、1月末とし、全家庭に配布する。

保護者からの申出があった場合は、担任もしくは保護者と信頼関係のある者が相談活動を行う。

(3) 教師用チェックリストによる実態把握と個別案件への対応

いじめ問題を発見する手立てとしての基本策である。

毎月1回実施し、児童生徒の様子を定期的に観察するとともに、実施後は、学年主任、生徒指導主任等が集約し、速やかに校長、教頭に報告する。また、職員会議及び生徒指導委員会等で情報を共有し、個別の案件について組織的に対応する。

チェックリストは、実施後1年間の保存とし、教育委員会から指示があった場合は提出する。

(4) いじめ問題担当者の校内組織への位置づけ

生徒指導体制を強化し、横断的な対応を図るため、いじめ問題担当者を校務分掌に位置づける。具体的には、アンケートの集約や対応策の立案など、いじめの根絶に係る取組に特化した役割を担う。

(5) 教育委員会への速やかな報告

各学校は、いじめを認知した場合は、速やかに教育委員会に報告するものとする。また、月例の報告も併せて行う。報告を受けた教育委員会は、問題解決のための指導を行うとともに、対応の進行管理を適切に行う。

(6) 実施要項に基づいた確実な実施

いじめの根絶に係る取組については、実施要項を定め、継続的、計画的に行う。

(7) インターネットを通じて行われるいじめ防止対策

教育委員会は、携帯電話等通信情報機器の急速な普及と発達により生じる児童生徒への影響に対応するため、新座市いじめ問題対策審議会の調査審議を踏まえ、児童生徒の通信情報機器の使用に関する指針を別に定める。

 

2 いじめの防止等のために学校が実施すべき施策

(1) 学校いじめ防止基本方針の策定

第13条 学校は、いじめ防止基本方針又は地方いじめ防止基本方針を参酌し、その学校の実情に応じ、当該学校におけるいじめの防止等のための対策に関する基本的な方針を定めるものとする。

各学校は、国や県、市の基本方針を参考にして、自らの学校として、どのようにいじめの防止等の取組を行うかについての基本的な方向や取組の内容等を「学校いじめ防止基本方針」として各学校の実情に応じ、いじめの防止等のための具体的な実施計画や実施体制を定めるよう、次の点に留意する。

(1) 策定に当たっては、自校の課題を洗い出し、教職員や学校関係者の認識の共有を図る。

(2) 「いじめの防止」、「早期発見」、「いじめに対する措置」に関する具体的な手立てや年間の計画を組織的、計画的に実行できるよう盛り込む。

(3) 児童生徒や家庭、地域も巻き込みながらの策定や説明に努める。

(4) 法第22条に基づく組織を学校いじめ防止基本方針に定めた取組等を実行する中核の組織として位置付ける。

(5) 未然防止の取組には、学校の全教育活動に関わることを意識し、全教職員が児童生徒の様子や変化等を見抜く力を高めるための方策を盛り込む。

(6) 未然防止の観点からも、いじめに関するアンケート調査を毎月実施する。(ただし、アンケート調査の結果だけに頼らない。)

(7) 年間の取組をpdcaサイクルにより検証し、学校いじめ防止基本方針を見直すことができるようにする。

(8) 11月が埼玉県におけるいじめ撲滅強調月間であることから、児童生徒を主体とした取組を11月にも位置付けるよう努める。

(9) 重大事態への対処については、新座市いじめ防止基本方針を参考に迅速な対応ができるようにする。(重大事態が発生した場合のシミュレーションを全教職員で行っておく。)

(10) 学校いじめ防止基本方針により、個々の教職員がそれぞれの教育活動の中でいつ、何をどのようにすべきかが分かり、保護者や地域がどのような協力をし、学校として児童生徒をどのように育てようとしているかが分かるようにする。

 

(2) 学校におけるいじめの防止等の対策のための組織

第22条 学校は、当該学校におけるいじめの防止等に関する措置を実効的に行うため、当該学校の複数の教職員、心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者その他の関係者により構成されるいじめの防止等の対策のための組織を置くものとする。

