本文
令和5年10月11日(水曜日)
午後2時から午後4時まで
新座市役所本庁舎5階 全員協議会室
平野方紹委員長、石井英子副委員長、山口博司、木村静江、荻原伊佐夫、並木則康、鯉淵庸子、大島孝之、布川英之、岡野信幸、宮崎廣志、細谷忠司、中島智子、甲田由夏 (14名)
障がい者福祉課長阿南啓吾、同課副課長兼給付係長加藤賢、同課副課長兼調査認定係長小山朋子、同課障がい者支援第1係長松柳宏志、同課障がい者支援第2係長岩元真哉、同課給付係主任吉敷賢一、同課給付係主任岸田菜奈
障がい者就労支援センター所長藤澤香澄
一部公開
(介助者2人、手話通訳者2人、要約筆記奉仕員2人、傍聴者1人)
なし
午後2時
委員長
議事を進行する前に、令和5年9月28日に実施した第6次新座市障がい者基本計画策定に伴う公聴会について、委員の皆様から御感想を一言ずつ頂くこととした。
委員
各々の生活の中で困っていることや課題があり、率直な意見を聞くことができた。要望したことがなかなか実現されないという意見があった。どのように実行、実践していくかが大事だと改めて感じた。努力していきたいと思う。
委員
公聴会では、コミュニケーションに関して、自分のやりたいことを人に頼らなければならない等の不自由さを感じている方が多いと感じた。
幼少期からの子ども同士の繋がりの大切さを意見されている方もいたが、そのとおりだと思う。
また、災害の際、自分がどう避難したらよいのか分からない、避難先で手話ができる人がいない等、不安点を改善していかなければならないと感じた。今何が起きていて、避難所でどんな支援をしているのか誰にでも分かるようになれば、避難した方も安心できるのではないかと思う。
委員
一般市民の立場で参加しているが、会議の場で出る意見は知らないことが多い。せっかく声をあげてくれるので、それをどう一般市民に知らせるかが課題である。例えば避難所においては、こういう困り事があるということを多くの市民に知ってもらう等、市民への周知という面からも支援が必要だと思う。
委員
公聴会では色んな意見が聞けて、参加してよかったと思う。公聴会の数日前に、知人の小学生の子が児童発達支援センターを通じてメンタルクリニックを受診したという話を聞いたばかりだったので、当事者の話が胸に迫った。当事者の具体的な話を聞いていると、何が負担で不安なのかが分かり、このように話し合う場があって意見が言えると思うと心が落ち着いた。やはり地元で、みんなの中で育っていてほしいと切に感じた。
委員
数名からの「共に歩み、共に育つ」というような意見を聞いて、感銘を受けた。学校教育において、障がいのある子が通常学級と同じペースで学ぶことが難しいということもあると思うが、体育や美術、音楽、書道など一緒に親しめる教科もたくさんある。障がいのある子もない子も一緒に育つことが大事だと思う。そういった交流ができることで、障がい者差別解消等の考えが身に付いていくと思う。
委員
避難所にタブレットを設置していただきたい。それがあれば通訳者と連絡がとれるし、避難所において手話でコミュニケーションをとることも可能となる。
委員
幼少期から障がいのある人が、地域の学校に行くのではなく特別支援学校を選択したり、施設を強制されたりすることは、親にも子どもにもプレッシャーになると話していたのが印象的だった。
委員
公聴会では、避難所に車いすで入れないことや、ろう者はデイサービス等で手話が使えず、他者とコミュニケーションがとれないという話を聞き、気づかされた点が多くあった。福祉教育については、ほぼ毎週学校で車いす体験を行っている。市民の方から理解や協力を得られるような、障がいに触れる機会を作っていけたらいいと思う。
委員
公聴会に参加し、様々な意見を聞き、持ち帰ったところである。特別支援学校という枠組みや制度が、同世代の人、社会、更には就労となった際の職場との関わり方に影響している可能性があるのではと思った。
委員
ユニバーサルとは、文字の大きさやツールだけでなく、文章の内容についても分かりやすくしていく必要がある。抽象的な表現や評価は、人によって捉え方が違ってくる。例えば「努力する」「充実する」「拡充する」という文言は、もっと具体的な数値や文言とするといい。全ての人が共有できるような表記の仕方が必要だと思う。
委員
障がいのある子どもと通常学級にいる子どもとの交流について、世界的に両者の垣根をなくすという方向に向かっている。体育や図工、音楽等は一緒にできる授業も多いので、障がいのある子と通常学級の子との交流を拡充しながら進めていきたい。
委員
公聴会では様々な意見を聞かせていただいた。すべての意見を取り入れることは難しいと思うが、話合いをしていく中で、少しでも前進していければいいと思う。
委員
