ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > 市政情報 > 市政運営 > 教育委員会 > 教育懇談会 > 第70回教育懇談会の概要

本文

第70回教育懇談会の概要

ページID:0072149 更新日:2017年3月3日更新 印刷ページ表示

日時

平成29年1月26日(木曜日) 午後1時から午後3時まで

会場

新座市役所本庁舎2階 全員協議会室

参加者

19名

懇談会座長

金子教育長

出席委員

鈴木委員長、小泉委員長職務代理者、脇田委員、宮瀧委員、金子教育長

司会進行

西教育総務課主任

担当部課長

大熊教育総務部長、渡辺教育総務部副部長兼生涯学習スポーツ課長、上村教育総務課長、池田中央公民館長、廿楽中央図書館長

菅野学校教育部長、保戸田学校教育部副部長兼学務課長、森指導課長、川南教育相談センター室長

事務局

斉藤教育総務課副課長

1 教育委員会委員長あいさつ

 本日は、御参集いただき感謝する。教育懇談会は、教育行政について広く皆さんからの意見、要望、提言を反映する場として開催している。中学校区2校を単位として、学期ごとに実施しており、今回は第五中学校区、第六中学校区を対象にしている。子どもたちにとって、良い教育環境となるように考えていくので、是非、忌憚のない意見・提言を出していただきたい。

2 新座市の教育についての説明(教育長)

 5年ほど前から施設設備の改善に力を入れてきた。教育委員会の仕事としては、よりよい教育環境をつくっていくことが大事だと思っている。子どもたちが快適な学校生活を送れるように、施設設備を整えていくことが何よりも大事だと思い、全ての市立小・中学校の体育館がきれいになった。学校のトイレが家庭とかけ離れていた。物心ついたときから洋式トイレを使用している現状の中で、学校のトイレは和式のみか、洋式が1つしかない状況であった。子どもたちは学校で用をたしたかったが、家まで我慢していたとの声をPTA等から多く聞いていた。改善しなければと思い、国の補助金を活用して、全校の洋式化を図った。先日、文部科学省から全国市町村別の改修状況が発表されたが、(全体では)学校のトイレ改修は進んでいない状況である。埼玉県では、新座市と志木市の改修率が高かった。屋外のトイレも含めるため、100%とはならないが、80%台の後半である。これからも、校舎の大規模改修を含めて、計画的な教育環境の整備を進めていく。
 石神小学校の大規模改修工事については、平成26年に設計をして、平成27年に施行する予定であった。市の財政状況が厳しいため、延期され、平成28年度もできなかった。校舎の外壁に傷みがあるため、早期の改修を行いたく、国や県へ働きかけたところ、国の補助金を活用して、平成29年度に施行することにした。
 コミュニティ・スクールの制度を、新座市では積極的に導入している。これは、ここにいる教育委員が平成20年から懇談をして、先進地である京都市や岡山市を視察し、コミュニティ・スクールのあり方について、実際に教育委員会や校長から話しをいただき進めてきた。平成25年度に野火止小学校に導入し、その後、陣屋小学校、新座中学校に展開したので、新座中学校区(の小・中学校全て)に導入したことになる。国は積極的に進めており、補助金も措置しているが、県が乗り気でなかったので、広範囲に拡大することが難しかった。最近、県の方針も変わり、補助金も付くようになったので、さらにこの制度を進めていきたい。この学区(第五中学校、第六中学校)にも進めていきたいと思っている。コミュニティ・スクールは、学校の経営を校長だけではなく、地域の皆さんも一緒になって意見を出し、いわゆる応援団や評議員制度とは異なり、対等の立場で学校の在り方を考えていただく、学校運営協議会という組織をつくる。そこには、PTA会長も含め、地域の皆さんに参加していただき、この学校のあるべき姿を皆さんが検討して進める制度である。学校は先生だけが進めるのではなく、地域の皆さんと一緒になり学校運営を進める制度である。埼玉県はこうした制度を進めておらず、本市は四面楚歌の状態で始めた。(最近は)ようやく県全体でも取組始めたので、本市へ視察に来ている状況である。コミュニティ・スクールは、今後も拡大していきたいと考えている。
 公民館の課題は、高齢化が非常に進めでいることである。保護者の皆さんも公民館活動に参画していただきたい。このままでは、公民館まつりも難しくなると思う。皆さんの知恵を生かしていただき、公民館の講座も保護者向けを増やせるように協力して進められるといい。
 図書館もそうだが、閲覧室が無かったため、本を借りるだけの図書館になっていた。(中央図書館には)学習席35席を2階に用意したが、いつもいっぱいである。受験勉強に来ている子どももいるようである。市民のための図書館ということで、進めていきたいと思う。読み聞かせなどの様々な事業を展開しているが、そうした取組が認められ、一昨年に文部科学大臣賞を受賞した。皆さんが参加できる図書館をつくっていきたいと思う。
 市内には3つの大学があるので、大学との連携を深めていきたい。十文字学園女子大学では、「子ども大学新座」を実施している。子どもたちが、大学に行き、大学の先生や地域の方々から学ぶシステムである。ぜひ、参加していただきたい。立教大学の中に、50メートルの温水プールがある。有料であるが、冬も利用できるので、御活用いただきたい。今後も、大学の様々な方と交流を図り、教育レベルの向上を図っていきたいと思う。
 オリンピック向けて、ホストタウンとして本市にブラジルの選手たちが来訪し、大学や市の施設を使用して練習することになると思う。学校のオリンピック教育も充実させていきたい。

