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新座市子ども・子育て支援事業計画市民意見交換会 会議録

ページID:0089513 更新日:2014年12月15日更新 印刷ページ表示

開催日時

平成26年12月14日(日曜日)
午後1時から

開催場所

市役所第二庁舎5階 会議室5

出席委員

内藤由紀子、宮田友子、甲田由夏、塚田美香、川井直子、中村敏也、坂本純子、浅井春夫、川口博栄、田子敏子 全10名

事務局職員

福祉部長

福祉部副部長

子育て支援課長

同課副課長 

同課子育て支援係長

同課主査

同課主査

同課主事

障がい者福祉課長

児童福祉課長

会議内容

  1. 子ども・子育て支援新制度について 内閣府子ども・子育て支援新制度施行準備室 西田紫郎氏 
  2. 新座市子ども・子育て支援事業計画(素案)について 
  • 子育て支援課より
  • 新座市子ども・子育て会議委員より
  • 意見交換

 

 会議資料

  1.  会議次第
  2.   「子ども・子育て支援新制度」について
  3.  新座市子ども・子育て支援事業計画(素案)の概要
  4.  新座市子ども・子育て支援事業計画(素案)
  5.  新座市子ども・子育て支援事業計画(素案)の概要(パブリックコメント版) 
  6. 子ども・子育て支援新制度 なるほどBook(平成26年9月改定版)

会議録

部 長:挨拶 

会 長:挨拶 

西田氏:子ども・子育て支援新制度について説明 

質疑応答 

市 民:放課後児童健全育成事業について聞きたいと思う。新制度の予算について聞きたい。6年生までが対象となり、支援単位が40人、1人が1.65平方メートルと新しく最低基準が設けられたが、新座市でもこの基準が条例化されている。新座市の今回の事業計画(素案)によると、現在、21か所の施設数であるが、32年度に6年生が入るということなので、46か所必要になってくるため、5年間で実質25か所の増設になってくる。そうすると、新座市は、空き教室が少なく、これ以上校庭に建てることが難しいということである。議会等でそういった報告がある。場所の問題もあるが、新設の建設費基準額が、平成24年度で2,355万6千円、この数字は改めて訂正していただきたい。この3分の2の補助金で、1,570万4千円になると思う。例えば、実際の新座市の建設費は、22年に西堀保育室が3,675万円、23年度に野火止保育室3,006万円、同じように新設を建てるとしても、1棟当たり補助金とほぼ同額を市は予算化しないといけない。全国的にこの新制度の中で、予算の補助基準額や予算配分がどうなっていくのかがまだ分からない。地方や山の中とかそういったところでは、新制度は良かったという話を会議や集会に行くと聞く。しかし、都市部での新設・増設というところでは、深刻な問題になっていると聞いている。都市部における深刻な課題をどのような方策で解決していくことになっているのかを聞きたい。保育の質を落とさずに新設や増設ができるように、国として都市部加算を付けるつもりがあるのかどうかを一つ聞きたい。

2点あるが、もう一つは、増設による指導員の増員の配置について伺いたい。倍以上に増やさなければならない施設数に伴い、職員も同じように増やさなければいけないわけである。その中で、埼玉県は、県単独の補助を3人目の指導員補助として規定しているが、新座市は、公立として認識されているために、県単独補助を受けていないと聞いている。県は、政令都市や中核都市のための補助金の支出を拡大したそうである。これ以上の支出拡大はできないというふうに聞いた。これから、現在保育室を5年間で倍以上に増やさなければならない状況の中で、今後保育の質を守るためにも、先程都市部加算と言ったが、著しく指導員を増員しなければいけない市町村に対して、追加の補助金を付ける予定はあるのか。都市部の問題で、その辺の問題を聞きたい。お願いとしては、国として質、量ともに拡充していくためには、予算措置が必要である。都市部の保育の安全安心な豊かな保育が、財政難で脅かされることのないようにお願いしたいと思う。 

西田氏:もちろん市が中心となって予算化を図っていただければ良いのですが、国全体として、都市部と地方についてのアンバランスをどう考えるのかというのがまさに国の話ではある。一つには、地域差は整備費についても一定設けているものもある。今回の新制度担当の話を挙げさせてもらうと、新制度についての給付費については、地域区分を設け、その地域に応じて人件費等も含めて当然高くなっているところは、それだけの処遇をしなければ充分な人の確保も難しいだろう。地域区分自体ももちろん国の職員がいるところに関して言うと、地域手当の割合が、大都市であれば高くて地方であれば安くなる。その地域区分のことも、今回の新制度では盛り込んでいる。都市間格差というものは、地域区分でもって一つ解消しているという考え方をしている。これで十分かどうかは、皆さんからの御意見等を全国の中で言っていかなければならないとは思う。どう配分するのが皆さんに不公平がないようになるのかを考えながら、配分を考えていかなければならない。施設整備費についても、一定の地域差を検討して公定価格上は評価している。それは、公定価格の話であるが。13事業と言う事業金の交付金である放課後児童クラブについては、地域区分は今のところは用意されていない。13事業については、今後、交付金の要綱の補助基準の中で考えていくことになる。ソフト事業のため、そこの中にどれだけ放課後についての事業を盛り込んでいくのかは難しくなると思う。今の整備も今後の検討になってくる。整備について確約するものは、来年度以降は今のところはない。その中で検討していくことにならざるを得ないのが、現状である。 

