本文
平成31年2月19日(火曜日)
午後3時00分から午後4時30分まで
新座市役所第二庁舎1階 会議室2
熊上 崇、大野 清行、川上 洋一、岡田 雅人、平岡 健二、隠塚 輝明、恩田 信久、田中 寛子
鈴木 直哉、藤田 徹子、梅田 竜平、杉原浩二、大井 敏彰 全13名
教育相談センター室長 浜田 祐加
教育相談センター指導主事 真田 朋美
1.開会
2 あいさつ 新座市教育委員会教育長 金子 廣志
3.自己紹介
4.協議
(1) 平成30年度第1回議事録の承認
(2) 新座市いじめ防止基本方針について
(3) 新座市立小・中学校における状況
(4) 各団体の取組状況について
(5) 新座市いじめ問題対策審議会における審議状況について
5.閉会
公開
なし
1 開 会
2 あいさつ
3 自己紹介
4 協 議
委員長 はじめに平成30年度第1回協議会の議事録の承認について、事務局から説明がある。
事務局 資料1(平成30年度第1回議事録)についての説明
委員長 訂正箇所等はあるか。ないようなので、承認とする。
委員長 続いて、新座市いじめ防止基本方針の見直しについて、事務局から説明がある。
事務局 資料2(新座市いじめ防止基本方針)についての説明
委員長 このことについて、意見、質問等はあるか。ないようなので、承認とする。
委員長 新座市立小・中学校における状況について、事務局から説明がある。
事務局 資料3(新座市立小・中学校における状況)についての説明
委員長 事務局より説明があったが、何か意見等はあるか。
委 員 質問であるが、特別支援教育において、いじめを受けた子が知的に遅れがあること、多動で嫌な思いをする等、そのような傾向があるのか。
そのような子に対しては支援をするべきであるが、いじめの対象になってしまうとさらに、辛い思いをする。そのような事案があれば教えてほしい。
事務局 毎月調査が挙がってきた際に、その視点では気になるところがあれば学校に直接問合せをし、確認している。把握している中では現在のところ挙がっていない。学校の状況も聞かせていただきたい。
委 員 全てではないが、特別な配慮を要する子への一定数挙がっている。
委 員 動きが遅くなってしまう等、ターゲットになりやすい子が出てしまった場合、どのように配慮するのか。
委 員 基本的にはその子の意見をもとに進めるのが、生徒指導の在り方である。本人からの訴えがある場合と無い場合がある。或いは本人がいじめられていても、その集団に寄っていくケースもある。周囲の子どもからその状況について報告を受ける場合もある。双方から十分に聞き取りをした上で、指導を進めてよいか被害者の保護者に確認して慎重に対応していく。
委 員 特別支援を要する子どもはいるが、本校が周囲が温かく、自分なら嫌な顔するだろうという場面でも我慢をしている。例えば、人が傷つくような言葉を言ってしまっても、周囲に「我慢できたね。」と声を掛けると「落ち着くと分かってくれるから。」と学級がいじめを生まない雰囲気作りを、担任が上手に作り上げている。
委 員 そのような雰囲気が学校にあれば、いじめを生まないように感じる。
委 員 いじめの種を作らない土壌作りが、学級では一番大切であると感じる。
委 員 特別支援が必要な子の中には、適応障がい、コミュニケーションが苦手、人見知りというケースから、話しかけられてもうまく伝えられず、そこからからかいが生まれてしまうこともある。その子自身にも配慮が必要であるが、周囲が理解することも大切である。その子の把握した上で集団を生かしていくことが大切である。トラブルが起きた際には双方に話を聞いた上で、温度差が生じてしまうと行き過ぎた指導になってしまったり、本人が納得していない指導を行うと、さらに溝が深まったりすることにもつながる可能性があるので慎重に進めていくべきである。
委 員 配慮が必要な子は、トラブルが起きた結果、保健室に来室することがある。感情が高ぶっていることがあるが、刺激を与えることでその子が騒いで、それを見て楽しむような第三者的な子も残念ながら居る現状も見られる。学級の雰囲気とその子の感情とを、保健室と担任が連携して様子を見ながら進めているところである。からかいという状況は、少なからずある。