公聴会のような各団体から直接意見を聞ける場は大切だと思った。当事者とコミュニケーションが取れないまま議論を進めたために、結果としてうまくいかないということもありえる。公聴会での意見を踏まえた上で、議論を深められるといいと思った。
委員長
全ての意見を反映することは難しいが、当事者や市民の意見を聞き、コミュニケーションを取り、現実とすり合わせていくという位置づけで公聴会を開催できたと思う。
事務局において、新座市障がい者基本計画(第5次)の評価結果報告書(案)と新座市障がい者基本計画(第6次)の骨子(案)について、委員会での審議内容及び公聴会の内容を踏まえ、改めた箇所を中心に説明した。また、今回の会議で初めて示した新座市障がい者基本計画(第6次)「分野別施策の展開」(案)について、今までの審議を踏まえて整えた「事務局の案」を説明した。議事の進行に当たっては、現計画の報告書が次期計画にどのようにつながるのか説明するために、議題1から3の内容について、事務局から一括で説明した。
委員の皆様から、意見又は感想を頂くこととして、議事を進行した。
委員長
現計画の評価をしたものである資料2と次期計画の道筋となる資料3は、8月から議論してきたものとなる。反対等なければ、最終確認としたい。今回初めて提示した資料4については、現段階で気づいた点等、御意見をお出しいただきたい。
委員
資料4の基本方針5における「精神障がい者」を「精神障がい者等」とすることについて。現計画では、地域に出ることが不安な精神障がい者が一人でも多く病院から地域に移行できるように、という意味で精神障がい者に限っていたと思う。しかし、現段階において、精神障がい者だけでなく、他の障がい者も一人でも多く地域に出られるように、という意味であれば「等」を入れてもいいと思う。
委員
前回、医療的ケア児について発言させていただいた。障がい児だけでなく、障がい者の医療的ケアについても認識していただいているところは良かったと思う。ただ、文言として入っていないことに心配がある。
学校卒業後の環境を考えた際、基本方針6の2段落目に「事業者やNPO法人等の参入」や「基盤の整備」とあるが、加えて「環境を含めた整備」という文言を入れてほしい。現在は環境が十分に整っていない状況であり、医療的ケアも含め、人的、物的又は情報等の整備が必要だと思う。この文言を入れることで、成人して、医療的ケア者となった後の環境整備まで含めていると言えるのではないかと思う。児から者への切り替えと、その先の支援の充実についても、上手く計画に盛り込めればいいと思う。
委員
資料4の基本方針について、基本方針8の移動支援のところでも同行援護について出てこず、どこに記載されているのか聞きたい。
事務局
同行援護という表現自体は入っていないが、基本方針8-2「移動手段の確保」が移動に関する支援の充実というテーマであり、サービスの充実を図ると述べているので、そこに含まれていると考えてほしい。
委員
生活サポートのことを言っているのかと捉えていた。
事務局
同行援護の利用については、福祉計画において具体的に数値等を出していく予定である。また、書類の代読等も同行援護に含まれると思うが、その点においても基本方針8-3「行政情報の点字化及び音声化の推進」で補完していると考えている。
委員
聴覚障がい者は耳から情報が入ってこないため、過去に震災や自然災害が発生した際、避難所等で不利益を被った事例がたくさんあるので、手厚く配慮してほしい。
委員
災害の問題については、とにかく色々と備えていただきたい。
委員
資料4の基本方針1、1段落目に「障がいのある人もない人も個人として」とあるが、「分け隔てなく」という言葉を入れてほしい。
基本方針1-3「ボランティア活動の推進」で、全身性介護人派遣事業の促進を項目に入れてほしい。全身性介護人派遣事業は、障がい者と周りにいる友達などが、資格がなくても手を貸し合って成り立つ制度である。有償でお金も絡むので、有償ボランティアという形で1-3に明記しておいてほしい。
基本方針2「権利擁護の充実」とあるが、元々この項目は障がい者差別解消法の趣旨が反映されているものなので、差別解消という文言を入れてほしい。次期計画から削除されているので、お願いしたい。
基本方針2-1「地域自立支援協議会の充実」について。地域自立支援協議会は障がい福祉サービス事業者等が中心となる機関だと思うが、当事者団体は現在1~2団体しか入っていないようなので、他の団体も入れるようにしてほしい。事業者の話が中心となってしまい、当事者の意見が反映されないと思うので、当事者団体も入れる方向で検討してほしい。