市 民:公立保育園で保育士をしている。保育資格のない方が、保育園に2日間実習に来るという話が園長からあった。それは、小規模保育室で働く家庭的保育者の方の研修であると言われた。2日間と言うのは、どういうことなのかと園長に聞いたが、国から2日間と言う話があり、県にも2日間と言われたそうである。私は専門学校で2年間勉強をした。今の若い方々は4年制で4年間しっかりと勉強をしており、実習もたくさん行っている。それで保育資格を取っている。保育資格のない方が、たった2日間で保育者として見なされるのは、すごく不安である。保育資格のない方を、保育者として認めるための研修にはどれくらいの予算が国から下りてくるのか知りたい。 

西田氏:潜在的に保育士の資格を持っている方の数で言うと、結構多いが、実際に従事してくださる保育士の有資格者の確保はなかなか難しい。3歳未満の待機児童がとても多く、保育所だけでは必ずしも十分には受け皿の確保ができないという中で、新しい制度として地域型を設けている。家庭的保育者と言うのは従来から、研修を受ければ保育士の資格が無くても良いことになっている。新しい小規模保育も家庭的保育のグループ保育のようなところがもともとあり、そういったところでは有資格者ではなくても良いことになっている。小規模保育については、A型、B型、C型と3つあるが、A型は保育所と同等のために保育士でないと駄目、家庭的保育は6人以上のグループ保育で小規模保育のC型と呼ぶことになり、保育士でなくても良い。間の類型も必要だろうということでB型があり、保育士を2分の1以上確保すれば、2分の1未満は保育士でなくても良いというものを作ってある。子ども・子育て会議で散々議論してきたが、量をしっかり確保する観点から、質を落とす訳にはいかない。保育所に行けない子どもたちが目の前にいることから、保育の量をまず確保しなければならない。ある意味、トレードオフの関係である。しっかりと質を磨いてもらう、そのために少なくとも研修はしっかりと受けてもらうことが前提である。一つだけ言えるのは、2日間の実習は多くの研修の中の一部である。それ以外にも研修があり、しっかりと勉強、座学もしていただき、実習期間を経て研修修了者としている。勿論、2、3、4年間専門的に勉強してきた保育士と比べ、十分なのかどうかという話もある。研修自体もそうだが、豊かな子育て経験や社会経験を積んだ方にさらに専門的研修を受けた方と互していただいた方が良いのではないかという考え方も当然あり得る。そういったことも含め、市町村さんの中でしっかりと適切な質を落とさないように、資格ということだけについては、若干かわした形で議論としては落ち着いたという話です。研修の補助は、特には出していない。市の交付税や負担金の中でやっているのが現状です。今考えているのは、地域で育てていくという中の話として、保育は保育士等の専門的資格者だけでなくてもよい。ファミサポみたいな助け合いの中でやっていく事業もある。子育て支援員という形で、子育てを支援する方であれば、共通して持ってもらわなければならない基礎研修をしっかりとやっていくという考え方がある。それを一部活用してもらい、家庭保育従事者になりたいとき、子育て支援員にプラスした研修を上に乗せていただければというものであり、共通した子育て支援の充実という面での基礎研修を計画しているところである。 

市 民:市会議員をしています。障がい児の件についてお聞きしたい。先程の量の拡大と質の充実と言った話があった。国の障がい者基本法が改正され、障がい者権利条約もインクルージョンの視点をしっかりとこれからもたなければならない。この子ども・子育て支援事業計画の中で、障がい児の問題、インクルージョンと言う観点は、どのように生かされてきているのか聞きたい。障がい児の通園施設は、いわゆる療育施設であり、児童福祉法で1本化されてきたが、発達支援事業所という中にも入っていない。何よりも一般施策としてまず充実をすること、保育園、幼稚園、地域の子育て支援センターの中で、障がい児をどう受け止めていくのかということを聞きたい。関連して、認定の問題にあたっても、保育に欠けるという点から、保育を必要とするという考え方に変わってきた。それを考えると、認定においても、障がいがあるということだけで集団生活が必要であり、親に対する育児支援も必要である。お子さんに障がいがあれば、十分に保育を必要とする認定に入れるべきだと思う。親に障がいがある場合のお子さんの条件として入っていない。このあたりはどういった議論になるのか聞きたい。 

西田氏:国の子ども・子育て会議の中でも議論になった。子ども・子育て支援法は、全ての子どもを支援の対象とする制度であることが、基本中の基本であり、非常に大きな要素を占めている。障がいのある子も障がいのない子も同じようにすくすくと地域の中で育っていただく。具体的な話としては、それぞれの地域の中で受け入れられることや専門的なフォローが重要になってくる。基本的な計画の中では、都道府県計画、ここで言う埼玉県の計画の中に、障がいを持ったお子さんに専門的なこと、療育はしっかりと計画の中に入れている。市の計画は、必須項目としては、量の見込みと確保策であるが、プラスそういった専門的な部分をどのような形で連携を取っていくのかというところをできれば書いて欲しいということも法律で書いている。基本は地域の中で受け入れられる子である。発達障がいのお子さんはたくさんいるが、できるだけ地域の中で受け入れられる子は受け入れる。そのために、障がい児の受け入れの加算等について、公定価格上、きちんと評価していくことで、少しでも地域の中で受け入れていただくという土壌を作ることが、新制度の中では計画されている。これは、全ての子どもを対象にし、できる限り地域で受け入れていただき、必要に応じて専門機関等との連携強化を図っていくということが、子ども・子育て支援法に謳われている。認定の件はとても重要である。現時点では、本人の障がいそのものをもって保育の必要性については正面からは謳ってはいない。障がいが子どもにあるために親がしっかりと保育に向き合っていられない状態や、専門的な保育士に子どもを委ねた方がよい場合のような判断があれば、これは上記に類するものとして市町村が認める判断に有り得る。障がいがあることでの必要性の認定という踏み込んだ議論にはなっていないのが現状である。今後、踏み込んでいかなければならない議論である。貴重な御意見ありがとうございます。 