委 員 からかいやターゲットにならない学校作りは、「いじめ問題」につながることであると思う。
委員長 特に資料には挙がっていないが、重大事態の該当が新座市にあるか。
事務局 現時点では挙がっていない。
委 員 「いじめはいけない」と指導をしても、してしまう子の背景には家庭的なことがある場合がある。それに対しては、どのように指導するのか。
委員長 外部機関と連携している事案などあれば教えていただきたい。
委 員 中学校では、小学校からの情報も得ながら進めている。過去におなじような事案があれば紐解いてみる、或いは周囲の子どもから聞く場合もある。その中で、同じような繰り返していることも多いことがあるので、家庭環境や過去の状況等、情報収集を密にしながら進めている。どうしておこなってしまったのかとその子の背景にあるものを確認しながら対応している。
委 員 家庭トラブルやDVという事例もある。そういった場合には、家庭裁判所に紹介する等、間接的に子どもへのいじめ防止になると思う。
委員長 様々な問題が関わるいじめというケースが多くなっている。学校だけでは対応しきれない場合もあるので、警察や児童相談所、医師等との連携を図っていくことが必要である。今後も適切に連携を図っていきたい。
委員長 各団体の取組状況についての情報交換を行う。参考になる取組、事例等について報告いただきたい。
委 員 表立ったいじめがないが、「いたずら」が多かった。靴箱が入れ替わる、靴の中にゴミが入る等が起こったので、担任と養護教諭が掃除の時間に見て確認をした。様々な目で子ども達を見ることを大切にした1年であった。家庭が落ち着いていないと、何らかの形で心の不安を晴らすことがあるので、多くの目で見守ることが有効であることを日々感じている。
委員長 不特定多数の子にいたずらをすることもあるが、特定の子どもに対するいたずらもある。小さい芽をつんでいくことが必要である。
委 員 人を面白がるからかいがあるように思う。見た目を面白がる、それに周囲も乗ってしまう、何か言うと自分がやられてしまうということがあるように思う。周囲に言われることを恐れて何も言えず、その流れに乗ってしまう傾向がある。いじめる側については、家庭に問題があるだけではなく、面白いことで人気者になるような面が見られる。周囲の雰囲気を壊すことを恐れ、自分も乗ってしまうことがある。そのあたりは、第三者が気づかせてあげなければならない。また、そのような雰囲気を作らせない土壌作りも必要であると思う。人の痛みを知らない、じぶんはそうではないという感覚を持っている子が多い。気づける子どもを増やしていく地道な取組が必要であると考える。
委 員 1学期に4年生で、1名の男子を女子3人が取り合うことがあった。自作自演で手紙を下駄箱に入れるようなことがあり、保護者を呼んで対応したことがあった。新任教諭の学級であったので、複数でチームを組んで対応した。もう一つは、児童相談所にもお世話になった事案であるが、泣きながら顔を腫らして登校した。それは殴られた跡だと確認し、1発2発では無い、5、6発だと分かった。そこから始まり、市教委や児相、警察にも入っていただき、一時保護になった。先日、親元に帰され、面談しているところである。様々な先生がアンテナを高くしていなければならないこと、様々な知識を持った方々の力をお借りしながら一人の子どもを育てていかなければならないと強く痛感したところである。
委 員 通告が1月末で1,900件ぐらいであり、次から次へくる状況である。事実から評価してその結果を予想して、対策を練っていくという仕事である。保護所は30人定員であるが、34人ぐらいいる状況である。とても一つの機関だけでは難しく、他機関の力を借りなければならない状況であると思っている。千葉の事件をみると、いくら一生懸命やっていても、一つ予見できなかったことがあると大きな問題になってしまう。児童福祉士は、精神的な負担を持っている状況であり、子どもの味方で仕事ができるのは関係機関の力でもあるので、そういった視点を忘れないようにしていきたい。
