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第80回教育懇談会の概要

ページID:0131769 更新日:2023年8月29日更新 印刷ページ表示

日時

令和5年7月26日(水)午前10時30分から正午まで

会場

大和田公民館 研修室

参加者

12名

懇談会座長

金子教育長

出席委員

金子教育長、鈴木教育長職務代理者、小泉委員、宮瀧委員

司会進行

城間教育総務課主任

担当部課長

齋藤教育総務部長、金子教育総務部副部長兼生涯学習スポーツ課長、森山教育総務課長、平岩中央公民館副館長、山崎中央図書館長、川端歴史民俗資料館長

杉原学校教育部長、河村学校教育部副部長兼学務課長、山崎教育支援課長、小俣教育相談センター室長

事務局

戸川教育総務課副課長兼総務係長、野口

1 教育委員会教育長あいさつ

 本日は御多忙の中、御参会いただき感謝申し上げる。今回の教育懇談会は、4年ぶりの開催である。本日は第二中学校区及び第四中学校区を中心に開催する。皆様の教育に関する御意見を伺い、学校教育や社会教育に反映していきたい。教育関係に関して忌憚のない意見、要望、提言を出していただきたい。

2 新座市の教育についての説明(教育長)

 コロナ禍の4年間において、教育は大きく変容した。一つは、GIGAスクール構想の導入である。文部科学省が令和元年12月に児童生徒1人1台のコンピュータ端末を配備するとの発表をした。これにより、急速に教育のICT化が進むこととなった。新座市では、文部科学省がGIGAスクール構想を発表する以前の議会において、学校へのタブレット端末導入の補正予算約1億円を計上していたため、他の市町村に比べ、円滑にICT化を進めることができた。パソコンだけでなくWi-Fiの整備も必要であった。それまでは教職員用40台のパソコンが動く容量があれば問題なかったが、児童生徒数分の容量のあるWi-Fiが必要になったため大がかりな工事が必要となった。当初は、児童生徒が一斉に端末を使用するとフリーズしてしまうといったトラブルが起きていたが、Wi-Fiの容量を増やすなどの改善をして対応した。中学校には75インチの電子黒板を導入した。これまでは50インチのテレビを設置していたが、電子黒板であれば、自由に記入することが可能になり、大画面になったことで後方の生徒についても、しっかりと見えるようになった。全中学校への導入は完了したため、来年度は小学校に導入する予定である。今までの授業は数人の児童生徒と教職員で進行していたが、ICT化に伴い全員参加型の授業に変わりつつある。

 また、新しい教育環境に向けて現在工事が進んでいる。第二中学校の長寿命化工事は、これまでの壁や床を綺麗にするといった化粧をするような工事ではなく、根本的に施設の寿命を延ばす工事となっている。野寺小学校の給食室の増築工事も現在行っている。体育館については、夏場に40度になることを考慮してエアコンの導入を行っている。省エネ化という観点で、全校及び市民総合体育館の照明をLED化する工事を進めている。

 校務システムの入替えを8月から9月に予定しており、導入されるとメール1本で欠席の連絡をすることができる。今後、学校だよりなど、紙ベースで配布してきたものについてもデジタル化していくと思われる。セキュリティに関しては、顔認証や指紋認証の導入によって、学校の情報が外に漏れるということはなくなると考えている。

 生涯学習の観点からは、共働きの増加に対して、ぱわーあっぷくらぶや放課後居場所づくり事業であるココフレンド等について、引き続き展開していく。歴史民俗資料館(れきしてらす)が、新座中学校の前にオープンした。子どもたちが新座市や埼玉県の歴史について身近な場所で学べるため、今後は子どもたちの社会科見学の一つとして活用を期待したい。皆様も、ぜひお出掛けいただきたい。コロナで中止していた新座市民総合大学は、にいざプラスカレッジに名称を変更し、立教大学、跡見学園女子大学及び十文字学園女子大学を中心に展開している。公民館まつりについても、今年から再開することとなった。