(休憩) 

事務局:子ども・子育て支援事業計画(素案)について説明 

新座市子ども・子育て会議委員から

委 員:家庭保育室の代表として参加している。事業者の立場で話します。家庭保育室を利用しているお母さんからの意見であるが、預け所の確保が不安である。漠然とした子育ての不安を抱えている方が多い。この2点は必ず聞かれる。0~2歳児の子の物まね力、好奇心、探究心を大切にしてあげることが大事だと思う。物まね力とは、兄弟がいる子は発達力がよく、いろいろとできることが早い。好奇心、探究心は、何でもいろいろなことやってしまい、大人にとってやってはいけないこともやってしまうが、きつく叱ってしまうと探究心の芽を潰してしまうので伝えるだけでよい。0~2歳児の子育てに大切なのが、たくさんスキンシップを取ってあげることである。自己肯定感の形成によく、性格的に安定していく。量の確保は充実してきている。0~2歳児時の無自覚のときの保育に対して、子育てにどういったアプローチができるのかというと視点が見えないと感じるときがある。13時間保育のような延長保育に対して、否定的に思う。18時半には迎えに来てもらい、家に帰ってご飯やお風呂を済ませ、21時までに寝なければ睡眠時間が11、12時間確保できない。そのように考えると、17時半から18時半までの保育が妥当だと考える。量の確保は大事だが、それ以上に子どもに負担になるようなことはしたくはない。親が18時半に迎えに来れるようにするには、社会が子育てと仕事を両立できるような仕組みを作らなければならない。会社側の負担が大事になる。子ども・子育ての中ではなく、労働法の枠で、3歳児までの子どもを抱えている親に対し、育児短時間勤務を認めてもらいたい。小規模保育に移行するに当たり、問題点としては、小規模保育に入ってくる子たちは認可保育園に入りたいと思っているのが大半である。一度小規模保育に入ってしまうと、現状では加点がなく、家庭保育室は加点がある。小規模保育だと加点がないため、認可保育園に移行するときに新規に申し込むのと同列になる。スムーズな3歳児への保育の移行としては、小規模保育が幼稚園と連携して解消していくという問題点もあるが、認定子ども園があまり増えない。11時間預けていた親は、幼稚園には預けにくくなる。朝の7時半から夕方の18時半まで受け入れてくれるのは、保育園や認可保育所である。認可保育所のスムーズな移行と加点をみていきたいと思う。 

委 員:学童保育を利用している保護者の立場で話します。学童に関しては、小学校区ごとでの量や現状を捉えていくところが必要だと思う。小学校区域で見てほしいと要望した。学童の問題点は、大規模化、狭あい化である。狭あい化という言葉は耳慣れないと思うが、大規模であることは想像がつくと思う。今100人を超える保育室もあり、そういったところに子どもが置かれているというのが、子どもにどのようなストレスや苦労を与えているかということを委員の中でも理解してきている。そこを改善していこうとこのような計画を進めてきた。55ページの設置目標数で、40人を一単位にする保育室を作ることで、ストレスなく質を落とさずに指導員を配置していく。5年間で急速に倍にすることが今までやってきたことではないため不安も多いが、子ども・子育て会議の中でも注目していかなければならない。今、こういった目標が設置されたからと言って安心ではなく、ここがスタートだと思い、また委員として参加していきたいと思う。パブリックコメントと言い、一般の市民の方で、今日意見や質問が言えない方でもいろいろな意見が寄せられる状況になっている。新座市でこういう計画がされており、自分の専門分野ではないところには目が行き届きにくいかとは思う。学童も今大変なことになっている。学童の箇所数を増やし、倍にするという目標である。学校に1クラス又は2クラスある学童保育をその倍にするが、遊ぶところは校庭一つでありスペースはなく、学校外の施設も考えていく。そういうときに、地域の方の隣の公園に、学童保育室が作られるのを市民の方にも想像して欲しい。また、子どもがいる施設はうるさくなるのではないかという心配もあると思うので、そういった意見も聞かせて欲しい。今は子どもが多くて学童が必要だが、20年、30年先の将来には学童が要らなくなるような意見もあると思う。学童のこともよろしくお願いします。 