いじめ等の対策を実効的に行うための組織として、「学校いじめ問題対策委員会」を設置する。

(1) 構成員

校長の指揮の下、教頭、主幹教諭、いじめ問題担当者を中心に、教務主任や生徒指導主任、学年主任、教育相談主任、養護教諭等の中から各校の実情により充て、個々の事案に応じて学級担任や部活の顧問、さわやか相談員、子どもと親の相談員、スクールカウンセラー等も加えることができるものとする。また、必要に応じて新座市教育相談員や新座市学校カウンセラー、新座市スクールソーシャルワーカーのほか、学校以外の人材として、いじめ・非行防止ネットワーク、地域ふれあい連絡協議会の参加を図る。

(2) 活動内容

ア 学校いじめ防止基本方針に基づく取組の実施や具体的な年間計画の作成や実行、検証、修正

イ いじめの相談や通報の窓口

ウ いじめの疑いについての情報や児童生徒の問題行動等に係る情報の収集、記録、共有

エ いじめ事案に対する組織的な対応

(3) 開催時機

ア 平常時は定期的に開催する。

イ いじめ・非行防止ネットワーク連絡協議会と連携した会議を年2、3回開催する。

ウ いじめ事案が発生した場合は、緊急で開催する。

(3) 学校におけるいじめの防止等に関する措置

(1) いじめの未然防止のための取組

いじめはどの児童生徒にも起こりうるという事実を踏まえ、全ての児童生徒を対象として、いじめの未然防止のために、全校をあげて取り組む。

未然防止の基本として教職員は、相互に心が通じ合うようなコミュニケーション能力を児童生徒に育むとともに、主体的で規律正しい態度で授業や行事に参加、活躍できる授業づくり、集団づくりに努める。