3 懇談会の概要

市民

 テレビで置き勉についての話題を耳にした。現在子どもたちのランドセルが非常に重くなっていると聞いたが、新座市ではどのような対応をしているか。

教育支援課長

 タブレット端末を導入する前から、家庭学習で必要なものだけを持ち帰ることとして対策している。学校により、ルールは多少異なるものの、必ずしも全ての教科書を持ち帰るのではなく、宿題や自習のための教科書等のみ持ち帰るといったルール作りが行われている。

市民

 承知した。接骨院でマッサージを受ける小学生がいるという話を聞いたため、子どもたちの負担を少しでも減らしてほしい。

教育長

 ICTの導入により、タブレット端末の分の重量が増えているため、どこかで減らしていかないといけない。タブレット導入時に、使い勝手の関係上、キーボードのあるものを選定したため、少し重くなってしまっているが、子どもの健康を考え、毎月の校長会でも指導する等、引き続き取り組んでいきたい。

 

市民

 教科書の電子書籍化は可能であるか。

教育支援課長

 令和5年度については、全校で英語の教科書が電子化されており、半数の学校で算数の教科書も電子化されている。全校で英語と算数に関わらず、教科書の電子書籍化を実施したいところだが、ライセンス料の兼ね合い等により、全科目の電子書籍化は難しい現状である。

 

市民

⑴ 新開小学校の通学路に危険な場所が多い。旧街道沿いや新開小学校の横断歩道に一つも信号がなく、特に大和田郵便局前の横断歩道は多数の通学班が横断するが、信号がないため非常に危険である。

⑵ スクールゾーンに関しても、明確な目印がなくなってきており、民間の看板を運転手が移動させて通行しているため、道路に塗装するなどして分かりやすくしてほしい。

⑶ 中学校の部活動の移動時のヘルメット着用を義務化してほしい。現在は努力義務であるため、着用が徹底されていない。練習試合のある部活動にヘルメットの購入を義務付けるなど、中学校側からもアプローチしてほしい。

⑷ 熱中症警戒アラートが発令されている日は、オンライン授業を行うことや部活動に関しても中止の連絡をするなどして、熱中症警戒アラートが出ている際に子どもたちの登下校の必要性がなくなるようにしてほしい。

⑸ 大和田ファミリープールを存続できないか。市バスが経由するようにするなど、集客する方法は沢山あるのではないか。

⑹ 子どもたちが使用するインターネットについて、どのレベルでフィルタリングされているのか。子どもたちの中には、親から隠すようにして端末を使用している子どももおり、広告に関しても年齢的にふさわしくないものが流れているのではないかとの話も出ている。インターネットのフィルターについて確認してほしい。

⑺ ICT化が急速に進み過ぎているのではないか。子どもの眼精疲労や充血、視力の低下、電磁波の影響、睡眠の質の低下、文字を書かないことによる認知力の低下など心配されている保護者が多い。

⑻ 端末の修理に関しては、今後も補助金は出るのか。安価な金額で、この先も保証してもらえるのか。

⑼ 働き方改革のため、先生の負担を軽減することはよいことではあるが、子どもたちの楽しみが減ってきているのではないか。運動会が短縮されるなどの影響もあるが、他の方法で先生の働き方を見直してほしい。先生が忙し過ぎると子どもたちにも伝わるようで、先生から冷たく接せられているように感じているケースもある。1人の先生が40人の児童を相手にするのは負担が大きく、精神的にも辛いところがあると思う。先生と児童の相性の問題もあるため、担任の先生を複数にして、担任のチーム化を図ってはどうか。先生は休暇を取得しやすくなる上、子どもたちは複数の先生の説明を聞くことで、より理解を深めることができると思う。

学校教育部長

 新座市内の交通事情はあまりよくない状況であり、交通指導員だけでは十分ではないと感じている。また、スクールゾーンの道路標示が薄くなっている場所については、管轄の部署に働きかけていく。中学生の自転車のヘルメットの義務化については、第六中学校など一部の学校で、ヘルメット着用を前提として自転車通学を許可しているところがある。中学校長に、部活動の移動の際は可能な限りヘルメットを着用するよう、校長会等で周知していく。