委 員:9番のところで、全国で認定子ども園施設給付型、全国の幼稚園の中で移行するのは2割程度、埼玉県では1割程度である。新制度は、家庭や労働、経済、教育、社会問題等いろいろなものを含めて論議されてきたたと思う。聞いていると、教育界の方だと腹を立てて席を立った方もおられる。新座の会議でも17名の委員中、学識経験者大学の先生等3名がいるが、教育学部の教授は一人もいない。幼稚園と小学校長会で2名が、浮いてしまっている。なぜにこの新制度に参加しないかと言うと、国自身が強引に推し進めているところがあるからである。教育基本法の精神に反するのではないか。子どもは親を選べないが、親はいろいろな選択肢を持っている。基本的には、子どもの育ちを議論しないで新制度を進行することである。11時間預りや13時間預りと言われているがその中で一番苦労しているのは、保育所の先生や幼稚園の教諭である。子どもは家庭教育と家庭の理解がなければ、保育園も幼稚園も教育が成り立たない。そこが欠けており、親を求めている時期の母親を働かせないで欲しいというのが、幼稚園の主張である。経済界、労働界、政府が社会組織としての制度を作るのが、非常に負担が重いようで軽い。一番に負担がくるのが、子どもである。そこのところをじっくりと考えて欲しい。家庭教育を受け、子どもはしつけや教育を受ける。そういった親子の関係がしっかりとでき、社会の一員となり、一番核となる子どもと家庭にコストを一番に掛けるべきだ。そういう意味で、新座市の12園中、信念を持って新制度に加盟しない。もう一つ、今までは、法律でも子どもを養育するという第一義的な責任は家庭にある。それが無理な場合は、社会が責任を持つという形であった。それが逆転すると、国は用意周到、かつ強制的にこの施策を進めている。この大きな責任を感じながらやって欲しい。社会主義の国でも、中国でさえも、0歳からの保育は問題だと言っている。国境を隔てる国ならば、社会が子どもを育て、国家に有要な人間を作ろうということはあるかも知れない。どこでも1番に大事なのが、家庭の文化や子育ての文化である。それぞれの国々が守るべきことだと思う。2010年までに2,000園の子ども園が目標だったはずだが、2016年で全国でわずか2割強である。そこら辺が、幼稚園をやっている者としては、問題だと思う。 

委 員:保育園の保護者として話します。新座市子ども・子育て支援行動計画の策定に携わり、とても多くのことを考える機会を与えられた。その中で、市民の方からのアンケート調査で自由記述の声を拝見することができたのが貴重だった。多かったのは、待機児童の解消と保育園の増設希望だった。私も上の子どもが保育園に入れず、待機児童であった。待機児童であることが、切実な問題であると共感できる。主に保育園を作って欲しいといった声が多かったことを大切にして欲しいと思う。預け先を確保して欲しいということではなく、保育園を作って欲しいという要望が多かった。どんな施設でもいいから預け先を作って欲しいというものではない。今回策定した事業計画の基本目標の1に、「新座市の全ての子どもが必要な教育、保育を受けることができるように、支援、サービスを受けられるように質・量の向上を図ります」と述べている。質と量はどちらが欠けてもいけないものであり、待機児童対策は待ったなしである。これを解消しようとすると、数や量に目がいってしまう傾向にある。親自身も生活がかかっているので、預け先を確保したい。預け先がどういった保育をしてくれるのかというところまで考える余裕がなくなってしまう現実がある。私たちは、子どもを数として見るのではなくて個々に個性があり、命を持った大切な存在であることを認識し、どこの施設でも子どもたちが毎日安全で安心して心と体を成長させることができるということを保証する責任があると思う。今回の事業計画は、その責任を新座市が市としてどれぐらい果たそうとしているのか意思表示ではないかなと思う。そういった目で市民皆さんに事業計画をチェックしていただきたい。新座市が子育て応援都市として、子育て支援にどれぐらい本気で取り組もうとしているのかを見ていただきたい。この事業計画が、スタートラインとなり、計画を実行して検証し、次のステップへ向上させていくことが一番大事だと思う。新座市で子どもを産んで良かった、育てて良かったと市民の皆さんが思っていただけるように、今まさに子どもだったり、これから産まれてくる子どもたちが、大人になったときに自分の育った町で育てたいと思っていただくことが目標だと思う。 

委 員:子育て支援センターの立場から話します。次世代育成支援行動計画の前期の策定が、先行自治体として平成16年から始まった。それから10年間携わってきた責任もあると思う。今回の計画策定にも関わらせていただいたが、違いは今回の事業計画は財源を伴っているという点である。子ども・子育てに関わる全ての方にとって、画期的な次世代との大きな違いがある。次世代ではいろいろと計画するものの、財源措置が見えない状況であった。今回は財源があるが、あるがゆえの難しさを感じた。金額や事業者の経営はどうなるのか。様々な細かな問題が基礎自治体には関わってきている。そう意味ではもう少し時間が欲しかった。その上で、もう少しきめ細かく、地域による偏りが多いことがいろいろな調査で分かった。また、次世代と大きく違うのが、次世代では0歳から18歳までということで、中学生までの調査を行ったが、今回の子ども・子育て支援行動計画は学童期までの調査にとどまっていた。子ども、児童は0歳から18歳までを指す訳だが、小学校までの子どものことしか計画のメインフレームの中に盛り込めなかったのが残念である。新座市の思春期以降の青年期の子どもたちのことも、これから肉付けをしていかなければならず、一委員としては課題を残してしまった。非常に過不足はあるが、皆さんからの意見をいただき、最終的に肉付けができていく余地が残されている。より良いものに仕上げていきたいと思うので、協力をお願いしたい。 

