本文
新座市長 並木傑
委員 伊藤信太郎、鈴木明子、赤坂信、遠藤敏子、土屋幸一、川橋康次、長谷川博正、渡辺哲也
都市整備部長 広瀬達夫
都市整備部副部長 上村勇治
みどりと公園課長 井澤正則
公開(傍聴者なし)
欠席委員 宮崎正浩、井口輝雄、永尾郁夫、大塚力也
⑴開会
⑵議事
会長)議題1について事務局から説明をお願いします。
議題1:平成30年度第1回緑化推進協議会での協議事項について
配布資料を基にみどりと公園課長による説明
委員)森林環境税の使い道は森林の整備に関するものということですが、緑地を残すための原資をどうするかという部分が必要です。雑木林がなくなってしまえば整備も何もありません。森林環境税とは別に緑地を残すために市民から50円でも100円でも集めて、億単位の金額になれば土地を買うという話にしていきたいです。
会長)森林環境税はいつから始まるのでしょうか。
事務局)平成36年度から森林環境税の徴収は始まりますが、その前に平成31年度から森林環境譲与税という形で国から市町村に入ってくることになっています。
会長)森林環境税は整備に対する支援というものですから、現存する雑木林をどう維持していくのかということを考えなければなりません。税金として直接徴収することは市民の同意が無ければ難しいのですが、市民と雑木林が抜き差しならぬ関係になれば意識が変わると思います。雑木林の管理は市やボランティア団体に全部お任せというのではなく、市民一人ひとりの物だという意識につながるお金の集め方がいいと思います。それには、いきなりお金を徴収しますというのではなく、時間をかけて訴えていくことが必要ではないかということです。ネーミングライツの活用についてですが、市ではどのようものを考えているのでしょうか。
事務局)昨年、道路の名前を募集して4路線の応募をいただきました。命名権料として年間20万円が入りますので、整備費等に充てていきたいと考えております。同様に緑地や公園につきましても、宣伝効果が得られる場所として命名権を買ってもらえるのであれば、維持管理費に充当したいと思っております。
会長)かなり魅力的な場所でなければ出役立てる人は見つからないと思います。新座市に大きな看板があるニトリとかに寄附してもらうことはできないのでしょうか。いずれにしても、新座市は雑木林とせせらぎのあるまちづくりを掲げていますので、出資を募れるほど魅力的なものだという意識を持たないと難しいと思います。
委員)森林環境税については、それなりの金額が入ると思いますので、その分を今ある予算から減額されないようにしてください。
委員)イオン財団の方に新座の雑木林が対象になるかを聞いてみました。残念ながら選ばれなかったのですが、イオンが提供する森作り等を含めて、もっとアピールしていったらいいと思います。また、町田市、上福岡、入間市、狭山市など、他の行政で変わったことをしていれば参考にしようと思って色々見てきたのですが、よく似た性格を持つ町田市が面白いことをしていました。剪定支援課センターという肥料化、チップ化をしている場所がありました。そこでは、農家の方が一定のサイズの木を持ち込めば、それを肥料にして返してくれるというような、公益的なこともしていました。
会長)色々な取り組みをしている自治体もあるようなので、一度見学をするということもいいかと思います。
委員)他府県の状況も見てきましたが、どこも一番困っていることは雑木の後始末ということでした。熊谷市ではチップにする機械を貸しているそうです。
会長)雑木林の維持管理を考えたときに、昔みたいに燃材で使われている時代とは違うので木材の出口が気がかりです。意見5の伐採木の受け入れですが、お金を出してお願いするのですか、それとも買い取ってもらえるのですか。
事務局)新座市からだいぶ離れた場所に加工施設がありますが、そこまで伐採木を持ち込めば買い取ってもらえます。しかし、持ち込むことができないのであれば、運搬費用がかかる分として無償の引き取りになるとのことでした。
委員)日高市は雑木を含めてセメントの材料にするので、持ち込みの料金がかからないと言われています。燃焼させて残渣も利用しますので、完全リサイクルしているようです。
会長)伐採木の買い取りに希望は持てますか。
事務局)伐採した樹木を運搬するということは難しいと思いますが、無償で引き取ってもらえるというだけでも助けになると思います。ただ、引き取りについても長さや太さなど、一定の規格でまとまっていないと持っていけないとのことです。
会長)伐採木の引き取りをしてもらうだけでも片付きますが、持っていってもらうための一連の作業について考えなければなりません。そこにはビジネスチャンスがあるかもしれませんが、長さや太さの寸法を揃えなければなりませんし、自然の形ですので、トラックに載せるためにも何とかしなければなりません。
