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景況・経営状況に関するアンケート結果の報告書について
景況・経営状況に関するアンケート結果の報告書について
令和7年度に実施しました景況・経営状況に関する調査に関して、回答いただきましたアンケートを基に景況経営状況調査報告書を作成しました。
本調査に回答いただき、貴重な御意見をお寄せくださいました事業者の皆様、誠にありがとうございました。

【報告書の内容はこちらから御覧いただけます(PDFでのダウンロード)】 (別ウィンドウ・PDFファイル・2.8MB)
【報告書の概要・総論】
本報告書は、本市の産業を支える事業者の皆様から寄せられた貴重な回答に基づき、現在の景況感や物価高騰の影響、経営課題、自社の強み、事業承継課題のほか、公的機関への支援ニーズなどを多角的に分析したものです。
〇 景況・採算状況の概況:コストプッシュインフレの厳しい経営環境下での二極化と、その背景にある「商品力・サービス力」
世界的な原材料価格の高騰や深刻な人手不足などを背景に景況感について、現在の市内経済をマクロ的な視点で捉えれば、「コストプッシュインフレによる厳しい経営環境下にある」状況です。
実に8割以上の事業者が「物価上昇」を感じていると回答があり、実際の仕入・経費コストも多くの企業において単価が上昇(仕入単価DI:▲73.3)し、市内経済全体に非常に重い負荷を与えていることが示され、現下のインフレは「ディマンドプル型」ではなく、明らかに「コストプッシュ型」であると言えます。また、事業規模別で見ると小規模事業者層ほど、この影響を受け、利益確保に苦慮しています。
ただし、採算状況を全体として見たときには、小規模事業者層を含む全事業者の約7割が利益水準を維持(好転:16.1%、不変:53.1%)しており、厳しい環境の中で、多くの企業努力をされていることが伺えました。
この状況の一因を探ったところ、「商品力・サービス力に強みを持つ事業者」が「価格転嫁に成功」し、これが利益好転又はキープの大きな要因となっていることが明らかになりました。また、それは事業規模には関係なく、小規模事業者層においても同様の傾向にあります。外部環境が悪化する中でも、提供価値を高めることで適切な価格転嫁(販売単価DIの上昇)を実現し、収益を確保できている筋道が示されています。
換言すれば、価格転嫁が十分に進まず、商品・サービスの差別化を図れていない層が、利益確保に苦慮している「二極化の構図」が明らかになりました。
○ 前回調査(平成29年新座市景況経営調査報告書)との比較(景況感)
~ 経営課題のキーポイントが「ディマンドサイド」から「サプライサイド」へ ~
前回の景況調査との比較(景況感)をしたところ、前回の平成28年・29年の時期は、いわゆるアベノミクスによる景気回復実感が踊り場に差し掛かっていた時期であり、円高進行(1ドル=100~110円近辺)などから、物価上昇率はゼロ近辺で推移し、消費者物価指数は伸び悩んでいました。このようなマクロ的環境下の中、市場全体で「モノが売れない」という需要不足型の経済状況であったのが前回の調査期であり、売上高 DI、採算DIともにマイナス局面でした。
一方、今回の調査では、売上高DIは僅かながらプラスに転じました。しかしながら、採算DIは引き続きマイナスであることから、仕入・経費コストについて、多くの企業で単価が上昇し、利益が圧迫されていることが示されています。
このように、経営の収益・採算上の課題を比較すると、前回調査時では「いかに顧客を創出するか(売上確保)」というディマンドサイド(需要側)の要因が大きかったことに対し、今回は「コストプッシュインフレによる仕入・経費コストの増大を余儀なくされる中、各企業の価格転嫁の成否が採算確保のカギを握る」というサプライサイド(供給側)の要因に移行しているものと伺えます。
〇 人材確保の懸念:中小規模・中堅企業における大きな成長阻害要因