質疑応答

市 民:ボランティアの立場から話しますと、行政主体で予算を付けて人を採用し、器も作るのではなかなか子育ては進展しないと思う。皆さんも周知のとおり、地域で児童の通学帰宅の見守りをシルバー人材センターと老人会が主体でやっている。それだけでも役に立っているとは思うが、地域住民としてもっと役に立てるのではないかと思う。見守り活動を発展的にするために町内会と絡んでもっと出てもらいたい。地域における子育て支援ネットワーク作り、青少年を支援する取組、安心して外出できる環境の整備、子どもを被害から守る活動と5ページの基本目標の3にも載っている。これを全て行政でしようとすると、気の遠くなるような話である。今聞いたことは、行政の使命としての話である。これを子どもや社会の立場に立って考えるのであれば、ボランティアを直接指導して行政がやることは不可能かもしれないが、町内会を絡めてやる手はあると思う。その点をどのように検討するのか分からないが、そういうことも含めて幅広く、住民目線も入れてやっていただきたい。教育の目的は、人格の完成だと教育基本法に載っている。人格を学校でどの程度磨いているのか。偏差値教育や頭のことばかりしているのでは人格が磨けるのか。教育とは基本的に違うと思う。そういう違いが、いろいろな学童の問題を含めて社会問題等にひずみが出ている。地域住民によるボランティアの活用を検討していただきたい。 

市 民:保育園の保護者です。利用者支援事業をして頂けるのはありがたいが、一時保育の件で少し疑問がある。知り合いの方が専業主婦で子どもを見ていたが、妊娠中に急に出血をして緊急入院することになったことがあった。祖父母はいたが共働きで、預け先について市役所に問い合わせたものの、一時保育については園に直接申し込むように言われた。そんな状況ではあったが、子どものことも心配であるので、直接保育園に問い合わせたら、一時保育はパートや就労している方でいっぱいであると言うことで、近くの保育園では預かれないと言われた。市のホームページを見たが、緊急時の一時保育の時にも、直接各保育園に申し込むようになっていた。仕事はもちろんしていないが、子どもも見れない状況のときに、どうして自分で探せるのかと思う。私も心配していろいろと話を聞いたが、結局は行く場所がなく、あちこちに預けながら祖父母がやりくりしたがくたくただった。保育園自体も今まで関わったことがなく、どうしたらよいかが分からなかった。利用者支援事業と言うときに、一時保育でもいろいろな分類があるとは思う。緊急時の保育は切実であり、とりあえずどこかに入ってもらいながら場所を探すようなことはして欲しい。直接保育園に申し込んだときに断られたのであれば、その保育園は電話が掛かってきたことで、そんな状況を分かっていると思うが、市の方ではそれを把握しているのか。緊急の申込みが何人いたのか、受け入れられなかったという事実や情報は、きちんと市で把握されているのかどうかを知りたい。断られてあちこち探しまわったときや、急に困った状況になったときに助けてくれる新座市であって欲しいと思ったので、意見として是非取り入れて頂ければと思いました。 

事務局:貴重な御意見をありがとうございます。大変な思いをされてお探しになったということで、本当に申し訳ございませんでした。今回、利用者支援事業ということで、平成27年度から始まりますが、どういった内容まで利用者支援専門員という職員が踏み込めるかどうかは分かりませんが、実態として困っていた方がいたということを貴重な御意見として承らせていただきました。ありがとうございました。今後、事業を制度設計するに当たり、そういった部分も考えさせていただきたいと思います。 

市 民:公立保育園の保育士です。この制度を検討し始めてから、傍聴を何度かさせていただいた。委員の方と事務局の方々とで事業計画(案)を作っていただきありがとうございました。ご苦労様でした。8ページのところで、事業において大切にすべき視点の1番に、全ての子どもが健やかに幸せに育つことを応援する視点でということで、「生命と存在が保障され、健やかな発達、幸せな成長が実現される機会を平等に与えられることが重要です」と書かれている。平等にというところに、少し引っかかっている。9月の議会で条例案が通ってはいるが、市で認可した中でも小規模保育等、基準がバラバラである。先程も言った保育士資格のない方が、48時間の研修を受ければよいという施設を新座市でも認めてしまったことを気にしている。これからも検討していくと言われていたので、この条例案ができたことを出発点とし、今後も平等を考えると、資格がある方と資格がない方では平等と言えるのかを改善に向けて考えていって欲しい。今も無認可の中で、資格がある方とない方が一生懸命考えて保育をしている。今のまま徐々に保育士資格を取るような形で援助していけるような、行政的な支援はされていくのか。そのあたりをどう考えているのか聞きたい。 

事務局:御意見ありがとうございます。委員からの御意見とも関係すると思いますが、保育園を整備するに当たり、量も質も下げてはならない。両方とも上げなければならない。そういう意味では、質を落とすのは絶対に駄目であり、しっかり考えていかなければならない。冒頭で西田氏から、子育て支援員という話があったが、多くの研修を受けてその中で現場にはこの時間いきますよという話であったと思いますが、そういう部分を考え合わせ、埼玉県や国とも協議しながら、質を落とさないような体制は作っていかなければならない。そのあたりを今後の検討とし、承らせていただきます。貴重な御意見をありがとうございます。 

会 長:この問題は、一番揉めたと思います。委員の人達が、これだけは譲ってはいけないところではないかと定義して、傍聴の方は分かっていると思いますが、実際には、子ども・子育て会議の時間内では間に合わなかったため、大学の部屋を貸して議論をした経緯がある。例えば、小規模のC型は、まだ実施をしていない。実施しているものであれば、条件を対にすることはあるが、実施していないものを、少なくともよい条件ではなく悪い条件で、質を担保できにくいことが前提で、解禁していくことはいかがなものかという議論があった。また、研修で担保すると言うが、どういう研修でどういう力をつけるかということについても、明確には答えてもらえなかった。今の段階で言えば、空手形でゴーサインを出すようなものだ。私はこの点についてだけは承服しかねる。意見を市長への手紙として、会の代表として出させていただいた。そんな経緯があり、それを踏まえて当事者の委員に説明してもらいたい。 