委員)それから、腐食してしまった木を受け入れてもらうこともできません。他の行政でも困っているという話を聞きました。
委員)どこでも問題になっていることです。これといった決め手がありません。雑木林の維持管理として樹木の剪定に800万円かかっていますが、この雑木林は市有地ですか、それとも民有地ですか。
事務局)憩いの森として管理している民有地です。
委員)なぜ民有地なのに市が負担しているのですか。
事務局)土地を借りて開放させてもらう代わりに、市が管理をするという協定を締結しているためです。
委員)固定資産税を含めて負担しているのでしょうか。
事務局)固定資産税は免除になっています。借地料は発生しませんが、維持管理費用と固定資産税を市が負担しているということになります。
委員)憩いの森はどれくらいあるのですか。
事務局)現在、憩いの森は14か所あり、面積が約77,000平方メートルです。
委員)民有地の伐採なのだから、所有者が実施すればいいと思うのだが。
事務局)貸している土地の維持管理もすることになると、地権者には過大な負担がかかります。土地をお借りしますので、管理はしますということで成り立っています。
会長)先ほど腐った木材の処理が難しいという話がありましたが、子どもたちに魅力ある森と感じてもらえることも併せて、落葉焚きをしたらどうかと思います。森の存在を訴えることができます。年に1回だけの実施だとしても子どもたちは覚えているものです。もし、近所で臭いから嫌だという人がいれば事前にビラを配ったり、あるいはご招待ということで関係を築いていくこともできると思います。そして、そのようなタイミングで腐った木材も燃材として活躍してもらえるかもしれません。もし、買取ということで検討されるのであれば、どうすれば可能なのかを考えてもらいたいです。そうすれば林内も片付きます。
委員)三富新田ではさつま芋の苗床に落葉を使っていました。300人くらいで掃除した落ち葉を所沢の農家さんの所に運びます。そして、トラックで何十台分もの落葉で焚き火をして、さつま芋と豚汁を食べます。そのような楽しみがボランティア活動にありました。
会長)この場所の落葉を活かして作られたさつま芋ということになれば、そこで一つの縁が生まれます。とても素晴らしいことだと思います。木材の買い取りのシステム化を検討することと、チップの方法も考えてもらいたいです。また、イベントとして焼き芋大会というものもぜひ実施してもらいたいです。そうすれば子どもたちが森の中に入って、落葉かきをしたものが活かされるというサイクルもできます。
委員)昔は栗原の公園で焚き火をしました。冬には焼き芋を作ったり、夏にはテントを張って宿泊したり、飯盒(はんごう)炊爨(すいさん)をしたりしました。しかし、だんだん開発され民家が多くなり、お祭りも2日間だったところが1日だけになったりしています。近所からうるさいという声も上がっています。そういう地域性もあるので、誰にも迷惑をかけないような大きな雑木林が残っていればいいですが、都会化してきているので難しいと思います。栗原の公園についても不動産屋の話ですが売りものになっているらしいですし、昔から住んでいて環境が変わってしまったということを実感しています。先日の台風でも3本の木が倒れました。民家のほうに倒れてきて怖かったという話を聞きました。森が先か民家が先かというと森が先ですけれども、開発されてきたことが逆に住みにくさにつながっているのではないかと感じています。
会長)そういう意見は確かにありますが、やらなくていいのかなということではないと思います。飯盒(はんごう)炊爨(すいさん)をした子ども達は何歳くらいになっていますか。
委員)40代になっています。
会長)そのような記憶がある人達が現役でいるということは、もう一度やってもいい気がします。ただ、周りに家がある場所は大変なので、運動公園の辺りはどうでしょうか。
事務局)運動公園は野球場や陸上競技場がメインの施設なので難しいです。
会長)周りに民家が少なくて、ちょっとした広場があればいいと思うのですがいかがでしょうか。
事務局)面積としては広いのですが、そういったことが可能かどうかは検討させてもらいたいです。
会長)イベント化すれば賛成する人はいると思います。どこの自治体でもクレームがあればすぐ引いてしまうという特徴があります。いきなりは難しいと思いますので、こういうイベントを想定していますということを住民アンケートなどで事前に周知していくことも良いと思います。
