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平成21年度第3回社会教育委員会議
会議録
会議の名称
平成21年第3回新座市社会教育委員会議
開催日時
平成22年3月29日(月曜日)
午前10時00分から午前11時55分まで
開催場所
新座市役所第二庁舎5階 会議室3
出席委員
小川園江議長・渕辺吉博副議長・土屋賢治委員(途中退席)・
岩上敏明委員・坂本純子委員・加藤良明委員・堀内一男委員
(計7名)
事務局職員
教育長 金子廣志
教育総務部長 田部井利江
生涯学習課長 遠山泰久
生涯学習課副課長 大熊正
生涯学習課主席主査 山口聡
生涯学習課主事 西珠世
生涯学習課主事 小林麻美
会議内容
- 開会
- あいさつ
- 議題
(1) 平成21年度生涯学習事業及び平成22年度事業計画(案)について
(2) (仮称)新座市文化芸術振興アクションプランの策定について
(3) その他
(1) 委員の任期満了について
(2) その他 - 閉会
会議資料
- 次第
- 平成21年度生涯学習関連事業及び22年度事業計画(案)について
- (仮称)新座市文化芸術振興アクションプランについて(最終報告)
- 平成21年度教育委員会の事務に関する点検評価報告書
- 第3回“すぐそこ新座”春まつりパンフレット
- 平成21年度新座市社会教育委員委嘱者名簿
その他の必要事項
欠席委員3名
(中村朋子委員、加藤路子委員、竹内勘次委員)
審議の内容(審議経過、結論等)
1 開会(司会:事務局)
2 あいさつ(教育長・議長)
3 議題(進行:議長)
(1)平成21年度生涯学習事業及び22年度事業計画(案)について
資料1~5ページより説明
【質疑応答・意見】
委員:
学校として、社会教育と連携を深めていかなければならないが、なかなか機会がない。「野火止用水をあるく」は、本校の子どもたちや職員を参加させたかったが開催情報が入らなかった。是非積極的な情報活動をしていただきたい。
子どもたちの文化活動として、日本の伝統文化である琴や茶道を市民の方から教わることができて、非常に充実した学習ができた。今年度を振り返り、大きな収穫だった。
また、野火止小学校ではディズニーランドの清掃担当者が来校され、掃除の仕方を伝授していただいた。ディズニーランドの掃除の仕方には独特なものがあり、それを専門としている業者が、学校に掃除の仕方を無料で教える取組がある。
学社連携活動が本格的に始まったように感じた。学校は社会教育に積極的に参加していきたいと思う。
教育長:
株式会社イエローハットの会長が「日本を美しくする会」を組織されており、会長が第四中学校に見えてから、子どもたちと保護者、教職員で、学校のトイレを徹底的にきれいにする取組を何度か実践してきた。現在は第五中学校で行っている。このネットワークが広がり、今年は野火止小学校に清掃業者の方を招いた。掃除には暗く苦しいイメージがあるが、決してそうではなく、世の中全体を明るくすることであり、自分の心をも明るくすることである。
そのことを子どもたちに知ってもらい、掃除の楽しさを伝えていきたい。来年度も、ほかの学校に広めたいと思っている。
議長:
市内遺跡発掘調査について2件の予定だが、どういった場所なのか。
事務局:
1件は嵯峨山遺跡の墓地拡張に係る発掘調査だが、詳細については調べてお知らせする。
嵯峨山遺跡からは、非常に価値のある大規模な縄文前期の集落跡が見つかっている。
委員:
資料3ページの平成22年度「埼玉県芸術文化祭」地域文化事業について御説明いただきたい。
事務局:
「埼玉県芸術文化祭」ではこれまで、舞踊等の九つの分野に県の実行委員会から助成をしていた。
平成22年度からは、市町村で行う単独の事業についても助成することになり、それらを A から C ランクに分ける。
A ランクに位置づけられるのは、県内2団体で、助成金額は40万円である。本市では睡足軒の森文化の祭典を申請し、A ランクでの内々定をいただいた。4月に内定通知の送付予定となっている。
教育長:
4月27日に第1回芸術文化祭実行委員会が開催される予定なので、そこで全体像が明らかになるのではないか。
委員:
十文字学園女子大学等の中国の留学生たちから、中国語の講座をやりたいという声がある。市の国際交流デーにも出向き、地域と交流もしたいと話をしていた。
(2)(仮称)新座市文化芸術振興アクションプランの策定について
資料6~9ページから説明