委 員 人権相談を取り扱っているが、子どもからの相談については、「子どもの人権110番」としてフリーダイヤルの電話番号で相談を受けたり、小・中学校に「Sosミニレター」を配布したりしている。「Sosミニレター」とは封筒と便箋が一体となったもので、便箋部分に悩みごとなどを書いて切り取ると封筒になっていて、後納郵便なので、そのままポストに出すと法務局に届くようになっている。このSosミニレターに書かれた内容については、秘密にすることになっている。Sosミニレターは埼玉県内の全小・中学生に配布しているが、年間約600通ぐらい法務局に届いている。平成29年度は、10月から11月にかけて配布したところ、10月から12月の3か月で577通であった。今年は、夏休み前の5月から7月にかけて配布したところ、4月から6月までで約300通ぐらい、7月から9月までで約260通ぐらいと長い期間に分散されて法務局に届いた。子どもたちが困ったときや悩むがあるときに、Sosミニレターや子どもの人権110番の電話を利用してもらうことによって、法務局で情報を把握することができ、その把握した情報を学校や児童相談所、場合によっては警察等、関係機関と連携して情報共有し、対応を検討することができる。
委 員 いじめを受けている子からの直接のSosは、警察にはあまりこない。学校の先生が相談窓口になっていると思うが、警察にも相談窓口があるが相談はほとんどない。からかいからいじめを受けて、それがだんだんこじれて、「たたいた」「たたかれた」に発展し、学校が親を呼んで話をするが、その話合いがうまくいかない。親は自分の思い通りに先生が動いてくれないと、学校は何もしてくれないとすぐ言う。こじえた段階で、初めて警察にくる。学校が思い通りに動いてくれないので、警察に介入を求めてきて、認知する事案が多い。親の意地の張り合いに子どもが巻き込まれることがある。警察が第三者的に学校に入って学校に入って協議して元に戻すこともある。一歩踏み込んだ対応をするのは「からかい」からの「いじめ」、その中でも数人見ている中で一人が手を出してしまった事案等である。昨年も通告させてもらった事案があったが、中学生になって怪我をすれば傷害罪になる。それまでは一人の仲間であったのに、誰かをターゲットにしていて自分が仲間から外れたいと思った時に、次は自分がターゲットにされる。それが言えない状況であるが、でも自分は本当はやりたくなくて相談に乗ることがある。大体が警察まで挙がってくる時は事件になるので、いじめやからかいについては、一歩踏み込んだ事案の時になる。
委 員 保護者につながった事案が挙がってくることが多い。子どもの状況以上に保護者の意地の張り合い、子どもが辛い思いをした分、相手が苦しみを味わわないとその苦しみが分からないという案件があった時に対応に苦慮している。そのような相談を受けた際に、どのような保護者へのアドバイスをしていったらよいのか、最終的には学校における子どもたちの人間関係が戻らないとなかなか解決していかないことだと思う。子どもたちの人間関係以上に、保護者が下がらずに解決に向かわない事案がある。
委員長 不登校が増えていることが心配である。不登校のきっかけにいじめが関わっていないか危惧している。担任には休み始めたら、どのように学校に戻そうか考えている。不登校に入った原因をしっかり分析することを話している。いじめが関係して学校に通えていないと、いじめの重大事態になってしまう。そのあたりを、担任とじっくり分析することを話している。12月に休みに入ってしまった事案も、最初は人間関係上のトラブルかもしれないと見てしまう、見えてしまう現状がある。しかし、時間をかけて分析していくと、何人かから嫌がらせや嫌なことを言われていたことが分かり、保護者の方を交えて学校に戻れる状況を作った。二度とそのようなことは言わない、言ったらどのような気持ちになるのかを加害児童一人ひとりと確認し、面談して時間かけて話していく中で、学校に戻れるようになった。冬休み前に対応でき、3学期から新たな気持ちで過ごすことができた。人間関係のトラブルで片付けてしまうと、気づかないうちに深くなっていくことが心配される。情報は細かく、学校としてめておく必要がある。気がついたら30日以上欠席、連続して休んだら30日以下でも重大事態になる事案があることを心に留めて対応していく必要がある。