3 懇談会の概要

市民

 五中ブロックは、子どもが自由に遊べる児童館がなく、他の地域がうらやましいと思う。子どもは公園で過ごしているが、公園でできることには限りがある。大きな声やボール遊びは禁止されているなどの「きまり」が多い。ゲームをしていると、なぜゲームをするのかと言われてしまうので、放課後、自由に居られる場所があればよいと、保護者としては思っている。この地にも、児童館が設置されると良いと思う。

教育総務部長

 児童館のある地区は、本多の児童センター、栄地区の福祉の里内にある児童センターの2か所である。先日、二中・四中ブロックで教育懇談会を開催した際に、児童館がないとの声をいただいた。児童館があれば、子どもたちの放課後や休日の時間が有意義に過ごせると思う。現在、南部地区に土地の確保と財政投資ができる状況にない。北部地区も公共施設に子どもたちの居場所がないということで、新開小学校近くに児童館用地を確保しているが、建築に至っていない状況である。教育委員会としては、放課後の子どもたちの安全、安心な居場所づくりとしては、栗原小学校にココフレンドを開設した。これも、市内17小学校のうち、8校しか実施していない状況である。南北で片寄のないように、放課後児童保育室の大規模化、そこに入室する子どもたちの一人当たりの面積、狭あい化を検討して、ココフレンドを開設している。未開設校の保護者から、なぜ開設できないかとの声を多くいただくが、1つ開設するために多くの人件費を要する。次年度も1校開設予定であるが、北部地区の大規模化している学校である。五中ブロックに児童館がないとの意見については、教育委員会の所管ではないが、子育て支援課へ申し伝えておく。

教育長

 子どもたちが安心して集える場所があればよいが、児童館を建設する費用も高額となる。教育委員会としては、子どもの居場所をどのように確保するかについて、ココフレンドを各小学校に設置したい。放課後だけではあるが、校庭や体育館で遊ぶ、図書室で本を読むなど、様々な活動が展開できると思う。全小学校に設置したいので、もうしばらくお待ちいただきたい。児童館については、担当課へ伝えておく。

市民

 先週の土曜日に、第五中学校の制服の採寸会があり、昨日、説明会に行ってきたが、順番を逆にした方がよいのではないか。第六中学校も同様のようである。学校から説明を聞いてから、制服を購入したいと思う。先に採寸会があると、必要なものや枚数が分からない。必要なものや、ワイシャツは指定のものなのかは、知り合いから聞くことができて、状況を把握することはできたが、説明会を先に開催した方がよいのではないか。市全体で、このような状況なのか。