また、児童生徒の悩みを親身になって受け止めることができるよう信頼関係の醸成に努め、児童生徒の出すあらゆるサインを見逃さないようにする。

さらに、日頃より、「いじめが起きた場合は、いじめられている児童生徒を守り抜くことが最優先である」ということを念頭におきながらに指導、支援にあたる。

加えて、万が一にも教職員の言動により、児童生徒を傷つけたり、いじめを助長したりすることがないよう指導の在り方に細心の注意を払う。

ア 教師の姿勢

教師は「平常時の指導の大切さ」を忘れることなく、次の姿勢で指導に臨む。

・いじめを絶対に許さない毅然とした姿勢

・いじめられている児童生徒を守り抜く姿勢

・いじめを見逃さず、放置しない姿勢

イ 学級づくり

(ア) 安心して生活できる居場所づくり

・児童生徒の気持ちを共感的に受け止める。

・児童生徒に、学級で責任を果たすことのできる役割を与える。

・学級のルールを基盤に、公正さを欠かない姿勢をもつ。

・毎月実施する児童生徒用「学校の生活アンケート」の結果を生かす。

(イ) 児童生徒同士、教員との絆づくり

・児童生徒に、自分のよさに気付かせるとともに相手のよさにも気付かせ、互いの違いを認めることができるようにする。

・児童生徒に、自己有用感をもたせられるような場面づくりをする。

・公正なリーダーとフォロワーを組織する。

ウ 学習指導

・各教科において、一人一人の考えや意見が尊重され、自他の違いを認め合うような授業を展開し、学ぶ喜びを味わわせるようにする。

・多様性を認め合う学級風土を醸成することで、排除したり、嘲笑したりすることを防ぎ、楽しく学ぶことができる授業規律を確立する。

・学業不振やその心配のある児童生徒には補習などの学習支援を行い、学習意欲 を喚起、持続できるようにする。

・公開授業等で授業を見合い、授業改善にあたる。

・インクルーシブの理念に基づいた特別支援教育を推進する。

・道徳の時間を要として、生命を大切にする心や他人を思いやる心、善悪の判断等、規範意識や道徳性を身に付けさせる。

エ 保護者や地域、関係機関とのネットワークづくりのサポート

・いじめ・非行防止ネットワークを編成し、学校、保護者、地域、関係諸機関と   の円滑な連携を図る。

・学級、学年懇談会等を開催し、いじめや問題行動等について情報交換をしたり対策を話し合ったりする。

・保護者には、いじめから子どもを守る役割があることを認識してもらうため、意識啓発を図る。特に、携帯電話等のトラブルに係る情報モラルについては、学校と保護者の相互協力が不可欠であることに理解を求める。 

(2) いじめの早期発見への取組

多様な形で児童生徒の相談に対応できるよう体制を整えるとともに、全教職員による情報共有に努め、情報に基づく速やかで的確な対応を実践する。

ア 「新座市いじめの根絶に係る取組」の実施要項に則り、全教職員が以下の取組を実践する。

(ア) 教職員用チェックリストの活用(毎月実施)

(イ) 児童生徒用アンケートの実施(毎月実施)

(ウ) 保護者用チェックリストの活用(毎学期実施)

イ さわやか相談員、子どもと親の相談員、スクールカウンセラーとの連携 

ウ 副担任や担任外、養護教諭、特別支援教育支援員、交通指導員等との情報交換

エ 新座市教育相談室との連携

オ 具体策の立案及び情報共有を図るための「事例研究」の実施

(3) いじめの早期解決への取組

いじめを発見した場合や通報を受けた場合は、全教職員の共通理解に基づく共通行動が必要不可欠である。また、保護者の協力や関係専門機関との連携も欠くことができないことから、いじめを認知した場合は、次の取組を実践する。

ア いじめ問題担当者を中心に学校いじめ問題対策委員会を開催し、速やかに当該児童生徒の支援、指導を行う。

イ 教職員のほか、新座市スクールソーシャルワーカー等を活用しながら、当該児童生徒の保護者との連携を図り、学校の取組についての情報を速やかに伝え、適切な支援、相談を行う。

ウ 他校の児童生徒が関わると思われる場合は、当該校への通報、その他適切な措置をとる。

エ いじめに対する措置の結果を教育委員会へ速やかに報告する。

オ 事後においては、経過観察を行い、問題解決の確認を行うとともに、児童生徒支援シート「ハートフルシート」に記述し、次年度以降に申し送ることで再発防止に努める。

カ 学校全体で生徒の豊かな情操と道徳心を培い、心の通う対人関係を養うため、全ての教育活動を通じた道徳教育及び体験活動の充実を図る。

(4) インターネットを通じて行われるいじめ防止対策

インターネット上におけるいじめを防止するために、以下の取組を行う。

ア 教職員は、ネットトラブル等を題材として、学級活動における指導を行う。

イ 児童生徒のインターネット利用に関する理解を深めるとともに、ネットトラブル等の危険性について意識啓発を図るため、警察職員、電気通信事業者等による非行防止教室を実施する。

ウ 保護者のネットトラブル等に関する意識啓発を積極的に行うため、講演会を実施する。

エ フィルタリングの必要性について、児童生徒及び保護者に対し、機会を捉えて意識 啓発を図る。

オ PTAや保護者会が主体となってネットトラブル等の防止のための取組を行う場合は、学校も協力し、取組の支援を行う。

 

3 重大事態への対処

(1) 重大事態への対処の流れ

(1) 「重大事態」の意味を全関係者が理解しておく。

(2) いじめられて重大事態に至ったという申出が児童生徒や保護者からあったときは、市立学校がいじめによる重大事態ではないと考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査等に当たる。

(3) 重大事態が発生した場合、各学校は教育委員会を通じて市長へ事態発生について報告する。

(4) 当該学校は、法第22条に基づく組織を母体とする調査組織を設置し、当該重大事態に関する調査を行う。(個々の重大事態により、専門的知識及び経験を有する当該いじめ事案の関係者と直接の人間関係又は特別の利害関係を有しない第三者の参加を図る。)