教育長

 道路行政については交通政策課が担当しているため、標識の設置や道路表示の塗替えについては、担当課に伝達する。

教育総務部副部長兼生涯学習スポーツ課長

 大和田ファミリープールについては廃止が決定しており、現在売却に向けて動いている。過去には、夏季50日間の運営で約2万人の方に御利用いただいた。地域の子どもたちにとっては寂しい限りという御意見もあるが、昭和62年の建設以来35年が経過しており老朽化が著しい状況である。当初は1億3,000万円程の費用で建設したが、施設を改良するためにはそれ以上の金額が必要となる。大和田ファミリープールは、区画整理事業によってできた土地に公園とプールを隣接して設置しているため、駐車場がなく、新開小学校の校庭を借りている状況であった。昭和の頃は住宅がほとんどなかったが、現在は道路を挟んで、住宅の密集地の中に屋外プールがあるという状況であり、近隣住民に御迷惑をお掛けしている部分もある。以上のことより、効率性や安全性、住居環境などを総合的に判断し、今回の廃止に至ったという経緯である。代替措置として、新たに水遊びができる公園として(仮称)大和田三丁目公園を令和6年に一部開設、令和7年に開放できるよう準備している。

教育長

 働き方改革と学校担任制の問題について、1人の担任が40人の子どもたちを1年間教え続けることについては、メリットとデメリットがある。先生と相性の良くない子どもにとっては、1年間がずっと苦痛となる。担任制の問題について考えていく必要性があると思う。現在は小学校においても、中学校のように教科担任制が増えてきている。教科担任制では、副担任のような講師がたくさんいることが理想だが、県の規定により教職員の定数があるため思うようにいかない部分もある。特に高学年については、教科担任制が進んできている。詳細については、教育支援課長から回答する。

教育支援課長

 学校によって対応が異なるが、できるだけ様々な教職員が関わり、授業を行うよう進めている。担任に相談しにくい内容については、他の先生に相談できるなど、たくさんの大人でサポートにするとともに、子ども同士が助け合い、支え合っていけるような環境づくりを今後進めていく。

教育長

 昨年、朝霞地区教育委員会連合会の視察研修で伺った、軽井沢風越学園は、クラスが存在しない学校であった。全国の色々な場所で学級をなくすという新しい取組が始まってきている。新座市で取り入れられるかは分からないが、新しい試みを参考にして、今後の教育行政を進めていきたいと考えている。

 教職員の働き方改革を進めるため、子どもたちの楽しみや子どもたちと向き合う時間を減らすことは本末転倒である。子どもたちとの時間を確保するために教職員の多忙感を他の方法により解消していくことが必要だと思う。現在、退勤システムにより、教職員の退勤時刻を把握しているが、超過勤務時間が月80時間を超える教職員は、以前と比べかなり減ってきている。しかし、月50~60時間の超過勤務は依然発生している状況である。教職員は残業手当がつかないため、全てサービス残業となる。子どもたちとの時間は確保しながら、引き続き、教職員の多忙化解消に取り組んでいきたい。

教育総務課長

 ICT化に伴うインターネットのフィルタリングに関しては、9月のシステム入替えに合わせて、日本で最もシェアが大きいi-フィルターを導入し、フィルタリング強化を行うこととなっている。

教育支援課長

 熱中症対策については、新座市熱中症予防運動指針に基づいて判断しており、各学校に配布されている熱中症計や環境省の熱中症アラートを参考に、活動の可否を決定している。部活動について、運動中止の基準に達した際は、冷房の効いた部屋でのミーティングに変更するなどの工夫をしている。また、各学校に向けて、体育の授業や昼休みの外遊びについても、熱中症計で計測の上、安全第一で活動するよう指示している。オンライン授業については、環境は整っているが、急なオンライン授業への変更の際の連絡体制や判断基準が必要であるため、今後検討していきたい。

 