学校教育部長

 制服の採寸と入学説明会の兼ね合いについては、制服の業者が事前に学校と打ち合わせを行い、制服の発注については、かなりの時間を要する。その中で、制服について変更があるかを確認して、先に案内状を保護者へ送付している。中学校の説明会は今週からあるが、日程の猶予がどのくらいあるか、制服の業者や校長会と打ち合わせをして、検討していく。

教育長

 何が必要かについて、説明を受けてから注文したいとのことだが、私もそう思う。日程については、2月2日に校長会があるので、中学校の先生方と話し合いたい。

市民

 第五中学校の制服は、開校時から変更していないが、女子生徒の保護者から、もう少しかわいくならないかとの話しを多く受けている。

教育長

 私学だと、制服のモデルチェンジで、生徒の応募数が相当変わるそうである。制服が即、経営に直結しているそうである。子どもたちのファッションセンスが良くなっている。

学校教育部長

 制服を変更することは難しい。値段が高額であるため、モデルチェンジする際には、様々な意見がある。制服のリサイクルができないなど、様々な状況がある。各中学校には、制服や体育着の業者選定委員会があり、不定期ではあるが検討している。制服については、変えるタイミング、その時の学校の状況があり、高額なものなので、変更は慎重に考えている。第五中学校については、女子生徒の保護者では話しがあったようだが、学校は、そこまでは考えていないようである。学校は、慎重に考えていると思う。

委員長

 開校当時は、日本一の学校になるという思いで、校長を中心に先生方が勢いを持ち、校歌、制服など、様々なものを決めていった。その中で選んだのが、当時としては、しゃれている制服であった。大勢の保護者が盛り上がると考えは変わると思われるが、一部の希望で変えることは、現実としては難しい。他の学校で、一部のグループから制服を変えたいとの要望を受けたが、他の保護者は、それほど思っていないことがあり、結局は変えるまでには至らなかったことがある。五中の制服は、素敵な部類に入っていると思うが、皆さんの機運が高まれば、学校に申し出ることも一つの方法である。

教育長

 変えられない、ということではない。皆さんの熱意が集まり、機が熟すれば、可能性はあると思う。リサイクルで活用したいとの保護者もいることから、難しいとは思うが、皆さんと学校で話し合ってほしい。

市民

 毎年、通学路危険マップを作成し、学校を通じて教育委員会へ提出している。これは、PTAの校外安全部が保護者へアンケートを依頼し、それを取りまとめたものである。しかし、(提出した案件に対しての)回答をいただけないこと、毎年同じことを出しでも改善されていないので、保護者として不満に思っている。

指導課長

 通学路の安全の確保については、指導課としても重要なこととして捉えている。保護者からの協力をいただき、学校をあげて危険か所のチェックをしている。個々の事案に対する回答はしてこなかったので、綿密に連絡を取り合い、提出されたものがそのままにならないように考えたい。

教育長

 通学路については、教育委員会で受けるが、市民安全課につないでいる。すぐに改善できるものは行っているが、すぐに改善できないものもある。だが、回答がない件については、教育委員会から市民安全課へ確認し、回答できるように改善する。どのような箇所が課題となっているか。

市民

 子どもが道路を渡る際に、横断歩道がない。カーブが多い、歩道がないというところを保護者が見てくれるが、回答がないので、このまま変わらないと思う保護者もいる。

教育長

 難しいことは、信号機や横断歩道の設置等が要望されるが、それぞれ担当する部署が異なる。信号機や横断歩道は、警察となるため、公安委員会へ申請することになる。市が設置することはできない。
 せっかく点検していただいたのに、何の回答も無いのであれば、やりがいもなくなるので、改善する。

市民

 西堀小学校の更衣室とプールが古いので、改善していただきたい。プールサイドがコンクリートであり、割れているので、子どもが怪我をしないか、心配である。
 子どもがボール遊びをする場所がない。学校の校庭で、硬式(野球)ボールの使用は危険なため禁止されている。放課後、野球を行える場所がない。公園でもボール遊びは禁止されている。ボール遊びができる、広い場所をつくっていただけないか。