(5) 上記(4)の調査は、客観的な事実関係を速やかに、正確に把握するための調査である。また、いじめ行為の事実関係を、可能な限り網羅的に明確にするものであり、因果関係の特定を急がない。また、法第23条第2項に基づき、学校として既に調査している事案であっても、重大事態となった時点で、当該学校は調査資料の再分析や必要に応じて新たな調査を実施する。(ただし、法第23条第2項に基づく調査により事実関係の全貌が十分に明確にされたと判断できる場合は、この限りでない。その判断は、法第23条第2項に基づく調査結果の報告を受けた教育委員会が行う。)

(6) 上記(4)の調査に先立ち、アンケートにより得られた調査結果は、いじめられた児童生徒や保護者に提供する場合があることを調査対象となる児童生徒や保護者にあらかじめ説明しておく。

(7) 上記(4)の調査では十分な結果が得られないと判断できる場合、教育委員会は新座市いじめ問題対策審議会による調査を諮問する。

(8) 上記(4)及び(7)の調査を行った組織は、明らかになった事実関係をいじめられた児童生徒及びその保護者に適切に提供する。(適時、適切な方法で経過報告、結果報告をする。)

(9) 上記(4)及び(7)の調査結果は、学校は教育委員会を通じて市長へ報告する。その際、いじめられた児童生徒又はその保護者が希望する場合には、いじめられた児童生徒又はその保護者の調査結果に対する所見をまとめた文書の提供を受け、調査結果に添える。

(10) 上記(9)の調査結果の報告を受けた市長は、必要があると認めるときは、市長が設置した附属機関等により調査結果についての調査を行う。

(11) 上記(10)の調査の主体は、上記(10)の調査結果をいじめられた児童生徒及びその保護者に適切に提供する。(適時、適切な方法で経過や結果を報告する。)

(12) 市長は、自らの権限及び責任において当該重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のために必要な措置を講ずる。

(13) 学校について上記(10)の調査を行ったときは、市長はその結果を新座市議会に報告する。

(2) 学校の設置者又はその設置する学校による調査

第28条 学校の設置者又はその設置する学校は、次に掲げる場合には、その事態(以下「重大事態」という。)に対処し、及び当該重大事態と同種の事態の発生の防止に役立てるため、速やかに、当該学校の設置者又はその設置する学校の下に組織を設け、質問票の使用その他の適切な方法により当該重大事態に係る事実関係を明確にするための調査を行うものとする。

 (1) いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。

 (2) いじめにより当該学校に在籍する児童等が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるとき。

2 学校の設置者又はその設置する学校は、前項の規定による調査を行ったときは、当該調査に係るいじめを受けた児童等及びその保護者に対し、当該調査に係る重大事態の事実関係等その他の必要な情報を適切に提供するものとする。

3 第1項の規定により学校が調査を行う場合においては、当該学校の設置者は、同項の規定による調査及び前項の規定による情報の提供について必要な指導及び支援を行うものとする。

(1) 重大事態の発生と調査

ア 重大事態の意味について

「いじめにより」とは、各号に規定する児童生徒の状況に至る要因が当該児童生徒に対して行われるいじめにあることを意味する。

また、第1号の「生命、心身又は財産に重大な被害」については、いじめを受ける児童生徒の状況に着目して判断する。例えば、

・ 児童生徒が自殺を企図した場合

・ 身体に重大な傷害を負った場合

・ 金品等に重大な被害を被った場合

・ 精神性の疾患を発症した場合  

などのケースが想定される。

第2号の「相当の期間」については、不登校の定義を踏まえ、年間30日を目安とする。ただし、児童生徒が一定期間、連続して欠席しているような場合には、上記目安に関わらず、学校の設置者又はその設置する学校の判断により、迅速に調査に着手する。

また、いじめられて重大事態に至ったという申立てが児童生徒や保護者からあったときは、その時点で学校が「いじめの結果ではない。」あるいは「重大事態とは言えない。」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査等に当たる。