市民

⑴ 給食費が無料の自治体があるというニュースを耳にした。新座市についても、所得制限なしで給食費の無償化をしてほしい。

⑵ 学校で使用する学用品、絵の具や柔道用具等についても、所得制限なしで、自己負担なく支給してほしい。

⑶ 教職員の待遇が悪いと良い教職員が集まらないため、待遇改善をしてほしい。

⑷ 一部の学校ではなく、市内全校で水泳の民間委託を進めてほしい。

⑸ 長期休暇前後の給食のない期間をなくしてほしい。3時間授業の日であっても、給食を実施してほしい。

⑹ 漢字検定及び英語検定を学校で受験できるようにしてほしい。

⑺ 以前、部活動で陸上競技場まで自転車移動する際に事故があったため、スクールバスを出してほしい。

教育長

 東京都では給食費の無償化に踏み切る自治体が増えてきている。国が全国的に予算措置をしてくれるとありがたいと考えている。

教育総務部長

 小学校の水泳の民間委託については、現在老朽化対策と並行して進めており、令和6年度に2校、令和7年度に2校実施予定である。前年度の民間委託の実施により、水泳指導の質や維持管理については、専門である民間に委託した方が効果的であるとの結果が出ている。教職員の負担軽減や子どもたちの水泳能力向上を考慮して、今後も民間委託化を図っていく予定である。

教育長

 水泳の民間委託は、児童の能力に応じた指導が受けられるため、非常に良いシステムである。今後も少しずつ委託化する方向で進めていきたいと考えている。

学校教育部副部長兼学務課長

 給食費の無償化については、国の動向を見守りながら検討を進めていくこととなる。昨年試算したところ、全児童生徒の給食費を無償化するためには約6億円もの市の予算を要し、それをどこから捻出するかについては、市長部局と調整が必要となる。ご要望については市長部局と相談していく。

 また、長期休暇前後の給食実施については、給食を実施する回数が小中学校で決まっており、小学校は183回となっている。長期休業日の何日前まで給食を実施するかについて決定する権限は学校にある。給食費への影響も考えられるため、今後検討していく。

 学用品の無償化については、セーフティネットとして、所得の低い世帯を支援する形で行っている。現在のところは、所得制限なしの無償化実施については考えていない。教材費等について、本当に必要かどうかの検討は引き続き必要になる。ICT化の進行により、必要な教材の判断が大きく変わってきているため、どこまでを保護者に負担していただくべきものなのか、校長会を通じて慎重に周知していきたい。

教育長

 新座市では学級費を集金しておらず、みんなで使用するものに関しては公費で、個人で使用するものに関しては個人負担とすることが原則となっている。

教育支援課長

 漢字検定及び英語検定の学校での実施に関しては、コロナ禍により実施しにくい状況が続いていた。今後は、漢字検定や英語検定以外の検定も行うことが考えられるが、土日や週休日の実施になることが多いため、運営について教職員だけでなく保護者の協力も必要になると考えられる。子どもや保護者の要望と教職員の勤務状況等を踏まえ、学校と相談していきたい。

教育長

 検定等を祝日や休日に学校で実施するとなると、教職員の負担が増加し、働き方改革に反することになるため、今後検討が必要である。

 スクールバス使用については、部活動によって人数が異なることから、対応は難しい。以前は、新座市で契約したバスがあり、教育委員会も使用していたが、財政がひっ迫した際に、契約を解除したため、現在は部活動時のスクールバス使用は厳しい状況である。

 

市民

 第二中学校の修学旅行の復路で、線状降水帯発生の影響により、新幹線で車中泊をした際は、子どもも保護者も不安であったが、学校長からのスクールメール等により、不安を和らげていただき非常に助かった。志木駅でも混乱が起きないよう、教育長を及び市職員も誘導に来てくださったことに感謝している。

⑴ 第二中学校は、校舎と校庭の間が生活道路になっているが、夜間薄暗くて通りにくいため、街灯などを設置してほしい。

⑵ 第二中学校の体育館と武道場のエアコン設置、3年間の長寿命化工事の開始に伴い、駐車場確保ができなくなり、遠方から自転車で通勤しなければならない教職員もいる。また、来賓用の駐車場や緊急時の駐車場所の確保も困難になっているため、解決してほしい。