委 員 子どもは何かしらのトラブルを抱えているが、一番厄介なのは保護者の考え方が中学生レベルになると指導が困難である。学校の最大の利点は、加害者、被害者というよりも、子どもたちの今後の人間関係というところで指導できるところがよい場面である。しかし、いったんもつれてきた時に、いじめられた側が苦痛を感じている場合に指導に入るが、親が「被害者は苦痛を感じていると言っているが、うちの子も苦痛を感じている。」ということがある。これは容易ではないと感じながら進めているのが現実である。最終的には警察に相談する事案があるが、怪我までいかなくても心が傷ついたという時に、学校だけでは調整がいかない状況がある。どの機関に相談するかという思いを抱えながら指導をしていることは多い。
委 員 親同士の言い合いに巻き込まれると、現場の先生は大変である。裁判所はそのような場合にあり、調停は気軽に申込みができる。話がかみ合わない場合には、裁判所のホームページでは「気軽に相談できる」とある。日本は裁判所はマイナスなイメージがあるが、このような機関は、中立な立場で双方の言い分を聞いてもらうことができる。そのような情報提供もしてもよいのではないかと思う。間に入る方のメンタルヘルスも良くないので、外部機関も活用していただきたい。あと、野田市の事例では「訴えるぞ。」と職員の方が言われて、怖くてという状況であった。「訴えるぞ。」といわれたら、「是非訴えてください。」という問題を公にしてもらったほうがよい場合もある。密室で対応することで解決困難という面もある。その時に、「訴える」と言われると日本人はマイナスに感じるが、公正なところでお互い話を聞いてもらうところに土俵を移すことも必要である。大きな事案が発生した時には、公にすることを検討していただくと良い。
委員長 人権感覚の低さを感じる。昨年から今年にかけて、入試で女性を差別するなど、様々な事案があった。人権意識の高揚に向けての取組等、学校を挙げて取り組んでいることはあるか。
委 員 学校全体としての講演会や、人権感覚を養成するための研究協議会は今年は実施していない。やはり、基本になるのは、学級が温かい雰囲気を作ることが一つの人権感覚を育てる大きな教育である。道徳や特別活動の中で、友だちとの関わりを学ぶ取組は行っているが、全校生徒を集めて、何か実施したいという思いはある。是非、効果的な取組があれば教えていただきたい。
委 員 人権感覚を養うことや思いやりの心を育てることを目的として、人権擁護委員による人権教室を小学校や中学校で実施している。DVDや紙芝居等を使って、それらを視聴した後に「この子の立場に立ってどのように思うか。」ということを考えていく中で、思いやりの心を育てていく教室を実施している。また、携帯電話会社と連携して、スマートフォンやSnsにおける安全教室と連携した人権教室を行っている。人権教室の申込みについては、市の人権担当部署や人権擁護委員に御相談いただきたい。それから、Sosミニレターに「いじめられている。」と書かれていた場合は、その返信において、「先生に相談してください。」や「担任の先生に話しにくい場合は話しやすい先生、例えば、保健室の先生、スクールカウンセラーなどに相談してください。」と、一人で問題を抱え込まないように回答している。そのほかに、「人権の花」運動を実施しており、国が県に本事業を委託して、県から市町に再委託して行っているものである。小学校で実施しており、花を育てることによって命の尊さを実感し、その中で豊かな心を育み、優しさと思いやりの心を体得することを目的として行っている。中学生には、「中学生人権作文コンテスト」を実施しており、本年度の埼玉県大会の応募総数は10万編を超えており、これは都道府県別で全国1位の応募数となっている。全国の法務局・地方法務局で実施しているが、10万編を超える応募数があるのは埼玉県だけである。平成29年度は,埼玉県から推薦した作品が法務大臣政務官賞を受賞している。埼玉県は人権に関する取組を熱心にされており、法務局としても人権思想の普及高揚を図るために協力をしていきたい。先ほどからの意見交換の中で、保護者の方から、「自分の子どもがいじめられているが、学校は何も対応してくれない」との相談があるとのことであるが、法務局の相談の中でも、同様のものがある。