委 員:保護者として私は運良く公立の認可保育園に入れた。一番基準の良い所に入れてもらえた。それはとても有難いことで、全員が保育士の資格がある方で、子どもの保育をしてもらっている。新しい保育ママやC型等の一番小さな規模の保育施設では、家庭的保育者で良いという条例が新座市で可決された。これは、保育士でなくてもよい。子どもを預ける親としては、同じ保育施設であるのに一方は全員保育士、もう一方は保育士ではない施設がある。自分でいろいろな施設を選択する際に、家庭保育室に入れたいから敢えて選ぶという土壌があればよいと思うが、待機児童が多く、入りたくても入れない保育施設があり、仕方がないためグループ型のC型にするという状況も考えられる中で、保育士が全くいない施設を作るのを認めてよいのかと思う。親としては、全員とまではいかなくても、せめて2分の1は保育士がいて欲しいと思う。子どもの命を預ける場所で、規模が小さくなればなるほど保育をする方の責任が大きくなる。保育所よりも、保育ママやC型の先生たちの方が、大きな責任を負わなくてはいけないところに保育士がいなくて大丈夫なのか。命を預けてもよいのだろうか。検討の余地がまだあるのではないかと保護者の方からは言いたかった。ここが議論されてきたところですので、そういうことがありますということを、市民の方にも知って欲しいと思う。 

委 員:現在は家庭保育室で、来年度から3つの園が小規模保育になるのですが、家庭保育室が待機児童の受け皿として、かなりの数を新座市の待機児童問題に対応してきたという実情がある。保護者が敢えて家庭保育室を選ぶ確率と仕方がないから入るというのはいろいろあると思う。実感としては、3割くらいは選んできてくれている。7割くらいの方は仕方がないからといったような感覚を受けている。そんな中でも、認可保育園に負けない保育、それ以上のきめ細かな保育をずっとしてきたつもりである。粗悪な保育をしていることはないと言える。小規模になった時には、今の質はもちろんのこと、それ以上になるために研修を受ける。今まで一緒に働いてきた保育士の資格を持たない方々が研修を受け、さらにレベルアップをした形での保育をするのが、今回の小規模保育のB型で、2分の1以上が保育士であればいいのが施設の運営の方向であるので、事業者側の立場からすると、何かが劣っているとか保育の質が悪いとかいったことは、ないと断言できる。しかしそれは、保護者の方や行政の判断だと思いますので、何かあれば甘んじて受けようとは思っているところであります。 

委 員:私も議論に関わってきて、最終的にこういう結果となったことには責任があると思う。先程言われた、お子さんの預け先がどこにもなかったという話であるが、実はそういったケースのかなりの数を家庭保育室が引き受けてくれている現実がある。公立の保育園では、先程言われたような手続を踏まなければならない。家庭保育室であれば、明日は空いているからどうぞお連れくださいといったような対応をしてくれる。数字には上がってきていないが、過去数々の対応をしてくれた事実がある。公立園や法人園に通常の保育で預けている親は、保育園に入れているのでそこが一番よいと言われる。保育園に入れず、先程のような隙間の中でどうしようと戸惑っておられる方に対し、網を両方セットで考えていかなければならない。全ての子どもに対し、保育を支えていることも忘れないで欲しい。そういった意味では、盤石な法的な制度や予算のもとではできていないところが、実は多くの民間の方々のきめ細かな事業の中で救われていることも忘れないようにして欲しい。そういった方々が、よりよい保育を作っていくためのステップアップとして、今回様々な保育のサービスが国から提示されたことも良い保育園になるための梯子だと思っている。それには、上手くいかないところもあるかもしれないが、良くないことが起こらないように、皆でしっかりとチェックや評価をしていくことも必要だと思う。 

会 長:議論をしたのはA型、B型ではなく、C型について提起されたことである。新座市にないものを敢えて作るなら、無理をして、条件を落として小規模保育にしなくてもよいのではないか。例えば、先程言われたB型やA型というやり方があるのではないかという提起をしたが、C型について、これを盛り込むという意見で市に言われた。その点については、私達には決定権はないので市に委ねた。因みに、認可外の施設で一生懸命されているところが沢山あるのは、重々承知である。また、客観的に見れば、230万の認可保育園の子ども達と、23万の認可外保育園の子ども達と人数を比較すると、死亡事故の発生率は大体300倍から400倍という状況である。そこには、基本条件の問題がある。命の格差という事実の結果としてみなくてはならないのではないか。弁明ではなく、そういう議論をしたことを皆さんにきちんと伝え、今日の議論もホームページ等で紹介されるので、これだけは言っておきたかった。 