【質疑応答・意見】
委員:
新座の文化的環境を高めようとする積極的な姿だと、最終報告書を拝見してうれしく思う。アクションプランを生かして平成23年度以降は何をしていくのか。どんな結びつきがあるのか。
事務局:
アクションプランは当初平成22年度実施の計画で動いていたが、市の最上位計画である第4次基本構想総合振興計画が平成23年度から推進ということで、それに合わせるため、1年先送りとなった経緯がある。プランに係る予算計上も平成22年度で計画していたが、白紙に戻ったため平成23年度からとなる。
平成23年度については、アクションプランの具体的事業が新たに入ってくるのではないかというのが現状である。
委員:
生涯学習関係の事業を見ただけでも、非常に幅広い中身となっており、どのようにしてまとめていくのか分からない。しかし、これらをうまく取り入れ、一つにして進めていかなければならないのではないか。
平成22年度の事業計画を見たときに、同内容で実施というものが多いことが気になる。同内容で実施とするのではなく、改めていく点が一つでも二つでも欲しい。そうすることで、新座が毎年発展していく姿が感じられる。
議長:
その他の部分としてお話させていただくが、アクションプラン4ページにある新座の地名についてである。朝鮮半島から移住してきた人々に由来するということが行政計画には必ず記載されるが、これまで朝鮮半島と友好姉妹都市関係を結ぶ話が出たことはないのか。基本構想等にも以前から記載されていると思うがいかがか。
事務局:
なぜ新座という地名がついたのかについては、基本構想や市政要覧等、新座を紹介する場面で記載されてきた。新座の地名を市民の皆さまに御理解いただくために、アクションプランにも記載されている。
これまで友好姉妹都市の関係は、市民の文化活動等を通じて、他国の市民
と直接交流を持ったことをきっかけとして提携につながってきた。韓国については、新座少年少女合唱団が公演活動を行ったことで親しくなり、交流が芽生えたという話は伺ったが、その後交流が発展したとは伺っていない。
まだそこまでの発展をみていないのではないか。
議長:
市民の交流がきっかけとなることは分かるが、基本理念として書いてあるにもかかわらず、説明のみで済まされて良いのかという感じを受ける。一番近い外国である韓国と、市がもっと交流をしていくことも必要なのではないか。
日韓のワールドカップ共催やドラマなどで、日韓の行き来が活発になったと思う。地名の由来を記載するなら、違う視点も持つべきではないか。
委員:
できあがったものを見てみると、今まで実施してきたことも多くあるように見受けられる。なぜ平成23年度からになったのか、もう一度御説明いただきたい。
また、今後生涯学習の中で実施していく上で、アクションプランは個々のものとして実施するのか。他の文化とのかかわりを当然持っていくだろうが、別々のものとして実施するのか。個々のものとして実施するのではなく、関連性をもって実施していくのではないのか。
議長:
基本構想について、詳しく説明をしないと理解を得られないのではないか。
事務局:
両方の可能性を秘めるものと考えている。既存の事業については、取り入れられる部分は取り入れていくが、アクションプランでは今まで実施されていないものの提案もされている。アクションプランは生涯学習課だけでなく、文化芸術関連事業を担当しているほかの部署にも投げかけ、取り入れられる部分については今後推進してほしいと伝える。
平成23年度へ1年先送りになったことについては、先ほど説明させていただいたが、現在策定中の第4次基本構想総合振興計画の中に教育文化の大きな構想がある。それとの整合性を図るということが大前提に出てきた。
構想を策定中にアクションプランの最終報告が出されたので、その内容を取り入れていただいている部分もある。最終的には、基本構想の中でできあがったものと、最終報告していただいたアクションプランを突合して、多少の加字修正を入れざるを得ない場合もある。そのため、庁議決定に至らなかったものである。
委員:
議会の承認を受けるなど細かいことを含めて先送りの決定がされたということか。
事務局:
議会承認は求めないが、市の庁議決定が先送りになった。アクションプランについては、第4次基本構想総合振興計画が決定を受けたあとに、庁議決定をいただく予定になっている。
教育長:
4次基本構想総合振興計画の全容が審議中であるため、これらが固まり、アクションプランと突き合せて整合性を図った上で、決定されることになる。
