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平成21年度第2回新座市文化財保護審議委員会
平成21年8月25日(火曜日)
午後 2時00分から
午後 4時30分まで
新座市観光プラザ2階 交流ルーム「せせらぎ」
根岸茂夫、石山哲夫、小林英郷
教育総務部長 田部井利江、
生涯学習課長 遠山泰久、
生涯学習課副課長兼学芸員 斯波治、
生涯学習課主事兼学芸員 川端真実、
生涯学習課主事補兼社会教育主事 古田土惠莉
生涯学習課 高野綾子
実習生 高谷知保
公開
(傍聴者 0人)
欠席委員 佐藤善信、岩崎信丈、蔵持重裕
ア 事務局から資料1により説明を行う。
(委員長)
現状変更については、審議の前に一時会議を休会し、現地視察を行うということでよろしいか。
(委員一同)
了承
一時休会
埼玉県指定史跡野火止用水(西屋敷通り)を現地視察。
事務局から配布資料より説明を行い、視察後、帰庁する。
審議再開
イ 審議経過
(委員長)
現地視察した野火止用水現状変更について意見はあるか。意見がないようなら現状変更について承認ということでよろしいか。
(委員一同)
承認
(事務局)
事務局から2点確認させていただきたい。1点目は、説明板設置、2点目は西屋敷バス停の対岸への横断橋についてであるが、これらについてはいかがか。
橋の件は、現状では用水岸又は下流側の車道におりて西屋敷バス停のところへ上がる動線となっているが、橋を架けると利便性が向上する意見だ。
ここで承認されれば改めて図面に盛り込んでもらおうと思うが。
(委員)
賛成です。
(委員長)
あそこへ橋を架けてしまうと本来の文化財的景観から見ていかがなものか。あと1点は、あそこに橋を架けるとごみを不法に投棄されてしまうのではないか。確かに便利ではあるが安全性から見るとバス停の所なので交通上危険ということもないと思う。そういうことから少し危惧している。
(委員)
橋といってもどのような橋なのか、程度にもよる。
(委員)
あまり簡単なものですと踏み外して落ちることも考えられる。
(事務局)
植栽に関しては現状のままで何か植えるということはない。
(委員)
委員長の考えでいいような気がする。
(委員長)
以前から当該地区は特に保存を必要とするということで、現状をなるべく変更しない方針だった。以前の問題なども考えると架けないほうが良い。
(事務局)
説明板に関しては老朽化しているので、一つの条件として、雰囲気に合ったものを設置してもらう。文面に関しては事務局一任で御了承いただきたい。
(委員長)
文言は覚えていないが、あそこが平林寺掘だということが書かれていなかったようだが。
(事務局)
既存の説明板については、用水全域の10か所分をまとめて製作したため、平林寺堀という記述が入っていないもの。
(委員長)
できれば、一言入っていたほうが良いと思う。
ウ 結論
橋は架けない。説明板は新しいものを設置、文面については事務局一任。
ア 事務局から資料2により説明を行う。
イ 意見及び質疑応答
(委員長)
視察の候補地について、どこかあるか。
(事務局)
視察の条件としては、日帰りということ、距離にして150キロ程度。
過去に1回だけ遠いところで那須塩原市に行ったことがある。
(委員)
そうすると関東、甲信越と限られると思うが。
(事務局)
長野だと少し手前あたり、群馬は前橋、渋川あたりまでだと思う。
(事務局)
今年度の視察研修に関る予算について、長野県上田市までの経費を計上している。上田の場合は、「信濃国分寺」、「望月宿」がある。
「望月宿」は真ん中に用水が通っていて、以前行ったときは整備途中だったが良い雰囲気の整備が行われたことと、水路が通っているということで新座の観光の観点からみて、観光地としてどのようにPrされているかということを文化財を通して見るのも必要かと思う。
(委員)
あの近くに「海野」もあるが、確か真ん中を用水が通っている。