イ 重大事態の報告

重大事態が発生した場合、学校は教育委員会を通じて市長へ事態発生について報告する。

ウ 調査の趣旨及び調査主体について

法第28条の調査は、重大事態に対処するとともに、同種の事態の発生の防止に役立てるために行うものである。

学校は、重大事態が発生した場合には、直ちに教育委員会に報告し、学校が主体となって調査を行う。ただし、従前の経緯や事案の特性、いじめられた児童生徒又は保護者の訴えなどを踏まえ、学校主体の調査では、重大事態への対処及び同種の事態の発生の防止に必ずしも十分な結果を得られないと教育委員会が判断する場合や、学校の教育活動に支障が生じるおそれがあるような場合には、教育委員会において調査を実施する。

学校が調査主体となる場合、法第28条第3項に基づき、教育委員会は調査を実施する学校に対して必要な指導、また、人的措置も含めた適切な支援を行う。

エ 調査を行うための組織について

教育委員会又は学校は、その事案が重大事態であると判断したときは、当該重大事態に係る調査を行う必要があるため、予めその下に組織を設けておく。この組織は、弁護士、医師等、学識経験者及び地域福祉活動団体の代表者等専門的知識及び経験を有する者であって、当該いじめ事案の関係者と直接の人間関係又は特別の利害関係を有しない者(第三者)で構成することにより、当該調査の公平性・中立性を確保する。

学校における調査において、教育委員会が調査主体となる場合、新座市いじめ問題対策審議会を当該調査を行うための組織とする。

なお、この場合、新座市いじめ問題対策審議会の構成員に、調査対象となるいじめ事案の関係者と直接の人間関係又は特別の利害関係を有する者がいる場合には、その者を除いた構成員で調査に当たり、当該調査の公平性・中立性確保の観点からの配慮に努める。

また、学校が調査の主体となる場合、調査を行うための組織を重大事態の発生の都度設けることも考えられるが、迅速性に欠けるおそれがあるため、第22条に基づく組織「学校いじめ問題対策委員会」を母体として、当該重大事態の性質に応じて適切な専門家を加える。学校が調査の主体となる際には、必要に応じて新座市いじめ問題対策審議会の委員等を教育委員会が派遣する。

オ 事実関係を明確にするための調査の実施

「事実関係を明確にする」とは、重大事態に至る要因となったいじめの行為が、いつ(いつ頃から)、誰から行われ、どのような態様であったか、いじめを生んだ背景や事情、児童生徒の人間関係にどのような問題があったか、学校や教職員がどのように対応したかなどの事実関係を可能な限り網羅的に明確にすることである。この際、因果関係の特定を急ぐことなく、客観的な事実関係を速やかに調査する。

この調査は、学校とその設置者が事実に向き合うことで、当該事態への対処や同種の事態の発生防止を図るものであり、学校又は学校の設置者は、新座市いじめ問題対策審議会に対して積極的に資料を提供するとともに、調査結果を重んじ、主体的に再発防止に取り組まなければならない。

(ア) いじめられた児童生徒からの聴き取りが可能な場合

いじめられた児童生徒から可能な限り聴き取った上で、在籍児童生徒や教職員に対する質問紙調査や聴き取り調査を行う際、いじめられた児童生徒や情報を提供してくれた児童生徒を守ることを最優先とした調査実施が必要である(例えば、質問票の使用に当たり個別の事案が広く明らかになり、被害児童生徒の学校復帰が阻害されることのないよう配慮する等)。

調査による事実関係の確認とともに、いじめた児童生徒への指導を行い、いじめ行為を止める。

いじめられた児童生徒に対しては、事情や心情を聴取し、いじめられた児童生徒の状況に合わせた継続的なケアを行い、落ち着いた学校生活復帰の支援や学習支援等を行う。

これらの調査を行うに当たっては、国の基本方針の別添「学校における『いじめの防止』『早期発見』『いじめに対する措置』のポイント」を参考にしつつ、事案の重大性を踏まえて、学校及び学校の設置者がより積極的に指導・支援する、関係機関ともより適切に連携するなどして、対応に当たる。

