本文
書面開催のため、意見等の提出があった委員
委員 谷地田庸子、小野由美子、上田美小枝、小野澤健至、赤坂信、宮崎正浩、石井修、井口輝雄、平片五十二、長谷川博正、広瀬達夫
都市整備部副部長兼みどりと公園課長 高野勇
みどりと公園課副課長 櫻井正博
みどりと公園課専門員兼みどりの係長 新井崇子
みどりと公園課専門員 江原達夫
みどりと公園課主任 木村俊介
1 新座市みどりの基本計画(改定素案)第1章から第3章まで
2 アンケート集計結果(市民向け)【地域別】
書面開催
なし
議題
新座市みどりの基本計画(改定素案)第1章から第3章について
1 事務局から質問・意見等提出書を送付する。
2 委員の質疑及び意見の概要(→は質疑に対する事務局の回答)
・新座市みどりの基本計画(改定素案)第1章から第3章まで(以下、「改定素案」とする。)P11 ⑴緑地現況量について
施設緑地全体の市民一人当たりの面積が7.83平方メートルとなっているが、県の一人当たりの面積はどのくらいなのか。
→公共施設緑地と民間施設緑地を加えた施設緑地全体の市民一人当たりの面積は、市独自に算出したもので、県の集計データはない。
・改定素案P13 ⑵緑地等の現況について
緑地維持のための対策は、どのようなことを検討しているのか。
→相続などによる緑地を市がすべて買取り、保全していくことが最良の方法だが、現在の市の財政状況等を考慮すると難しい状況である。
緑地維持の対策としては、新座グリーンスマイル基金を活用しての緑地の取得や雑木林の所有者から土地をお借りして「憩いの森」として整備するなどが考えられるが、抜本的な解決策を見出すことが難しく、委員の皆様からも様々な御意見等をいただきたいと思っている。
・改定素案P14 緑地現況図について
児童遊園、生産緑地、農地の色の判別がしづらい。
→色分けを工夫していく。
・改定素案P15 ⓶公共施設緑化の状況について
具体的な取り組みは、どのようなものがあるか。
→新座市みどりのまちづくり条例では、一定規模以上の開発行為等を行おうとする場合、区域の面積の5%以上の面積について緑化することとされている。
公共施設については、「新座市みどりのまちづくり条例による公共施設の緑化基準」を定めており、一定規模(500平方メートル)以上の敷地面積の緑化率は、10%以上とし、現市庁舎の改築では、20%以上となっている。
・改定素案P15 ⓸民間の参加協力等にかかわる状況について
参加団体は、どのくらいあるのか。また、活動状況などの周知は行っているか。
→「令和元年度妙音沢緑地クリーンアップ作戦」では、一般参加者のほか、町内会、新座市グリーンサポーター、新座市緑の保全巡視員、新座市公園ボランティア、新座市シルバー人材センター、新座市造園業防災協力会など、102名の方にボランティアとして参加いただいた。
活動状況については、市ホームページなどで紹介している。
また、令和2年3月現在、新座市グリーンサポーターについては56名、新座市緑の保全巡視員については25名の方が登録をしている。
・改定素案P16 ⓵条例に基づくものについて
「新座グリーンスマイル基金」の具体的な使途はどのようなものか。
→新座グリーンスマイル基金条例では、「基金は、緑地の保全及び緑化の推進に要する経費の財源に充てる場合に限り、処分することができる。」とされ、土地の購入や緑地の保全及び緑化の推進に要する経費に充てている。
これまで、基金を活用して、野火止緑地、東野緑地、野寺三丁目保全緑地、畑中一丁目保全緑地、妙音沢緑地(一部分)を取得している。
・生産緑地法の一部改正で、何か変化はあったのか。また、市民農園などに活用されるようになった事例はあるのか。
→生産緑地として指定されてから30年経過する日が、近く到来する生産緑地について、「特定生産緑地」として指定する手続を行っており、概ね特定生産緑地に移行を希望している状況が見受けられる。
また、条例により面積要件を300平方メートル以上に引下げを行ったが、現時点で新たな申請はない状況となっている。
市民農園への活用については、「都市農地の貸借の円滑化に関する法律(都市農地貸借法)」が施行され、生産緑地内に、市民農園の開設がしやすくなったが、現時点で活用事例はない。
・改定素案P17 ⓶ボランティア活動等について
新座市緑の保全巡視員の人数は何名か。
→現時点で、緑の保全巡視員は25名(妙音沢緑地で13名、野寺三丁目保全緑地で12名)が活動しており、市ホームページで、随時、募集を行っている。
・改定素案P20 ⑴市民アンケートについて
「イ 場所ごとに見たみどりの印象について」で、「道路沿いのみどり」は「やや悪い」、「非常に悪い」が約3割を占めている。理由として考えられることは何か。