委員:
これを見ると、プロデューサーやディレクターなど違った組織を作り、それが新座市の文化活動全体を担うことになっている。今までのものとの整合性のイメージがつかない。
事務局:
ディレクターの設置など、アクションプランには今までの文化芸術に対する実施体制と若干異なる案が含まれている。
市の計画として、そのまま取り入れて良いものかどうか庁内で統一されていない状況である。既存の事業や市の体制との整合性、予算の問題など、1年間かけて総合的に検討していく。基本構想と照らし合わせながら検討を加え、平成23年度から本格的にプランを開始させたいと考えている。
このプラン自体は、市民検討委員会の皆さまに御検討いただいた素晴らしい案だと思う。案を生かしていくが、これまでの市の体制と合わないものについては、取り入れられない可能性がある。
委員:
アクションプラン5ページの目標に⑴子どもの芸術文化環境の充実とあるが、親の経済状況が大変な中で芸術文化どころではないという家庭が増えている。
触れる機会も学ぶ機会も減っている状況なので、市が地域の子どもたちを補完していくことが求められる。おそらく市は、観光など大人向けに発信力のあるものに力を入れていくのではないかと思うが、地域や社会、家
庭の子どもたちの変化にしっかり目を向けて構成してほしい。子どもたちの中には、優れた才能を持った子がたくさんいるので、次の時代の芸術家を育てる部分に重点を置いていただきたい。
議長:
私もアクションプラン策定市民検討委員会の委員だが、まず子どもが文化芸術に目を向け、やりたいことを見つけることが市の発展につながる。別の委員が、幼いころの入賞経験によって今の自分があるということをおっしゃっていた。是非この部分は取り入れていただきたい。
(3)その他
(1)委員の任期満了について
事務局:
現在の社会教育委員の皆さまの任期が、平成20年4月1日から平成22年3月31日までのため、3月末で任期が終了となる。お忙しい中、2年間様々な御審議をいただきありがとうございました。
平成22年4月1日以降の委員について、3月26日に教育委員会を開催した。現在の10名の委員の皆さまから6名の方の再任をお願いし、教育委員会の議決を取らせていただいた。小川委員、渕辺委員、岩上委員、加藤良明委員、坂本委員、竹内委員の6名は再任なので、2年間よろしくお願いしたい。
堀内委員は今期で退任となる。5期10年にわたる長い間、大変ありがとうございました。また、加藤路子委員も今期で退任となる。この2名の後任として、跡見学園女子大学から推薦いただいた杉本氏、市民の方から荒井氏の2名の承認を得た。
また、小学校校長会及び PTA 保護者会連合会から選出される2名の委員については、決定次第、教育委員会に議題として提案する予定となっている。
(2)その他(説明:事務局)
- 平成21年度教育委員会の事務に関する点検評価報告書(平成20年度対象)
- 第3回“すぐそこ新座”春まつり
議長:
最後に各委員からあいさつをいただきたい。
委員:
10年間大変お世話になった。昨年3月に跡見学園女子大学を退職してから、だんだん新座へ足を運ぶ回数が少なくなったが、これからも時々お邪魔することになるのではないかと思う。
跡見にいた12年間を含め、新座を身近なものに感じた。色々なものとかかわらせていただくことで、私自身様々な材料を発見させていただいた。どう生かしていくか考えることもたくさんあった。本当にありがとうございました。
委員:
地元で色々なものを見て、考えて、皆さんに申し上げることがあれば、この席で申し上げたいと思うのでどうぞよろしくお願いしたい。
委員:
この会議では、決められたことをやることが良いのか。子どもの虐待事件が相次いでいるので、行事的なことに時間を費やすより、別のことに費やした方が良いのではないか。
小学生には危ないから直線しか走らせない、PTAは代表をくじで決めているなど、教育の貧困さがある。PTA の代表をくじで決める教育があって良いのか。どこの小学校でもそうなのか。教育長からそういったことがないように指導してほしい。
我々のときは次に橋渡しをしており、自分の子どもが通っている学校に対しての愛情があれば、そういうことはないと思うがいかがか。新座にそういう状況がまん延しているかどうか調べてほしい。
委員:
昨年4月1日から委員に就任したが、新座総合技術高校は様々な協力・連携に貢献できる学校ではないかと思う。