⑶ 今後民間委託を進めていくとのことだったが、プールの改修工事後は、学校でプールを実施するのか。

教育長

 第二中学校の修学旅行については、学校長の対応により教育委員会への問合せは1件もなかった。生徒は、翌日13時半過ぎに志木駅に到着したが、夜間に教職員が、雨の中レンタカーを借用し、食料を集めて生徒に提供したとのことであった。非常時に的確に対処できる力はすごいと感じた。子どもたちにとっても思い出に残るものになったのではないかと思う。

教育総務課長

 第二中学校の生活道路に関しては、現在実施している長寿命化工事後に、外構に係る設計に入るため、頂いた御意見を踏まえ検討していく。

 プールの民間委託については、小学校については改修工事ではなく、民間委託を積極的に進めていきたいと考えている。中学校については生徒数や距離の関係上、検討が必要になる。

 工事中の駐車場については、設計段階から検討を重ねており、最小限の範囲に狭めている。広く駐車場を確保すると部活動が制限されてしまうことや生活道路への影響も含めて、総合的に判断しているため、御理解いただきたい。現在は夏季休業中であり、第二中学校の職員は東野小学校の図書館を職員室として使用しているため、第二中学校にはあまり入らない状況である。2学期以降は、緊急用の駐車場所などを確保していく。

 

市民

⑴ 新座小学校の校舎と体育館が老朽化しており、雨漏りがひどい。校舎の壁にもひびが目立ち、B棟の給食室側の土台もひび割れしている。危険な状態のため、建て替えまではいかなくとも、対応してほしい。

⑵ プールについても老朽化しており、子どもたちが冷たいシャワーを浴びているため、改善してほしい。

⑶ 同日であっても、小学校と中学校でプールの授業の中止判断が異なるため、統一してほしい。

⑷ 新座小学校の近くに柳瀬川があるため、着衣水泳の授業を開催してほしい。

⑸ 通学路として危険なため、高橋医院の急坂の下にミラーを設置してほしい。

⑹ 給食のエプロンをアイロンが不要なものに変更してほしい。

⑺ 新座小学校の児童数が少ない中、保護者で行うことが多く、ボランティアやPTAにかかる負担が大きい。

⑻ 外国籍の子どもが多く、国語の授業もボランティアが対応しているため、

サポートする人を増やしてほしい。

⑼ 学区の見直し予定はあるか。新座小学校は、児童数が290人程だが、合併の見通しはあるか。

教育総務課長

 体育館や校舎の老朽化に伴う雨漏りについては、屋上の防水工事を数年前に実施しているため、少なからず改善されていると考えている。雨漏りについては台風や大雨の時に、その都度学校の状況を確認しており、写真などの記録を取っているため、諸工事等で対応をしていきたい。今後、状況が悪化し、大きい工事が必要とあれば、財政部と調整して計画を進めていく。

教育長 

 旧大正小学校と旧新座小学校が統合した際、校舎を多少きれいにしたが、躯体そのものについては手を入れなかったため、土台のひび割れ等が起きている状況である。昔はかなり地盤が良くなかったため、杭を打ってから校舎を建てた。このため、校舎全体が沈んでいくということはないが、家庭科室については、一度床がへこみ一帯が地盤沈下したことから、改修工事を行った。

学校教育部副部長兼学務課長

 学区の見直しは将来的に必ず必要になる見通しである。昨今、第二中学区及び第四中学区に関して、志木駅前に大型マンションが多く建設されている。また、新座駅北口についても区画整理が進み、マンションが建設され始める見通しである。第二中学校の生徒数が限界に達しているため、今年度も引き続き通学区域について検討していく。

教育長

 現在のところ、新座小学区を見直す予定はない。志木駅周辺に高層マンションが建設され、多くの子どもたちが入ってきた際は、通学区域の見直しが必要となる。カミヤボウル跡地に建設されたマンションに149世帯程入居したが、比較的子どもが少なかったため、大きな学区編成は不要となった。引き続き今後の動向を注視していきたい。

教育相談センター室長

 新座小学校では、日本語指導が必要な子どもが年々増加してきているため、学校の要請に応じてボランティアを派遣しているところである。限られた時間になってしまうため、日本語向上のスピードも緩やかであるが、地域の方にもボランティアを依頼しているため、他校よりも習得率が上がっている。ボランティアの方には、忙しい中御協力いただいているため、調整しながら回数についても検討していく。