→「道路沿い(街路樹)のみどり」について、「新座市みどりのまちづくり条例による公共施設の緑化基準」では、市が管理する道路の歩道幅員が3.5m未満の場合は街路樹等を植栽するよう努めるとされ、3.5m以上の場合は、街路樹を植栽するとともに、道路延長の50%以上の植樹帯を設けることとしている。
市内の道路状況を見ると、歩道が設置され、街路樹や植樹帯が設置されている道路はごく一部に限られていることから、「道路沿い(街路樹)のみどり」の全体的な印象は良くないものと考えられる。
・改定素案P22 「オ 今後、増えてほしい公園」について
「休憩や読書などができる、街角の憩いの場としての公園」が22%となっており、ベンチやトイレなど、既存のものを整備して、市民に親しみやすく、使いやすいようにする取組みをしてほしい。
→既設のベンチやトイレなどの設備の修繕等については、順次進めていく。
トイレの新設は、設置やその後の維持管理にかかる費用、公園の利用状況等を考慮し、地域住民の御意見等も伺いながら、検討していく。
・第1章において、平成13年度を基準に、おおむね20年後を見据えた計画とあるが、馬場などの斜面の樹木が切られ、墓地や駐車場、資材置場等になってる。目標達成状況も低く、残念である。
→前計画で設定した数値目標の達成状況は、御指摘のとおり、いずれの数値目標も達成することができなかった。
目標設定時の緑地等の面積を増やしていくことは、財政面も含めて、難しい状況である。いかに緑地等の減少を抑え、遅らせていくかの観点からも検討していく必要があるものと考えている。
・緑化の推進は、「住みやすい街」には大切なものであると考える。若い世代を多く求めていくのならば、公園の整備は必要だと考える。財政改善を待たずに推進させていくことを望む。
→市民意向調査でも、規模の大きい公園を求める意見が多く、レクレーション需要の多様化に対応できる公園の整備の必要性については認識をしているが、現在の厳しい財政状況の中での整備は、難しいと考える。
・ 年号記載は、全般にわたって西暦併記を心がけていただきたい。
→下記のとおり、和暦と西暦を併記するよう修正する。
〈例〉令和3(2021)年
令和3(2021)年度
・改定素案P20 イ 場所ごとに見たみどりの印象について
雑木林、水辺、寺社等のみどりの3項目は半数近くポジティブな回答で、あとの6項目はネガティブ評価である。「良くも悪くもない」は、そこにあっても存在しないに等しいことを意味するもので、ネガティブと見なければならない。
税金が投入されているはずの市街地、道路沿い、公共施設のパーセンテージが高いことについては、当然改善されなければならない。特に「公園や広場」の無視できない割合が示されていること、緑地を担当する者にとっては、重く受け止めるべきである。
→「市街地のみどり」、「道路沿い(街路樹)のみどり」、「公園や広場のみどり」及び「公共施設のみどり」の場所ごとに見たみどりの印象は、「やや悪い」、「非常に悪い」に、「良くも悪くもない」を含めると、御指摘のとおり、良い印象は持たれていない方が多く、この結果を踏まえて、今後の施策の検討をする必要があると考える。
なお、市民アンケート集計結果P6問7で、「緑の全体的な印象」の設問に対して、良い(「非常に良い」と「やや良い」の合計)と回答された方は、「場所ごとに見たみどりの印象について」の各項目でも、おおむね良い印象を持たれている方が多い傾向が見られた。
・改定素案P22 エ 身近な公園の数について
公園の数がちょうどよい 44.5%
公園の数が少ない 42.9%
この2項目について、割合が拮抗していることの意味は何か。
・改定素案P26 イ 利用している公園の数について
公園の数がちょうどよい 34.8%
公園の数が少ない 53.6%
この2項目について、割合が拮抗していることの意味は何か。
回答者の「公園」に対する関心の低さと「公園」に関する認識の仕方の違いに起因しているのではないか。
これまで、私たちは、公園の機能、役割、効用は説いてきたが、ユーザー(まさに利用者)に対して、どうすればその公園をうまく使えるかについては疎かにしてきたのではないかという気がする。
その楽しみ方、面白さを知ってもらうことができれば、その拮抗の問題は解けるのではないか。
例えば、市民を対象に、月一回に一定の数の市内の公園や緑地を巡り、「みどり」についての理解を深めたり、課題をともに考えたりするイベントを計画することも必要ではないかと思う。新座市の「みどり」を我がことと考えてくれる市民が一人でも増えるような工夫がいる。