相談の中で、話を聞いていくと、学校は何もしていないのではなく学校として対応してくれているように感じるが、相談者である保護者の思うように学校が対応してもらえないと学校側の対応が不十分であるので、どうしたらいいかという相談がされることがある。その場合、教育委員会に相談してみてはどうかという話をすることもある。法務局としては、人権侵犯事件として取り扱い、学校の安全配慮義務違反に当たるのかについて、保護者の方から調査して欲しいとの法務局の関与を求めてきた場合には、人権侵犯事件の調査に入ることもできる。保護者が学校側の対応に納得していない場合は、なかなかうまくいかないこともあるので、保護者と学校側との関係の中で、教育委員会が第三者的に入って進めていければと思う。そのあたりをどのようにしていったらよいか、対応が難しいところである。
委 員 学校には、1年前の学校の対応についての不満の手紙が届くこともある。様々な機関に相談をしたが、やはりこの対応はおかしいという相談があった。いたずら書きをされて、やったのはこの子であろうとこの1年間思っていたが、学校としては犯人探しはしないということで納得いただいて対応した事案であった。しかし、1年間、相手は楽しい生活を送っていて、自分の子がずっともやもやしているという思いを抱えている。その子というよりは、母親がもやもやしていて、色んなところに相談しても納得できずにいる状況である。学校においては、どんな些細なことでも引継ぎをしっかり行っていくことが大切であること、そして関係機関との連携をして進めることが大事であると思う。学校と親の関係で話すことと、関係機関と親の関係で話すことが違うことがあるので、関係機関とつながっていることが必要であると感じる。様々な機関とつながっていくことで、違う情報や視点が見えてくると思うので情報連携が必要である。また、情報を引き継いでいく、蓄積していくことで見えてくることもあると思う。その他、先生が若返っているので、ちょっとした異変や気づきを見落としがちである。子どもが話したことがキャッチできる能力が、忙しさと若さで忘れられてしまうこともあると感じている。ネットの事件もそうだが、そのまま話しているのを聞いているだけでは、子どもたちの世界ではあるのだと終わってしまうが、その背景にあるトラブルのもとになるものを教員がどれだけキャッチできるが、初期対応の段階でしっかりしていくことでトラブルは避けられると感じている。
委員長 「学校は、何もしてくれない」と出ているが、今の国会でいじめ防止の改正案が出され、学校の職員が懲戒処分を受けるという内容が出ている。学校と親の間だけではなく、他の方に入っていただくことで、学校の取組の一つの承認ができると思う。親が訴えた時にもう一つの意見があることが、学校にとってもよい方向につながる。親御さんを相談につなげていく、もう一つの関係機関を作ってあげることもよい方向に向けて進めていけると感じている。
事務局 中学校区のネットワーク会議を本市は実施しており、その中で共通して出てきている話題が、ラインによるいじめである。現在、Snsが発達してきている関係で、そうしたものによる「いじめ」が懸念されている。各学校でそのような事例があり、それに対して対応した事案があれば教えていただきたい。
委 員 スクリーンショットでその画像を残し、記録を残しておくように伝えている。全校生徒に周知されており、証拠が残っていれば、抑止力にもなる。送った画像や文章が、送られてきた側が嫌だと感じれば記録に残すように話している。8割から9割がラインによるトラブルである。中学生ではツイッターやインスタグラムは、ほぼない状況であると思う。