市 民:放課後児童保育室事業について、質問とお願いが2点ある。1点目が、クラス設置目標に伴う施設増設年次計画を年度別ごとに数値目標として表記して欲しい。今回傍聴させていただき、会を追うごとに改善されていき、表ができたことは有難いことだと思っている。クラス設置目標はあるが、年度ごとの増設計画が数値目標として入っていない。また、ココフレンドの開始年度が表に記載されていることに違和感がある。「安全安心な遊び場の提供」を目的とするココフレンドと、学童の狭あい化の解消が挙げられているが、省令の事業の一般原則の中で、放課後児童健全育成事業は「発達段階に応じた主体的な遊びが可能となるよう自主性、社会性、及び創造性の向上と基本的生活習慣の確立を図る」と定義されており、2つの事業に違いがあることが分かる。どちらの事業もその目的にあった事業として発展していってほしい。例えば、保護者が就労し、保育が必要な子どもでも、現在ある保育室の利用ができずに選択と言う名目や便宜という理由で、子どもにとっての充実した環境と、保育内容が受けられなくなることを今後心配している。5年間で倍以上の施設数と職員の配置は、市として大変だと思う。是非、これまでのように、市が責任を持って行う事業として位置付けていただくために、年度別の施設増設計画の数値目標を表記していただけないか。2点目は、現在、学童は公設民営で社会福祉協議会が指定管理者として運営している。現在の職員配置は、施設ごとに基本常勤が3人体制となっている。そこに加配がつくことになると、提供体制の確保の文中の中に、基準に合わせた指導員の配置とあるが、ここには2つの問題があると思う。一つは国の省令と新座市の条例で、事業者に対して最適者を理由として、その設備又は運営を低下させてはならないとある。事業者を監督、勧告する新座市は、(新座市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める)条例の第11条3項の文中で、「支援単位ごとに2名以上、ただし、その一人を除き補助員をもって、これに代えることができる」として、現状を下げた表現である。括弧付の中には、「現状の中で市が行う放課後児童保育室の場合には、40人以下の施設ごとに3名」という明記がある。本文の方では、現状が下がっている。もう一つは、基準に合わせた指導員の数は、市が運営するものとそうでないものとで、配置人数の最低基準が異なってくる。今後、二つの基準の施設が出来た場合に、保育の質の格差が生まれることになるが、この2点について、市の考えを聞きたい。格差ができることと、現状を下げるような条文であることから、条例の見直しもあるが、今回の事業計画の文中に、保育する児童の数が40名以下の場合は、支援単位ごとに3名以上と具体的に、提供体制の確保の文中に入れていただけないか。 

事務局:一点目の年度別毎の数値目標についての話ですが、現時点では事業計画(素案)の55ページに書いてあるとおり、東北小学校と新堀小学校を着手すると示している。28年度以降については、先程も話したとおり、予算が伴うものであるため、余裕教室がどういう状況なのか、敷地内ではどういったことが可能なのか、今の段階では明確な方向性を示すことができない。31年度までのこういった計画については、現時点で分かる可能な範囲でのことであると御理解をいただきたい。2点目の条例上の話との食い違いの話であるが、条例の策定にあたり、今まで社会福祉協議会と一緒に考えてきたが、基準を下げない形で条例を策定してきた。具体的な配置は、指定管理者の社会福祉協議会と協議させていただきたい。 

市 民:公立保育園の保育士である。委員さん始め、計画策定に当たられた新座市の事務局の方々、ありがとうございました。基本的なことになるが、支援事業計画の1ページの計画策定の趣旨にあるように、待機児童解消等による子育てしやすい社会や、人格形成を培う重要な時期に質の高い幼児教育・保育を提供するという、さらなる子育て支援施策の充実を図るため、平成24年度には「子ども・子育て関連3法」を制定し、平成27年度からは同法に基づく新制度の教育・保育サービスが提供されることを目的として、この計画を策定されたと思う。待機児解消に当たっては、素案にあるように28年度で受給の均衡が取れることになっている。先程の西田さんの話からもあったように、新制度の最大の目的は、少子化への進行への対策であり、保育の質の向上を考えているとのことだが、今後、市として子どもを増やす、人口の増加を推進するという積極的な視点では、弾力化による受け入れ増での対応だけでなく、どんな考えか聞きたい。それを踏まえ、消費税10%の増税が18か月見送られたが、保育園としては、1年半後に増税が行われれば、これまでの計画どおり前倒しの予算で問題ないとの回答があった。新座市としては、質と量の充実にあたる予算措置が、具体的にどういった予算で、どのように充てられるのか、新制度をより充実したものとして実現していくための考えを具体的に聞きたい。

事務局:御意見ありがとうございます。先程事務局から説明させていただいたとおり、新制度のポイントの2つ目である、地域で子どもたちを支えていこうという事業が、更にもう一つの柱になっている。事業計画(素案)の39ページ以降になるが、これまで新座市でしてきた事業もさることながら、地域でこれからはやっていきたいということで、先程も西田氏から話があったように、子育てで困っている方を支えていきたいという事業の中で、1つには利用者支援事業、横浜市では子育てコンシェルジュというものがありましたが、そういったものに新座市は手を挙げて進めていきたい。併せて、予算の関係で先日消費税が先送りとなった話があるように、新制度は27年度の4月から始まるということで、事業計画も進めて来た。そんな中で、来年度の予算編成を進めている。利用者の方々に御迷惑をおかけしないように、来年の4月に向けたできる限りの準備は進めていることを御理解いただきたい。 

事務局:熱心に議論頂きありがとうございました。まだまだ、御意見はあるかと思いますが、今はパブリックコメントの真っ最中であります。来年の1月7日(水曜日)までは、御意見をいただきたいと思っておりますので、そちらの方での御意見の提出を是非お願いしたいと思います。 