→改定素案P22市民意向調査 「エ 身近な公園の数」について、「公園の数がちょうどよい」と回答した方のうち、公園を「利用する(「よく利用する」と「たまに利用する」の合計)」と回答した方の割合は58.2%で、「公園の数が少ない」と答えた方のうち、公園を「利用しない」と回答した方の割合は50.5%であり、御指摘のとおり、公園に対する関心度や認識度などに起因しているものと思われ、魅力ある公園の設置・管理をしていく必要があるものと考えている。
なお、公園や緑地でのイベントなどの開催について、本市の公園や緑地は、住宅街の中にあることが多く、普段から、音や声などの騒音として、近隣住民から苦情が寄せられることも多く、慎重に検討する必要がある。
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【問14】選択肢 |
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よく利用する たまに利用する |
利用しない |
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【問13】選択肢 |
回答数 |
割合 |
回答数 |
割合 |
回答数 |
割合 |
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公園の数が多い |
54 |
5.0% |
35 |
64.8% |
18 |
33.3% |
||
公園の数はちょうどよい |
476 |
44.5% |
277 |
58.2% |
189 |
39.7% |
||
公園の数が少ない |
459 |
42.9% |
216 |
47.1% |
232 |
50 |
・前計画と現状を数値で比較しているが、前計画の目標値はあるのか。何を基準として前計画の計画が目標に達したと言えるのか。
→改定素案P36「計画目標の達成状況」の「目標(平成32年)」が前計画の数値目標となっている。【前計画書ではP32】
それぞれ数値的な視点から目標達成状況を評価しているが、すべての項目において目標を達成することができていない。みどりの減少を止める方法を見出すことが難しく、改定計画における数値目標をどのように設定するのかが課題となっており、「第4章及び第5章」の中で、委員の皆様から御意見等を伺いたいと考えている。
・改定素案P16
「条例等に基づくもの」の取組みでは、どのような成果が出たのか。例えば、事業者に対する届出の義務付けでは、何件の届出があったのか。
→新座市みどりのまちづくり条例に基づく、「開発行為等に対する緑化指導」では、一定規模以上の開発行為等を行う場合、区域の面積の5%以上の面積について緑化することとしており、昨年度は49件の申出があった。
また、同条例に基づく、「伐採の届出」では、樹木の伐採面積が500平方メートル以上の場合、事前に届出を義務付けており、昨年度は3件の届出があった。
・改定素案P19以降について
市民のアンケート結果では、市民の意識を調べているが、その結果はどのように次期計画に活かす予定だったのか。(例えば、22ページでは、「公園の数が少ない」という意見が多ければ、公園を増やすことを計画に盛り込み予定だったのか。)
→民意向調査は、緑地の保全及び緑化の推進を総合的かつ計画的に実施するための「新座市緑の基本計画」(前計画)の改定を進めるに当たり、市民の皆様が本市のみどりについて、どのように感じているかをお伺いするため実施したものとなっている。
調査結果は、可能な限り計画に位置付けていきたいと考えているが、具体的な公園の設置・整備などについては、市の最上位計画である「新座市総合計画」の中で、財政状況や他の公共施設の設置などを考慮して検討していく。
・改定素案P27
「街区公園の整備と運動公園の整備を推進した」とあるが、どこに何が増えたのかは、どこに書いてあるのか。
→御指摘のとおり、具体的な記載がないので、表記方法等を検討して掲載する。
・改定素案P28
緑地面積は、実質的に増えているのか。単に分類が変わっただけなのか。
→改定素案P28前回の公共施設緑地面積は、「学校(公立・私立)の敷地面積」で集計していたところ、今回は「公立学校のグラウンド面積」として集計したものとなっている。
前回の面積を、今回と同様の方法で集計した場合、下表のとおり、公共施設緑地面積は、前回が43.65ha(今回:42.62ha)で約1haの減、民間施設緑地面積は、前回が59.09ha(今回:60.05ha)で約1haの増となり、施設緑地全体では、前回が122.32ha(今回:129.48ha)で約7haの増となっている。
改定素案P28「イ施設緑地全体」の文章については、記載方法等を検討して修正する。