委員)これまでの話の中では雑木林の話ばかりですが、緑を増やそうという中の緑は雑木林だけではありません。市民がどのように思っているかということだと思います。私も雑木林の近くに住んでいますが、ある方は落ち葉の掃除だけでも大変だから雑木林は無いほうがいいという意見があります。一方、雑木林は憩いの場だとして必要だという意見もあります。それらの意見が半々なのか、3対7なのかを確認したいです。私の感覚では緑を残したいという人が大半だと思いますが、近くに住む人は被害意識があると思います。そのような中で、森林環境税のようなものを徴収するという話をすると、反対の人がたくさん出ると思います。金額の問題ではなく、市民がどう思っているのかということが大事だと思います。それから市の姿勢だと思います。市が基本計画で雑木林とせせらぎのある街を作りたいという姿勢を出していますので、その姿勢に基づいて動いていかなければなりません。市民がどう思っているか把握したうえで、市はこうしますということを全面的に出す必要があります。それに基づいて市民が応援しようという気持ちになれば、税金も協力してもらえると思います。基本的な話になりますが、そこを詰めていかないと中途半端になってしまいます。
会長)ウィーンでの話ですが、街路樹や森からたくさんの落葉が発生します。それらを市民が掃いて集めますが、自分のゴミとして出すのではなく、特別な袋に入れて置いておけば市が全部持っていってくれるという仕組みになっています。街路樹がいいなというのは通りすがりの人はいいですが、近くに住む人は大変なので、その面倒を見る仕組みがあれば市民も協力する気になると思います。市の事業と言えますし、それに対する税金としても提案できるようになると思います。落葉の処理も市民サービスの一つだと思います。基本的なことですが、緑について市民がどう思っているかという踏み固めと、市の姿勢が問われることだと思います。
委員)つくば市では道の左右に街路樹がきれいに並んでいます。きれいだなと思う反面、維持が大変そうだなという気持ちにもなりますが、緑の基本計画にも記載があるように、緑のベルトのような緑地のつながりを作ることお願いしたいです。また、野火止用水の暗渠の上に、コンクリートの植木鉢がありますが、手入れされていないため危険です。撤去するか、手入れをしてもらいたいです。もっと市民を巻き込んだ形を作るということが重要だと思います。
会長)空間のスラム化ということも気にしてもらいたいと思います。
委員)ネーミングライツの活用ですが、新座駅南口公園という池のある公園に魅力的な名前を付けることを考えてみてはいかがでしょうか。野火止五丁目には、くわがたの森として町内会に愛称が付けられていますので、そのようにしてはどうでしょうか。
事務局)駅に近く、目玉となるような場所については検討したいと思います。
会長)意見1の雑木林の方向性についてですが、現代の生活と雑木林の存在は難しい関係があります。そこをもう一度見直すために市民の意見を聞いてみようというところです。この先、緑の税金徴収を想定した意見や森林と市民との結びつきを回復するための意見も必要です。40代くらいの方の経験が生きているうちに落葉焚きなどのイベントをやってみることが必要だと思います。雑木林は私たちの財産だと誇りと責任を持てるようにしたいです。
委員)森林に関わりがない市民は無関心になります。
会長)無関心な人を変えていくことは難しいです。しかし、世界遺産においても自然災害、戦争、都市開発、そして人々の無関心が破壊につながっていきます。雑木林はエネルギー革命で3、4年のうちに大きく変わりました。石油、ガスが出てきて薪炭に用いられなくなりました。そこから手入れがされないゴミ溜めのようになってしまいました。最近では里山という言葉を得て変身を遂げた場所もあります。無関心から関心を集めることができれば変えられます。かつての薪炭林としての役割ではなく、自分の生活と関連付けて考えることが必要なのではないでしょうか。
委員)雑木林の中で音楽会をしたことがあります。環境を残すためには仕掛けが必要で、年間スケジュールを決めてイベントをすることもいいのではないかと思います。
会長)森林の中に市民を呼び込む仕掛けを年間で計画してみたらいかがでしょうか。そこで協力してもらえる楽団を呼んだり、落葉で焼き芋をしたりすれば無関心から関心に変わっていきます。多少評判が悪くてもそれは反応であって関心につながります。少し刺激のようなものがあってもいいと思います。
委員)キツネノカミソリのイベントですが、演奏家が来たり、市長も参加されたりして大いに盛り上がりました。これからは妙音沢でもイベントをしたいと思っています。中沢川と黒目川の三角地は色々な催しをできる場所として期待しているところです。他にも黒目川右岸は観光地としての魅力や可能性がありますので活用していきたいです。
会長)人々を呼び込んで理解を深めてもらう。せめて認識してもらいたいです。先ほどの伐採木の活用として加工業者に持込むことについては、次回会議に方向性は見えそうですか。