委 員 頻繁には聞かないが、会話の中で出てくることもある。ラインが使えない場合に、ツイッターやフェイスブック等、違うところに移動する、そして悪口や陰口を言うことは、過去に聞いたことがある。そこで、ライン外しがあり、その一方で違うグループを作るということも、子どもたちは知っている。水面下でどの程度行われているのか把握できない状況がある。会話の中で出てきた言葉から、教師が聞く場合があるが、掘り下げていくのは難しいのが現状である。現在の子どもたちは、言葉や知識がかなり進んでいるので、出てきた事案に関しては一部分であり、表にはあまり出てこないが裏では様々なあるのではないかと感じている。子どもたちはSnsに関して、あまり話題にしないようにしている状況もあるように感じる。見つかれば調べられ、携帯を持ってくるように言うと親の管理であると逃げてしまう場面も見られる。小学生はあまりまだ知識がないので言ってくるが、中学生になると親がやっていて家での話題に出ているという話も聞く。見えないところが分からないというのが危惧しているところである。
委 員 小学校では、親のラインいじめがある。例えば、怪我をさせられた傷口を画像に残し、「うちの子、あの子にこのようなことをされた。」とライン仲間に送るというのがあり、知らない人までみんな知っている状況になったことがある。また、児童の中のゲームで戦いに行って、一人勝ち残れるらしく、「僕、死んじゃったんだよね。」「僕は、昨日だよ。」という会話があり、担任と話になった。戦いの中でつながっている友だち関係、それを夜中までやっている状況が見られる。
委 員 警察の方にお聞きしたい。いじめイコール事件、よく「いじめは犯罪だ」と聞くことがあるが、どの程度で案件として挙げられるのか。被害届が出されれば、案件になるのか。
委 員 線引きは難しい。いじめハラスメントもそうだが、受け手側の気持ちが重きをおかれている。それを警察は第三者的に見て、事件かどうかを判断するのは難しいところがある。この人は「いじめられた」と言っているが、その証拠がどこにあるのかも分からない状況の中で、立件できるかというと、いじめイコール事件にはならない。立件できるのが事件というものになるが、その線引きは難しい。それと、ラインについては、事件に調査するには証拠が必要である。しかし、その証拠を消してしまうことがある。トークで「明日までに三万持ってこい。」と言われたというが、言われた方も消してしまう。言われたという証拠はないし、言ったほうに証拠をと言っても実際何もない。過去の履歴がなく、どこにそれがあるのかという状況では事件は成り立たない。線引きは難しいが、警察が捉えた事件が、いじめイコール事件ではない。「ばか」と言われたことを立件するかといえばしない。名誉損なうになる事案でもない。被害届を出しても、何の被害や犯罪に該当するのかを調べて、犯罪とは言えない場合は「指導」でとめるケースもある。
委 員 「いじめは犯罪だ」という言葉は、あまり言わない方がよいのか。
委 員 子どもの抑止のためには言ってもよいと思うが、警察の言うものとは異なる。抑止のために、「将来的に犯罪になる」「小さいうちに芽をつんでいく」という意味でその段階で悪さをすれば犯罪になる、ほおtっておけば取り返しのつかないことになることを考え、大きくなる前に子どもたちに伝えていくことが非常によいことである。
委 員 先ほど委員の方から、学校では納得して帰っていても、保護者が納得していないという話があると聞いた。証拠としてこのような話合いがもたれたということを記録して、それを納得しないので警察に相談して案件として出したいとなった事案はあるか。
委 員 話として挙がってくるが、親が納得していないだけで、子どもが巻き込まれてしまう。子ども同士は「いいよ」となっているが、親が納得しない、相手が土下座して謝るまで許さないというケースがくる。これは母親の問題であり、子ども同士は終わっているので、親をいかに納得させるのが難しいところである。家庭教育は、親の教育からだと思っている。親が警察署に前に学校と連携を図り、対応について事前に情報をもらっておけば、来署された時につなげていくことができる。関係機関のつながりは大切で、先生と普段から連絡がとれるようにしておき、お互い各学校とネットワークをつないでおくことで、大きくなる前に学校からの情報を得ておくと、後の対応策を考えることができる。
委員長 続いて、平成30年度新座市いじめ問題対策審議会の審議状況について事務局より説明いただく。
事務局 平成30年度第2回いじめ問題対策審議会の審議状況について説明
委員長 何か御意見等あるか。ないようなので、協議は以上とする。
5 閉会