教育総務課長

 学校施設については、順次整備をしている。しかし、費用が高額となるため、プールの改修については、市の第4次基本構想総合振興計画で時期を定めている。後期基本計画(平成28年~平成32年)には、石神小学校の改修計画が入っている。西堀小学校のプールについては、この計画には入っていない。平成33年度からの第5次の計画を策定するので、現状を把握して、改修、整備する計画を立てていくことになる。コンクリートにびびがあり、危ないとのことだが、改修しているプールはステンレス製になっている。改修する際には、コンクリートではなくステンレス製になると思われる。プールの始まる時期には、全部のプールについて点検をする。危険か所がある場合は、補修をしてから、授業を開始している。ひびがあるとの御指摘だが、授業開始前には補修していると認識しているが、来年度のプール開始前には、点検し、補修してまいりたい。

教育長

 一度、(現場を)見に行ってくる。危険な場所については、夏のプールが始まる前に対応を図る。未改修のプールについては、計画的に大規模改修を行っているが、時々、国の補助金が出ることがあるので、アンテナを高くして、早期の改修を図れるように努めたい。
 ボール遊びについては、西堀小学校にココフレンドが設置されていない。校庭で、硬球を使用した野球は、衝突時に怪我をする危険があるため難しいが、軟式ならば、できるのではないか。

市民

 軟式の使用は許可されているが、野球をする子は、つまらないと言っている。

教育長

 大勢の子どもが遊んでいる中で、(硬球の)野球をしたい気持ちは分かるが、難しいと思う。少年チームが多くあるので、そうした中で活動をすることもよいと思う。
 ココフレンドが設置されると、校庭にも指導員が付くので、西堀小学校も早期に設置されるように努力したい。

市民

 中学の部活で、遠征試合に行く際の交通について、他校ではどのような対応をしているか伺いたい。これまでは、公共交通機関や自転車の使用が基本であったが、先日、学級閉鎖の影響により参加者数が減少したため、学校に集合してから車で行くことになったと、連絡網で連絡された。スポーツ少年団に所属している保護者の中には、それが普通だと言う方もおり、部活の場合は車を出すこともあると言う方もいた。私の子は、スポーツ少年団に所属していないため、何が普通なのか分からないが、小学校から中学校に進級した保護者の方は、突然(電話が)掛ってきて、乗せていいものかと戸惑ったとの話しもあった。車を出す方の負担が気になることや、親しいだけに何かがあった場合を考えると、学校ではどのように考えているか伺いたい。

教育長

 原則は、公共交通機関、自転車の使用である。県大会、関東大会、全国大会に行く場合は、市が交通費、宿泊費を負担している。

学校教育部長

 剣道などの種目によっては、防具を運んでいただく場合がある。自転車に防具と竹刀を積むことは、非常に危険である。私が校長のときは、年度初めの部活動保護者会において、理由を説明した上で、用具の運搬に御協力をいただきたい旨、保険の件など保護者の同意を得ていた。また、一部の保護者への負担とならないようにすること。公式戦については、公共交通機関を使用することで進めている。今、貴重な御意見をいただいたので、各学校の状況を確認しながら、安全第一で、一部の保護者への負担とならないように配慮しながら、徹底していきたいと思う。

教育長

 用具の運搬については、保護者の御協力をお願いすることもある。市内6校の中学校長に確認してみる。原則は公共交通機関を使用し、遠くへ行く場合の旅費は、市が予算化している。今年度は、多くの子どもたちが関東大会、全国大会に出場し、大活躍した。

市民

 勉強のできない子について、学校でのサポートはどのようになっているか。

教育長

 子どもの学力向上の手立てについては、模索しているところである。ピアサポート制度があり、市内3大学から学生を派遣していただき、子どもを指導していただいている。埼玉大学との連携で、同大学の学生が来校して教える取組も行っている。だが、十分ではない。ピアサポーターはあるが、ランダムに派遣されるため、制度になっていない。継続した指導を行う状況にはなっていない。いないよりはいいが、より継続的に指導に当たれるようなシステムが必要である。他市では、土曜日に、退職された教諭を雇用して、あるいは学生に、塾のようなものを行っている事例がある。家庭で学習できない子が多くいるので、学校を活用して補習のような形態でできないか、考えている。