西田氏:市の計画に、国の人間としてここで何かコメントする立場ではないのですが、感想ということで、皆様方本当に熱心に御議論いただき地域の、まさに新座市が、子ども・子育てのしやすい町、子育てしやすいまち、子どもにとって住みよいまちになるように真剣に考えているのが非常によく感じられた。国としては結構ややこしい制度になっているところがあり、市役所にも、市民の皆様にも、子育て会議の皆様にも多大な御迷惑をおかけしていると思うが、あくまで道具は道具であり、その道具をいかに上手に使って根付かせていただくかは、皆様方の力によるところだと思う。先程の質疑応答に出てきた中で、国全体の状況として申し上げたいことがある。一つには学童を学区内に作ることになると、近隣住民との云々と言う話やボランティアの話である。元気な子どもの声は騒音なのかと言う話が、最近よく出てくる。いろいろな地域で問題になっているので調べてみたが、近隣の住民が、本当に子どもの声を騒音だと思い、迷惑施設だと感じているのかというと、意外にそうではないと思っていることを実感している。大抵は説明の仕方や前もっての根回し、皆様との話し合いが必ずしも十分ではなかったことが事由だと思っている。仮に学校の外に、或いは今まで保育園がなかったところに作るとしても、十分に事前に説明があれば、近隣の住民の方々と対話を重ねることで、ほとんどが回避できるのではないかと確信している。恐らく、地域皆で育てていく子ども・子育ての問題は、「関係者」とよく言うが、関係のない人は絶対にいない。何故ならば、次世代を担ってくれる子どもたちの世話にならずに、老後以降を過ごすことができる人間は一人もいないからである。そのように言うと喧嘩になりますので、それを上手く伝え、近隣の方々にしっかりと理解をしてもらうことは、絶対にできると確信を持っている。先ほどお話しのあった地域のボランティア論のように、地域皆で育てていくのは子育て支援新制度の一つに過ぎない。それだけでは地域の子育てを賄えるわけがない。皆で一生懸命考えていく中で、市役所も対峙するのではなく、皆と一緒に同じ思いで育てて行こうじゃないか、という考え方をしていく。もう一つ批判めいた話になって恐縮だが、国が強引に進めているという面について、少しだけ弁解させていただきたい。考えだけ申し上げさせていただきたい。0歳のうちに保育園に預けるのが、本当に可哀そうなことなのかどうかを皆で一度考えていただきたい。幼児教育の方々は、割とそういう風に言われることが多い。そんなことはないと言う中で喧嘩に発展することが多々あるが、子どもと長い時間一緒にいるということ、時間と子どもに対する愛情は、正直なところ必ずしも一致しないのではないかということを、自分の経験上から思っている。「0歳から保育園に預けるのが可哀そう」ということが、制度的に進める国に対する批判として言うのは全然構わない。しかし、まかり間違えてもその批判が、お子さんが0歳の頃から働こうとしているお父さんやお母さん、お子さんの方に向くのであれば悲しすぎるのでそこだけは弁解させていただいて、子どもに対する教育や幼い頃の保育が、一体どういうものなのかということをもっと議論していきたい。少なくとも、今働くお父さんお母さんも応援していかなけれなければならない、それが子どもの不幸になってはいけない。だが、それが必ずしも子どもの不幸ではないということに、私自身は確信を持っている。多分、多くのお父さんお母さん方もそう思っているのではないか。いろいろな意見はあって良いと思うが、皆にとって、子どものためが第一義です。だけど子どもを育てるお父さんお母さんのため、そしてひいてはそれが子どものため、地域のためであるということを、地域の中で御議論をいただければありがたい。

本日は貴重な御意見ありがとうございました。 

会 長:皆さん、ありがとうございました。行政や国に対して、新座市の住民や働いている人たちが率直に言わなければならないという思いで、私も含めて皆さんが発言していることを受け止めて欲しい。ユニセフの研究所がスイスにあるが、子どもの幸せと言う方向性が出ており、その表紙にこう書いてある。その国の姿勢を示す目安は、その国が子どもに関心を持ち続けているかどうかである。これは国だけではなく、行政、市町村、私達や団体やそれぞれの個人を含む職場が、この国のこの地域の子どもたちに関心を持ち続けることが今問われていると思う。その姿勢を最大限にそれぞれの持ち場で、言わなければならないことは言うことを続けたいなあと思う。あくまでも事業計画ができるが、進捗状況に応じて修正をしなくてはならない。今のところだと0~5歳児のところは数値が出ているが、0~3歳児と4、5歳児を細分化していき、地域に落とし込んでいけば足りない部分が出てくるかもしれない。そういったことも含めて、進捗状況を私たちがチェックをしながら、必要な改善をしていくことを続けていかなければならないのではないか。計画や制度は作ればよいというのではなく、そこに私たちの願いと魂を入れなければ本物にはならない。制度や法律はあくまでも道具であるので、生かしていく。魂をどのように入れていくか。国と行政、労働組合も含めたそれぞれの分野の団体が議論していることであると思う。それぞれの立場で、良い国、子どもたちが住みやすい地域を作ることを目指し、お互いに頑張っていきたいと思う。今日は皆様方に貴重な御意見や率直な御意見をいただいた。新座市は、皆様方に開かれたこういう会を設け、そういった姿勢を持っているので、是非ともそのようにしていきたいと思う。

今日は本当にありがとうございました。

 

副部長:挨拶

 

以上

公開・非公開の別

公開(市民参加者43人) 

その他の必要事項

なし