(イ) いじめられた児童生徒からの聴き取りが不可能な場合

児童生徒の入院や死亡など、いじめられた児童生徒からの聴き取りが不可能な場合は、当該児童生徒の保護者の要望・意見を十分に聴取し、迅速に当該保護者に今後の調査について協議し、調査に着手する。調査方法としては、在籍児童生徒や教職員に対する質問紙調査や聴き取り調査などが考えられる。

カ 自殺の背景調査における留意事項

児童生徒の自殺という事態が起こった場合の調査の在り方については、その後の自殺防止に役立てる観点から、自殺の背景調査を実施することが必要である。この調査においては、亡くなった児童生徒の尊厳を保持しつつ、その死に至った経過を検証し再発防止策を講ずることを目指し、遺族の気持ちに十分配慮しながら行うことが必要である。

いじめがその要因として疑われる場合の背景調査については、法第28条第1項に定める調査に相当することとなり、その在り方については、次の事項に留意し、「児童生徒の自殺が起きたときの調査の指針」(平成23年3月児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議)を参考とするものとする。

(ア) 背景調査に当たり、遺族が、当該児童生徒を最も身近に知り、また、背景調査について切実な心情を持つことを認識し、その要望・意見を十分に聴取するとともに、できる限りの配慮と説明を行う。

(イ) 在校生及びその保護者に対しても、できる限りの配慮と説明を行う。

(ウ) 死亡した児童生徒が置かれていた状況として、いじめの疑いがあることを踏まえ、学校の設置者又はその設置する学校は、遺族に対して主体的に、在校生へのアンケート調査や一斉聴き取り調査を含む詳しい調査の実施を提案する。

(エ) 詳しい調査を行うに当たり、学校の設置者又は学校は、遺族に対して、調査の目的、目標、調査を行う組織の構成等、調査の概ねの期間や方法、入手した資料の取扱い、遺族に対する説明の在り方や調査結果の公表に関する方針などについて、できる限り遺族と合意しておくことが必要である。

(オ) 調査を行う組織は、弁護士、医師等、学識経験者及び地域福祉活動団体の代表者等専門的知識及び経験を有する者であって、当該いじめ事案の関係者と直接の人間関係又は特別の利害関係を有する者ではない者(第三者)について、職能団体や大学、学会からの推薦等により参加を図ることにより、当該調査の公平性・中立性を確保するよう努める。

(カ) 背景調査においては、自殺が起きた後の時間の経過等に伴う制約の下で、できる限り偏りのない資料や情報を多く収集し、それらの信頼性の吟味を含めて、客観的に、特定の資料や情報にのみ依拠することなく総合的に分析評価を行うよう努める。

(キ) 客観的な事実関係の調査を迅速に進めることが必要であり、それらの事実の影響についての分析評価については、専門的知識及び経験を有する者の援助を求めることが必要であることに留意する。

(ク) 学校が調査を行う場合においては、当該学校の設置者は、情報の提供について必要な指導及び支援を行うこととされており、学校の設置者は適切に対応する。

(ケ) 情報発信・報道対応については、プライバシーへの配慮の上、正確で一貫した情報提供が必要であり、初期の段階で情報がないからといって、トラブルや不適切な対応がなかったと決めつけることや、断片的な情報で誤解を与えることのないよう留意する。なお、亡くなった児童生徒の尊厳の保持や、子どもの自殺は連鎖(後追い)の可能性があることなどを踏まえ、報道の在り方に特別の注意が必要であり、「New I’s」の「2 自殺予防対策編『資料』」等も参考にする。