子どもの芸術活動について危機感を感じている。今年度から高校の入試制度がすべて5教科入試に変わった。その結果、普通科志向になり、芸術には向かわなくなっている。数年の傾向なのか、今後ずっと続いていくか分からないが、分析をして裾野を広げていかなければならない。
小中学生のうちから美術教育や書道、音楽を私的にやらないと、ますますやせ細ってしまうのではないか。工科大学を招いて高校生に対するワークショップを開催しているが、今年から小中学生を交えて開催してはどうかと考えている。どこまでできるか分からないが、小中学校と一緒に芸術性の価値を高めていかなければならない。
本校が独自にできることからやっていこうと思うが、社会教育の中の一環としてそうなっていけばいい。
委員:
先ほどの PTA についてだが、野火止小学校ではくじ引きで役員決定はしていないと思う。本部の PTA 役員は頼まれている人がいるので、積極的に参加する人がいたようだ。
現在の新座中学校ではくじ引きである。地域コミュニティで役割を担い、助け合っていくということを知らずに大人になった世代が増えている。もう一度再教育をして、地域の中に支えているものがあるということを知らせる機会を上手に設けなければならない。支援センターや子育てサークルで協力しあって何かをすることは、成人するまでそういう機会をもってこなかった親の再教育のプロセスになっている。小さなグループでの親たちの経験は、PTA の役員活動などにつながっている。
新座子育てネットワークが発足して今年度で10年目になり、取組も拡大しているので、何らかの形でお返しするときにきている。新座は捨てたもんじゃないということを伝えていくことが大事である。児童センターの指定管理を担当することになった。会議の色々な材料も取り上げて、児童センターなりに協力していけたら良い。工作室を “アトリエゆう”として、造形活
動も含めたものづくりや、手を使っての活動を増やしていく予定である。是非、新座総合技術高校の御協力をいただきたいと思う。
委員:
協力できることはなんでもしていきたいと思う。先ほどの再教育については、本当に素晴らしいことなので、是非子どもたちに人との交わりの大切さを教えてほしい。
議長:
児童センターが指定管理に移ったということで、非常に未来を感じる。
今後もこの場で情報を発信していただきたい。
委員:
いくつか質問させていただきたい。まず、生活力があるにもかかわらず、給食費を滞納している家庭があるという状況について教えていただきたい。
教育長:
3月の市議会で給食費の滞納が質問されたが、新座市の給食費は食材費のみで、光熱費や設備費、人件費は市が負担している。食材費を担う給食費が滞納されれば給食の内容が貧弱になるということを、機会があるごとに保護者に伝えてきた。滞納が減らない学校については口座引落をやめ、直接集金の形に切り替えた。事故等の不安はあったが、切り替えた学校ではほぼ100パーセント集まるようになった。補助制度を利用している家庭は滞納をしていない。
滞納をしているのは中間層の世帯で、給食費まで優先順位がいかない家庭である。現在のところ、新座市全体では減少傾向にあり、滞納がない学校の方が多い。
ところが滞納をしている学校の滞納額は減っていない。世帯数でいえば滞納をしている家庭はそれほど多くないが、1家庭あたりの滞納額が減らない。議会で資料をお示ししたので、そちらも参考にしていただきたい。
また、PTA 役員については、共働きの家庭が増え、PTA 活動が活性化しない状況がある。ところが、PTA 活動が盛んな学校も多くある。例えば、第四小学校は PTA の機関紙で文部科学大臣賞を受賞し、誇りをもって活動している。
新開小学校も埼玉県の教育長賞を受賞しており、野火止小は餅つき大会や6年生の体育館宿泊などで PTA とおやじの会が協力している。非常に素晴らしい機会を子どもたちのために提供している PTA は、後継者も出てくる。
しかし、活性化していない PTA は後継者が出てこない。そのために仕方なくくじ引きをしているようである。
委員:
新座にどのくらいくじ引きを実施している学校があるのか、調べていただきたい。
役員を引き受ける人が一人くらい居てもよいのではないかと思う。
教育長:
根回しができないほど、関係が希薄になっているのではないか。根回しは、ある程度関係が濃密でないとできない。
人間関係の希薄さが、くじ引きというところに出ているのだろう。