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平林寺境内林は、本市唯一の国指定文化財として昭和43年5月28日に天然記念物に指定されました(昭和51年5月12日に睡足軒の森が追加指定)。今も首都近郊随一の規模で存在し、かつての武蔵野の雑木林の面影を残しています。しかしながら、指定から約50年以上が経過し、樹木の高木・老木化や林床植生の貧化、景観の変化が起こっていました。
そこで、かつての武蔵野の雑木林の景観を取り戻し、この貴重な財産を次世代へ確実に継承するため、平成26年度から雑木林の再生に着手しました。落葉広葉樹林全体の伐採を一巡させ、かつての若く・明るい雑木林に戻すことを目標としています。途中、新型コロナウイルス感染症の流行や「ナラ枯れ」被害の拡大による枯損木の大発生もあり、計画の一部変更を余儀なくされましたが、各事業地における樹木は順調に成長しております。
樹木の伐採などにより一時的な景観の変化も生じますが、文化財保護のため、皆様のご理解とご協力をお願いします。
* 傘伐(さんばつ)とは
伐採期に達した林を、親木(母樹)を残して周辺を伐採すること。伐採後は、母樹から落下した種子が親木の傘の周囲で稚樹として成長するところから、’傘伐’という。母樹は稚樹が生長した後、伐採し新しい林を生成する。
12月中旬から伐採を開始しました。切株から推定される樹齢は70-80年でした。
伐採開始前(平成26年11月30日撮影)
伐採作業中1(平成26年12月18日撮影)
伐採作業中2(平成26年12月25日撮影)
伐採作業中3(玉切りの様子)(平成26年12月25日撮影)
伐採作業中4(平成26年12月27日撮影)
伐採作業中5(集積とチップ化)(平成27年2月7日撮影)
伐採後(平成27年2月25日撮影)
※ 境内の林齢が進んでいることから、萌芽率を向上させるために地表から高い位置(地際から50センチメートル程度)で伐採しました。
切株から萌芽している様子も確認されましたが、3割程度にとどまっています。
萌芽更新1年目1(平成27年5月25日撮影)
伐採後1年目(平成27年5月25日撮影)
萌芽更新1年目2(平成27年5月25日撮影)
切株から萌芽していた芽の多くが、その後の強風によって剝がれ落ちてしまい、高齢・老齢木の萌芽更新が難しいことが改めてわかりました。
萌芽更新2年目(平成28年4月20日撮影)
傘木周辺の実生の成長2年目1(平成28年4月20日撮影)
傘木周辺の実生の成長2年目2(平成28年4月20日)
下刈り作業前(平成28年4月20日)
萌芽更新3年目1(平成29年4月17日撮影)
萌芽更新3年目2(平成29年4月17日撮影)
伐採後4年目(平成30年4月26日撮影)
伐採後4年目(平成30年4月26日撮影)
伐採後9年目(令和6年2月2日撮影)
実生が順調に成長しています。横に伸びる枝が互いに干渉し合うため、若木は競うように上へと伸びていきます。
伐採後10年目(令和6年4月13日撮影)
過密になった若木の一部を整理し始めました。
伐採後12年目1(令和8年4月8日撮影)
伐採後12年目2(令和8年4月8日撮影)
ご見学は散策路から行い、事業地内には立ち入らないようにお願いいたします。また、散策可能な範囲は、所有者の指示に従ってください。