(事務局)
「海野」もいいと思う。
(委員長)
いま、長野県の中山道宿場町、真ん中に用水が通っているという景観図を復元しているということで候補に挙がったが、後は事務局に一任するということでよろしいか。日程だが、10月の木曜日を中心に考えて組めればと考える。
ウ 審議結果
了承。
(事務局)
ア 新座駅前第2土地区画整理事業
野火止用水を横断する道路部分については、条件として、発掘調査をして記録保存の処置をとって都市計画道路が造られた。残った野火止用水の部分については区画整理事業の中で復元的な整備をするということで現状変更許可をもらった。ここで復元的な整備の手法について設計の段階まできたので報告する。
イ 平成21年度野火止用水クリーンキャンペーン
8月22日(土曜日)に実施したので報告する。
20年度までは夏季は用水の下流部分、春季は上流部分と二つに分け実施していたものを事業の拡大化を図ることを目的として事業を一本化した。野火止用水全域を対象とした大規模なクリーンキャンペーンになった。
新型インフルエンザの関係から集合場所の変更や交流会を中止にして事業内容の変更があったが、当日は天候にも恵まれ充実したキャンペーンになった。下流の新座中学校奉仕委員会中心とする活動では408名、上流の西堀小学校中心とする活動では市民ボランティアを中心とし市内第六中学校・西堀小・新堀小・石神小からも多数参加いただき417名の参加となり合計825名の参加となった。この活動においては地元町内会の方々やシルバー人材センター・ヤマト運輸・市民ボランティア団体・広報を御覧になった市民・市役所職員の有志の方々で参加団体は年々拡大しているものと思われる。
今回は交流会を実施しなかったが、作業中、大人の方々が子どもをサポートして交流を図っている姿が随所に見られた。ゴミの重量の集計が終わっていないがゴミの新たな取組としてゴミの分別を今まで以上に細分化し、特にカン・ビン・ペットボトルについてはリサイクルを念頭に入れた分別とした。今後については、今回の反省を十分に行い一層充実したクリーンキャンペーンとしたい。
ウ 発掘調査
新開発掘調査を5月末から6月初旬という、大変短期間で行った。市の担当者が現場に出る時間がないという状況もあり、市の教育委員会、事業主、発掘調査会社と三者協議を行い、事業主が発掘調査会社に委託し、市が発掘調査の担当者になるという形式で調査を行った。初めて、発掘調査を民間会社へ委託した事例があったので報告する。この結果については次回の会議において調査報告書を基に説明する。
埼玉県選定重要遺跡の嵯峨山遺跡で墓地の拡張計画がある。重要遺跡でもあるので埼玉県の教育委員会と相談の上、調査をする方向になると思う。
現状のまま保存することについて事業者と調整したが、墓地を拡張したいという意向が強いため、現在事業主と協議中だ。
エ 中野の獅子舞
8月29日(土曜日)、30日(日曜日)午後4時から大和田氷川神社内の熊野神社にて開催される。その後、中野に戻り8時半ごろから開催される。
(委員長)
新開遺跡で民間に委託してどうだったか。
(事務局)
今までやってきたデータを元に同じ手法での調査をお願いしたので、記録に関しては教育委員会がやったものと同じものが手元にくる。これからは委託調査を進めるか埼玉県でも検討されている。民間同士、つまり事業主と発掘の調査会社が契約を結び調査をする手法もこれから出てくる可能性がある。
ただし、市を通さない事例は、記録を誰が残すのかという問題も出てくるので、埼玉県でも現在は認めていない。
(委員)
民間の業者というのは大学の専門家の人がやっているのか。
(事務局)
市町村での発掘調査をしていて退職した方、大学は専門でやっていてその後いろいろな場所で発掘調査をした方で日本考古学協会の会員である人達などが調査をしている。
(委員長)
文化財保護法には規定がないのか。
(事務局)
規定はない。