キ その他留意事項

重大事態が発生した場合に、関係のあった児童生徒が深く傷付き、学校全体の児童生徒や保護者や地域にも不安や動揺が広がることがあり、時には事実に基づかない風評等が流れる場合もある。学校の設置者及びその設置する学校は、児童生徒や保護者への心のケアと落ち着いた学校生活を取り戻すための支援に努めるとともに、予断のない一貫した情報発信、個人のプライバシーへの配慮に留意する。

(2)  調査結果の提供及び報告

ア いじめを受けた児童生徒及びその保護者に対して情報を適切に提供する責任

第28条第2項 学校の設置者又はその設置する学校は、前項の規定による調査を行ったときは、当該調査に係るいじめを受けた児童等及びその保護者に対し、当該調査に係る重大事態の事実関係等その他の必要な情報を適切に提供するものとする。

学校の設置者又はその設置する学校等は、いじめを受けた児童生徒やその保護者に対して、事実関係等その他の必要な情報を提供する責任を有することを踏まえ、調査により明らかになった事実関係(いつ(いつ頃から)、誰から行われ、どのような態様であったか、いじめを生んだ背景・事情や児童生徒の人間関係にどのような問題があったか、学校・教職員がどのように対応したかなど)について、いじめを受けた児童生徒やその保護者に対して説明する。また、適時、適切な方法で、経過報告も行う。

これらの情報の提供に当たっては、学校の設置者又は学校は、他の児童生徒のプライバシー保護に配慮するなど、関係者の個人情報に十分配慮し、適切に提供する。

ただし、いたずらに個人情報保護を盾に説明を怠るようなことがあってはならない。

質問紙調査の実施により得られたアンケートについては、いじめられた児童生徒又はその保護者に提供する場合があることをあらかじめ念頭に置き、調査に先立ち、その旨を調査対象となる在校生やその保護者に説明する。

また、学校が調査を行う際、教育委員会は、情報提供の内容や方法、時期などについて必要な指導及び支援を行う。

イ 調査結果の報告

調査結果については、市長に報告する。

上記アの説明の結果を踏まえて、いじめを受けた児童生徒又はその保護者が希望する場合には、いじめを受けた児童生徒又はその保護者の所見をまとめた文書の提供を受け、調査結果の報告に添えて市長に送付する。

(3) 調査結果の報告を受けた市長による再調査及び措置

(公立の学校に係る対処)

第30条第2項 前項の規定による報告を受けた地方公共団体の長は、当該報告に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のため必要があると認めるときは、附属機関を設けて調査を行う等の方法により、第28条第1項の規定による調査の結果について調査を行うことができる。

(1) 再調査

法第30条又は第31条の規定による報告を受けた市長は、当該報告に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のため必要があると認めるときは、法第28条第1項の規定による調査の結果について調査(以下「再調査」という。)を行う。

この調査は、市長が設置した附属機関等が行う。

再調査についても、学校の設置者又はその設置する学校等による調査同様、再調査の主体は、いじめを受けた児童生徒及びその保護者に対して、情報を適切に提供する責任があるものと認識し、適時、適切な方法で、調査の進捗状況等及び調査結果を説明する。

(2) 再調査の結果を踏まえた措置等

市長及び教育委員会は、再調査の結果を踏まえ、自らの権限及び責任において、当該調査に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のために必要な措置を講ずる。

また、再調査を行った場合、市長はその結果を市議会に報告しなければならない。市議会へ報告する内容については、個々の事案の内容に応じ、市長が設置した附属機関等において、個人のプライバシーに対しての必要な配慮を行う。

 

第3章 その他いじめの防止等のための対策に関する重要事項

新座市は、法の施行状況等を検討して、新座市いじめ問題対策連絡協議会において毎年度、新座市いじめ防止基本方針にある各施策の効果を検証し、新座市いじめ防止基本方針の見直しを検討する。検討の結果、必要があると認められるときは、その結果に基づいて必要な措置を講じる。

 

附 則

基本方針は、決裁のあった日から実施する。

附 則(平成28年6月2日市長決裁)

この改正は、平成28年6月2日から実施する。