基本方針3「共に育ち、学ぶ保育・教育の充実」について、「能力・適性応じて」という文言がなくなって良かった。しかし、細かく見ると「地域で共に適切な教育が受けられるよう教育環境の整備」という記載があり、「適切な教育」=「能力や適性に応じて」だと思うので「適切な」は削除してほしい。どういう趣旨で書いたか分からないが、この文言は削除し、できれば「地域で共に分け隔てられることなく教育が受けられる環境整備」という言葉に改めてほしい。
基本方針3-2「保育・教育・福祉・保健の連携の強化」に「交流機会の確保」とあるが、一緒に育つ環境が必要だと思う。交流機会の確保という文言は削除してほしい。また「支援の強化、保育所等における」という文章に、幼稚園も加えてほしい。
基本方針4-1「福祉避難所の整備」について、1段落目と2段落目を入れ替えてほしい。
基本方針7-1「雇用・就労支援体制の充実」で、障がい者就労支援センターの場所が市役所本庁舎の奥となり、何をやっているのかが分からないので、目に見える場所に移してほしい。また、ジョブコーチやジョブサポーターの養成について、元々勤めていた定年退職した人と障がい者の組み合わせで職場に入るとより馴染めるのではないかと思う。定年退職した方をジョブサポーターとして迎えてほしい。
基本方針7-2「就労機会の充実」だが、「公共施設における訓練機会の拡充」という項目が削除となっている。障がい者が市役所内や図書館、コミセン等の実習に入り、障がい者も他の職員も一緒に働いて、それが基本となり他の企業等へ行っても自信を持って働けると思う。項目の記載をお願いしたい。
ヤングケアラーについて、日常生活で兄弟の手を借りることもあるため、すべてが問題ということではないと思う。日常において子が親を支援するということもあると思うが、介護に追われヤングケアラーという状況に追い込まれているのであれば問題であり、支援をしていく必要があると思う。
委員長
地域自立支援協議会の委員の構成の件について、基本計画に盛り込む内容ではないことを御理解いただきたい。このような意見があったことは、同協議会にお伝えしたいと思う。
委員
資料4基本方針7について。現計画まではあった「就労移行支援の促進」や「就労継続支援の促進」は、次期計画では基本方針7-1-1「障がい者就労支援センター事業の充実」に盛り込まれているということで理解している。
委員
例えば、資料3の基本方針4-1「避難行動要支援者支援制度の充実」と基本方針4-1「福祉避難所の整備」は、評価がCで方針がBとなっており、一般的に評価がCというと改善が必要といえる。しかも重点施策であり、市の方針として力を入れていくところだと思われるが、これについてはこれまでの委員会で説明があったのか。
事務局
BやC等の指標については、資料2評価結果報告書の表紙の裏面に説明を記載している。ここの※印に記載があるが、事業の成果がC又はDであっても今後とも計画書に示した目標を継続する場合は、「継続」とした。
委員
私も説明を読んだので意味としては理解しているが、重点施策なのに継続でいいのか、ということを言っている。十分成果が上がらなかったのに変わらず継続となると、補足説明が必要ではないか。
続いて、先ほどの感想でも述べたが、資料4において行政の書く文章は難しいと感じる。我々としては、なるべく多くの人が同じ評価、理解ができるものにしてほしい。「充実」「推進」「努力」といった言葉が多いが、「充実」というと人それぞれ観点や評価が違う。できれば具体的な回数やパーセント、具体的に行ったこと等があると、協議する側も分かりやすい。84項目すべてそうすることは難しいと思うので、例えばきちんと評価しなくてはならない重点施策については、「充実」等でなく具体的な表記である方が、施策としてどうだったか今後協議しやすいと思う。
委員
ヤングケアラーを新規項目としたのは良いと思う。色んな考え方があると思うが、今後計画として進めていければいいと思う。
委員
ヤングケアラーについて質問したい。障がいのある子どもが、ヤングケアラーになっている事例はあるだろうか。
委員
それはないと思う。
委員長
他に、本日欠席の委員からメールで御意見があったので、印刷したものを共有する。最後のページに骨子(案)についての具体的な御提案が3点記載されている。2点目のインクルーシブ教育についてと3点目については反映されているが、御意見として頂いている。後ほどお読みいただきたい。
資料2と3については、一部表現の修正等の意見はあったが、基本的には御了解といただけたということでよいか。
全委員
(意義なし)
委員長
資料4については、事務局で本日の意見及び意見シートを踏まえ検討し、11月に再度議論したいと思う。
事務局から、地域自立支援協議会の計画策定に関する進捗状況について報告した。また、障害者差別解消法の一部改正について情報提供し、法律の趣旨や改正内容等の本市の周知方法を報告した。
なお、委員からの意見・質問は、なかった。
午後4時