教育長

 川口市の学校については、4割が外国籍の児童という状況である。子どもたちが日本に来て不便のないよう、対応していきたい。

 着衣水泳に関しては、実施後に水を取り替える必要があるため、プール指導最終日に実施する学校もある。計画的に実施できるよう学校に伝えていきたい。

 給食のエプロンについては、児童数の少ない学校では登板の回数が多いことや、兄弟姉妹の人数によっても、アイロンがけの回数が増えるため、保護者の負担を減らしていきたい。

学校教育部副部長兼学務課長

 給食用エプロンの購入に関しては各学校で決めている。予算との兼ね合いもあるが、養護教諭に頂いた御意見を伝えていく。

 

市民

 土日の部活動の外部委託について、どのように検討しているか。

教育長

 スポーツ庁及び文部科学省が進めているが、具体的な進捗状況が出てきていない。外部委託のためには予算が必要であるが、予算元が明確になっていない。

学校教育部長

 全国的に進められているが、国から具体化された方針が下りてきていない状況である。ただ、新座市は子どもの減少により、学校間を移動して部活動を行っているということもあり、今後は人を集約して部活動を実施する方向にならざるを得ないと考えている。移動方法や安全性確保などの課題を抽出しながら部活動の地域移行を進めていく。また、新座市スポーツ協会には24のスポーツ加盟団体があり、受け入れをしたいとの意向もあるため、そのような団体とも調整をしながら活動場所確保について検討していく。

教育長

 富山県で部活動を指導していた教職員が過労死した事件もあり、今後、教職員の労働時間削減のため、土日の部活動を学校から切り離していく方向で進めていくべきと考えている。ただし、子どもたちの部活動を受け入れられる体制が整っている団体はまだ少なく、指導者もそこまで多いわけではない。教職員は公務員であるため、クラブチームで指導して収入を得ることができないという問題もある。今後どのような方向になっていくかは分からないが、土日の部活動は地域移行に変わっていくと考えられる。国の方針が明確になり次第、ホームページ等で周知していきたいと考えている。

 

市民

 いじめに関して、学校に相談をしてもすぐに対応してもらえないことがあるが、教職員の対応スピードについてどう考えているか。

教育相談センター室長

 早期発見、早期対応が重要であるということを常日頃から感じている。学校に対しても校長会や研修を通じて、早期発見の重要性について伝えているが、完全には行き届いていないところもあり、保護者や子どもたちに心配をお掛けしている部分があると思う。今後も、学校への指導や必要に応じて警察等の関係機関との連絡の必要が出てくると思われるため、連携を図り深めながら対応していく。いじめ問題については、絶対に起こってはいけないことであるため、芽の小さいうちに対応するよう学校への周知を徹底していく。保護者においても、些細な変化があった場合は、学校や教育委員会にできるだけ早く教えていただきたい。

 

4 教育委員の感想

教育委員

 コロナ明けでの久しぶりの開催であったが、多くの方に参加していただき感謝申し上げる。事前にアンケートを取っていただいたことで、様々な意見を伺うことができた。特に部活動やいじめの問題に関して、貴重な御意見を伺うことができ、大変有意義な機会となった。全ての御要望にお応えすることは難しいが、子どもたちの成長のため、少しでも反映していきたい。

教育委員

 夏休みの経験が子どもの成長に大きく関わる可能性があるため、有意義に過ごして思い出を作ってほしい。

 

5 あいさつ

 本日は大変お忙しい中御参加いただき、感謝申し上げる。教職員の働き方改革によって子どもたちの楽しみが奪われてしまうという話は非常に残念であると感じた。文部科学省の研修において、教職員を増やすことにより働き方改革の実現ができないかとの意見を書いたが、国の方針は変わらず人数が増えないという現状であるため、申し訳ないと思っている。教職員の過労死の話も多く、志望者が激減しているため、先生方の働き方を改善し、子どもたちにとって充実した教育環境が整えられるよう考えていきたい。限られた時間であるため、十分に話せないところもあったかと思うが、頂いた御意見は今後の教育行政に活かしていきたい。


教育懇談会