中小規模事業者層(従業員数6〜20名)及び中堅規模事業者層(従業員数21名以上)において、現在の最大の経営課題は「人材確保・人手不足」であります(質問項目3)。組織として事業を維持・継続するために一定の人員が必要な規模ですが、人材不足に直面しており、「受注や仕事の依頼はあるのに、人がいないために断らざるを得ない」という「機会損失」が常態化しています。
特筆すべきは、こうしたコストプッシュインフレという厳しい経営環境下にあっても、多くの企業が人材確保の課題にできる限り対応するため、「賃上げ」という大きな課題解決(質問項目4)に果敢に取り組んでいる点です。原材料費やエネルギー価格が高騰する中で、従業員の生活を守り、かつ自社の競争力を維持するために賃金を上げ、固定費を引き上げることは経営上の大きな決断であると考えられます。
市及び商工会に求める支援策(質問項目11)の分析においても、中小規模事業者層及び中堅規模事業者層において、「求人活動の支援」の割合が高く、切実な要望となっています。
〇 事業承継の課題:地域の大切な事業が静かに失われてしまうことへの懸念
本市の経営者の年代は、全国的な傾向よりは僅かに「若い」構成となっていますが、60代以上が全体の約4割を占めており、全国平均よりはやや低いものの、今後10〜15年以内には大規模な世代交代期を迎えるという全国的な懸案は、本市でも同様に大きな課題であることが示されています。
このような状況の中、60代以上の小規模事業者層においては、事業承継について「まだ考えていない」が45.5%と半数近くに達し、「廃業を検討」も2割近くとなっていることが示されました。更に、この事業者の方々について採算状況を見ると「維持(不変)」である割合が半数を超え、採算好転を含めると6割に達していることが分かりました。
「事業が悪化しているから廃業する」のではなく、「採算は維持できているが、日々の多忙さや後継者が不在などの理由から承継準備が進んでいない」という状況が多数あるものと考えられ、本市経済にとって大きな懸念事項であると言えます。
〇 新座市及び新座市商工会に求められる支援
新座市及び新座市商工会に期待する支援策について、最もニーズが高かったものは、市に対する補助金制度の充実であり、現下の物価高騰による厳しい環境を背景に金銭的サポートが強く求められています。
一方、補助金以外のニーズが高かった項目を見ると、現行の市及び商工会の支援体制で実施できるものが多くあり、市が実施する「にいざビジネスサポート事業」では、回答項目の「経営コンサルティングの充実」や「事業者交流会の実施」、「経営上必要な情報の収集・提供等の支援」などがそれに当たり、伴走型支援を実施しています。
新座市商工会においての対応可能領域は行政以上であり、サポート体制が図られています。
これまでの景況分析において、採算を好転させた事業者の成功要因の第1位は一貫して「商品力・サービス力の向上」であり、それが適切な価格転嫁(販売単価DIの上昇)を支える大きな基盤となっていることが明らかとなっています。
この結果を受け、市及び商工会は、個々の事業者が求めるニーズを的確に把握し、それに対応することは非常に重要でありますが、大きな方向性として、コンサルティング等を通じて、各社の強みを改めてヒアリング・認識した上で、「商品力・サービス力の向上」という企業の付加価値を高めるサポートを行うことが不可欠であると考えます。
(以下から、以前にアンケート調査をお願いした掲載内容です)
【新座市・新座市商工会共同事業】景況・経営状況に関するアンケートのご協力について
新座市及び新座市商工会では、地域経済の活性化を目指し、様々な取組を進めています。
その一環として、事業主の皆様が肌で感じられている景気の現状や、今後の見通しについてお伺いし、今後の施策に反映させたいと考えておりますので、本アンケートご回答のご協力をよろしくお願い申し上げます。

対象となる方
市内事業者の方(事業規模や法人・個人事業主にかかわらず、市内事業者の全ての方)
アンケートご回答受付期間
令和7年6月25日~7月31日
≪参考≫ アンケート設問内容





