【施設緑地面積】
|
今回 |
前回 |
増減 |
---|---|---|---|
都市公園 |
26.81 |
19.58 |
7.23 |
公共施設緑地 |
42.62 |
43.65 |
▲ 1.03 |
民間施設緑地 |
60.05 |
59.09 |
0.96 |
計 |
129.48 |
122.32 |
7.16 |
・全体的に分かりやすく、良くまとまっていると思う。
→改定素案では、長文を可能な限り減らして、表や図等にまとめることとした。
・新座市のみどりの現況と前回からの比較、計画の達成状況等、ほとんどの面積(みどり)が減少している。私は、この数字以上に危惧をしている。
新座市の雑木林、屋敷森、用水や川沿いの遊歩道等の手入れが行き届いておらず、段々と荒れてきていると感じる。みどりの質が低下していると表現する知人もいる。用水沿いのツツジやサツキの花つきが年々悪く、雑草が以前より蔓延している状態。市の財政不足、コロナ禍でボランティア活動もままならず、今が正念場であると思う。
第4章以降の具体的施策に期待している。
→緑地等の管理については、ボランティアの方たちの御協力をいただきながら、市においても、適正な管理ができるよう予算を確保していく。
具体的な施策については、委員の皆様の御意見等を参考に取りまとめていきたいと考えている。
・改定素案P38
P38の課題の解決策には、ありきたりなものでなく、公園一つでも創意工夫を凝らした遊具の導入、インクルーシブ公園やビオトープ公園など、話題性がある取組みはどうか。
財政難が、まだまだ続くとは思うが、夢のある目標は持っていたい。
→本市では、助成金などを活用して、公園に健康遊具などを設置している。
また、インクルーシブ公園は、障がいのある子もない子も遊ぶことができ、誰もが同じ場所で楽しむことができる公園として、インクルーシブの考え方を取り入れていくことは、今後の公園整備に必要な視点であると考えている。
・新座市は、「雑木林とせせらぎのあるまち」をモットーに緑化推進をしてきたが、雑木林が減少している。放置された雑木林もあり、緑を保つためには、手入れが必要である。
市内には、雑木林や自然の豊かな場所があり、市民全体で守り育てることが大切である。
→都市公園一人当たりの面積については、改定素案P11のとおり、県の一人当たりの面積6.96平方メートル/人と比較するとかなり低い水準にとどまっている。また、改定素案P36の計画目標の達成状況を見ても、目標値2.00平方メートル/人に対して、達成率は81.0%となっている。
本市の都市公園は、前計画策定時と比べ、平成30年度では7.23ha増加し、一人当たりの面積も1.33平方メートル/人から1.62平方メートル/人へ増加しており、市の施策として都市公園の整備は着実に行われているものの、まだ不十分であるといえる。
雑木林については、改定素案P13の雑木林(山林)面積の推移のとおり、減少傾向にある。
市内に点在する雑木林の多くは民有地で、開発だけではなく、相続による売却などにより減少し続けている。
市が、これらの土地をすべて買取り、緑地等として保全していくことが最良の方法だが、現在の市の財政状況では難しい状況があり、新座グリーンスマイル基金を活用するなどして、今後も緑の保全に努めていく。
市では、雑木林の所有者から土地をお借りし、「憩いの森」として、グリーンサポーターの御協力をいただき、維持管理を行うとともに、その他、緑の保全巡視員などのボランティアの方々により、緑地等の維持管理を行っている。今後も、緑地等を維持管理する団体の育成・支援及び更なる推進を図っていく。
御意見としていただいた課題等は、改定素案P37「3-3みどりの課題」に記述されているものと考える。
・新座市には広い芝生公園がなく、交通の不便な総合運動公園しかない。雑木林があっても暗くて市民は立ち入れない。少しでもよいので、芝生の公園が欲しい。
→改定素案P22市民意向調査の「今後、増えてほしい公園」の集計結果のとおり、「みどりや水辺と触れ合える自然豊かな公園」や「広場のように開放的な雰囲気のある公園」、また「その他」の御意見の中には、スポーツやバーベキューなどができる公園を望む意見があり、多目的な活動に対応できる公園の整備が課題となっている。
これらの課題については、改定素案P38「⑶ みどりの役割から見た課題」の「レクレーション系統」に掲げており、その後の配置方針の検討項目として捉えている。
・市内に点在するミョウオンサワハタザクラの所在地をマップに起こして市民に周知してほしい。
→ミョウオンサワハタザクラの点在地をガイドマップに表記することについては、今後、検討していく。
以上