事務局)樹木の伐採は職員やボランティア団体では行えませんので業者に頼みます。その際には伐採木の処分までが一つの契約になっています。そのため、伐採したものがそのまま林内に転がっているということはありません。枯れて自然に倒れたり、枝が折れたりしたものはそのままになってしまいますが、それほど量が多いという状況ではありませんので、すぐに加工業者に持っていくという話ではありません。
会長)ある公園に行くと倒木はそのままになっていて、それに集まる虫を観察できるようになったりしています。倒木を放置することは良い面と悪い面がありますが、現時点で伐採木が放置されて困るという状況ではないということでしょうか。
事務局)伐採した樹木は撤去までしてもらうので、伐採木で林内が飽和状態というような状況ではありません。
会長)分かりました。そこまでの心配はないようです。それでは意見6ですが、市民を呼び込むための戦略を持ちましょうということで、無関心から関心に変えるための方法を考えたいと思います。それから、民有地を借りて市が管理するということですが、緑地の維持管理費用が800万円ということで、昨年より金額が増えているのはなぜでしょうか。
事務局)野火止フォレストパークを新たに借りて開設しましたので、約10,000平方メートルの管理地が増えたことによるものです。
委員)住んでいる市民が、憩いの森の制度のことを把握しているのか分かりません。憩いの森は借りている緑地であり、維持管理を新座市で行っていること。近くに住んでいるのはいいですねといわれますが、地権者の考え次第で伐採されてしまうこともあるというと驚かれます。未来永劫続くものではないことを知らないのです。
委員)枯れて倒れてしまった後に新しい木は植えているのでしょうか
事務局)倒木や危険な樹木の対処が中心で、計画的な植樹はほとんどできていません。単発的なものになりますが妙音沢緑地、憩いの森や運動公園で植樹することはあります。
会長)ポイント的に植えるということでも良いと思います。雑木林を仕立てるということでなくても人が集まりそうな場所に植えるということでも構わないと思います。
委員)雑木林は確実に減っていくと認識していますか
事務局)現状では減る方向であると考えています。
委員)緑の基本計画は、そういう前提に立って策定していく必要があります。将来にわたって持続可能な雑木林の形態を検討していくということを基本計画に反映させる。平成18年から始まり、32年に計画が終わるので、それをどう考慮して見直しを図るのか。例えば、雑木林がどうあるべきかということを常に考えていく。環境税、相続税の減免だとか、それから住宅環境の変化などが盛り込まれていくわけですね。その辺の議論はどうなるのでしょうか。
事務局)平成33年度に向けて計画を作っていきますので、皆さんの御意見をいただきたいと思っています。
委員)雑木林が象徴されていますが、それだけではなく歴史文化を育んだ社叢林、鎮守の森、屋敷林が新座市にどのくらいあって、どんな樹木が植わって何本あるのかを把握していますか。例えば屋敷林は何ヵ所くらいあるのでしょうか。
事務局)雑木林であれば山林ということで割合が分かります。しかし、屋敷林は屋敷の中にあるもので、地目は宅地になってしまいますので、特別に必要があって調べなければなりません。
委員)鎮守の森は武野神社、満行寺に行くと、うっそうとした樹林があります。他にも神社があると思いますが、それらの樹木の保存、管理というものはどうなっているのですか。
事務局)民有地なので所有している方の管理になります。市有地や憩いの森のように借りている部分については、市で対応させてもらっています。
委員)市の管理地だけでなく、こういう場所に、これだけの鎮守の森や屋敷林があるということは市民に対しても重要なことです。例えば、市議会の中で指定樹木の管理状況について質問がされています。そして緑化推進協議会で保存すべき樹木云々を答えていますが、そのことはどういう状況なのでしょうか。
事務局)現在、指定保存樹木の個別指定が67か所244本、集団指定が10か所約49,000平方メートル指定されていますが、これは現行の緑の基本計画を策定する際に緑化推進協議会で決めたものになります。今後、新しい計画を作る際には再度調査しなければなりませんが、その結果を改めて答申いただきたいと思います。
会長)鎮守の森、境内林、屋敷林だとかの話がありました。これらも重要な緑地です。切れ目なくつながっている風景ということは大事なことです。市有地や管理地ではないけれども歴史的な背景を持った大切な緑地として考えた方が良いです。
委員)緑の基本計画には対象の緑として社寺境内林、屋敷林、農地の記載もありますので想定された計画となっています。
委員)先ほどの話は、雑木林は減るから外の部分にも緑を求めたら良いのではないかということです。例えば新座市の街路樹はどこにあるのか分からないような状況です。少しでも新たな緑を作っていかないと緑のまちづくりは絵に描いた餅になってしまうということです。雑木林が減っていくのなら、他の緑を増やしていきましょうという構想を盛り込むのかどうかということです。
委員)古い情報ですが、新座の古木という小冊子に掲載されていますが、ケヤキから発生する落葉が新興住宅地の樋が詰まってしまうため、木を切ってくれという話があります。そういう苦情から泣く泣く切らざるをえないという話もあります。昔は屋敷林として防災施設だったものが敷地の中にあることさえも難しいという状況があります。そのため、現存しない樹木もたくさんあります。野寺小学校でも大きなイチョウの木が近隣住宅の影響で伐採されてしまいました。学校の中の緑は大切にも関わらず困った問題だと思います。
会長)近い話として、神社の近くにマンションができて柏手の音がうるさいという困った問題があります。ケヤキは屋敷林としてよく使われます。いずれ大きくなったら木材として売るということがされてきました。先ほど意見がありました屋敷林や社叢林も緑地の仲間に入れるというのは同感です。それでは議題2に入りたいと思います。
議題2:緑の基本計画の改訂について
配布資料を基にみどりと公園課長による説明
委員)開発等により緑地が減少し続け、25年間で半減しているという表記があります。基本計画の中で昭和57年から平成17年までの経過が載っています。これからを考えていく上で、減っている状況を踏まえて計画をしなければなりません。そのため最近の状況を教えてください。
事務局)昨年末の状況は86.08ヘクタールとなっています。緑の基本計画に定めた目標がすでに下回っているので、それも踏まえて計画したいと思います。
委員)緑地の質を高めて挽回を図るという方法しかないかもしれません。守っているだけでは難しいと思います。
事務局)平成22年の調査ですが、近隣4市を考えたときに新座市の山林面積が100ヘクタールの中、朝霞市は33、2ヘクタール、志木市は1、7ヘクタール、和光市は8、4ヘクタールとなっています。割合を見ても高い水準となっていますので、減少していますが抗っている部分は数字からも見えてくるのかと思います。
委員)基本計画には緑の将来像図で緑の核として、いくつか表示がされています。しかし、これだけでは緑を味わうまちとしては足りません。市民としては住宅の近くに緑を残して欲しいと思います。
会長)新座市の人口は増えているのでしょうか。
事務局)微増ですが、数年後には止まるかなという予測はあります。
会長)私は住宅地が迫ってきているというイメージを持っています。新座市とは13年ほど前の文化的景観時代から関わらせてもらっていますが、当時に比べてどんどん住宅ができています。そういう中で森林に対する無関心や要らないものという考えを解決しないといけないと思います。森林の被害者という意識が強いので、森林は味方してくれるんだ、こういうことをしてくれてるんだということが分かれば理解してもらえると思います。このままでは緑地はなくなってしまうということを市民にも分かってもらいたいです。この四半世紀に半減してしまったということを伝えることも必要かもしれません。
委員)小中学校の緑化率が12パーセントという表示がありますが低いと思います。
委員)計画では学校敷地の20パーセントという目標があります。取り組みとして緑に親しむ環境作りを子どもたちに進めていかなければならないと思っています。現在、学校教育林、学校農園を使った活動を進めています。学校施設の芝生化を進めています。まず、栄小学校、東野小、新座小を県から補助金をもらって校庭の一部を芝生化しているところです。ただ、高木は近隣住宅の影響もあり敷地内に設けることはだんだん難しくなってきているのかなと思いますので、芝生も含めて敷地内に緑地を増やしていくことを検討していきたいと思っています。池田小学校の中央に樹齢60年以上の桜がありますが、枯れて空洞化してきてしまっています。学校のシンボル的な存在になっていますので造園会社の力も借りて治療を行っているところです。1本の木ですが大切にするという気持ちを育ててもらう取り組みの一つになります。
会長)小学校での6年間は記憶に残る空間として大事にしていますので、記念樹という取り組みもしているところがあります。そういう行方を探そうと、設立100年を超える学校を調べてみましたが、継続して育てていくのは難しいという状況が分かりました。記念樹の行方をたどれないという残念な結果でしたが、そういうことも大切な取組みだと思います。
事務局)ありがとうございました。
以上をもちまして、平成30年度第2回緑化推進協議会を閉会します。
以上