教育相談センター室長

 ピアサポーターの現状について説明する。ピアサポーターの本来の趣旨は、学力向上ではなく、人間関係の構築を主としている。大学生であるので、お兄さん、お姉さん的存在として、学校の先生とは違う方に学校へ入っていただき、人間関係をつくっていただく。今は様々な活用があってもよいので、学習面にも対応していただいている。有償ボランティアとなっており、一人の学生は週1回4時間の対応となっている。これは、大学の学業に影響がないようにするためである。市内各小・中学校からの要請を受けて、配置をしている。市内3大学、埼玉大学、近隣の市立大学から100名を超える学生に入っていただいている。来年度も同程度の学生を確保して、配置したい。校長からは週2、3回の派遣を要望されているが、限られた回数で、様々な学生に関わっていただきたい。教員志望の学生も多いので、学生側のメリットにもなっていると思う。

教育長

 ピアサポーターは、心のケアとして配置している。勉強を教えるまではいっていない。だが、中学校の状況を見ると、学習支援に関しては、もう少し力を入れなければならない。どのような形態がよいか、県内の政策を聞きながら、検討しているところである。中学生は、部活があるので忙しい。部活が終わる頃には、暗くなっているという毎日を過ごしているため、1週間のリズムの中で、自分で勉強したい、学校の施設を使用する時間は、平日は生み出せない。こうした子どもたちをどのようにフォローするか、大きな課題である。
 中央図書館の自習室は、多くの利用がある。中学生は、広い机で何人かと勉強するよりも、空間で仕切られた方がプライバシーの問題もあるので、安心できるのではないか。こうした施設を中学校に作ってはどうか、子どもたちが自分で勉強したいときは、そこで勉強できるような環境づくりを進める必要があると思う。中学校を改修する際は、こうした施設も視野に入れて改修したい。
 小学校では、授業が終わるとココフレンドとして、正規の教育課程以外で施設を活用することができる。放課後は、体育館も空いているので、こうした活用の方法を考えていくと、中学校も同様の活用の仕方があるのではないかと思っている。今後検討して、具体的に展開できればと思うので、もうしばらくお時間をいただきたい。

市民

 土曜日、日曜日に暇があると、子どもは学校に遊びに行きたいが、学校のグランドでは少年野球を行っているため、遊べない。毎週のことであるため、たまには、みんなで遊べないだろうか。また、道路で遊ぶと、周囲から危ないと言われるため、(室内で)ゲームをすることになってしまう。ストレスが溜まるようなので、一部の時間だけでも校庭で遊べるようにできないか。

教育長

 大事な提言である。本来、校庭は子どもたちのものである。いろいろな少年野球の団体があり、練習する場が限られている。野球以外にもサッカーなどの団体があり、学校の校庭を目的外利用として貸しているが、ほぼ占有している状況である。本来の目的は、学校教育である。子どもたちが遊びたいときに遊べない状況となっている。例えば、月1回は子どもたちが自由に遊べるように、目的外利用はお断りし、危険でなければ何でも遊べる校庭が必要であると思う。校長先生たちと話し合ってみたい。学校では、学校開放委員会を開いており、そこでスケジュールを決めている。そこで、月1回は校庭を空けて欲しいと言えば、本来の目的であるので、可能であると思う。団体側も練習場所がないので、学校を使用したい気持ちは分かるので、1コマでも自由に使える時間があればいいと思う。すべての子どもたちが、遊べる空間、場所を確保するべきだと思うので、検討したい。

市民

 埼玉には北辰テストがあると聞いたが、どこに申し込めばよいか。また、個々に自分の状況を聞き、親も一緒に学校(志望校)を調べて、学校に行くと聞いた。私の時代とは違うと思うが、学校でテストを実施し、だいたいの偏差値や志望校が出て、進路指導の先生と面談しながら「だいたい君たちはここ」だと言い、子どもと学校の中で、だいたいの自分の位置を決める。そして、県立一本であると難しいので、私立を併願するが、生徒も保護者も初めてのことなので分からない場合は、学校が相談に乗り「君はだいたいこのレベル」と言い、何人かの保護者で(グループを組んで)学校を下見に行っていた。漢字検定や英語検定は、学校を通じて案内があるが、北辰テストも学校を通じて案内できないか。

教育長

 子どもの成績が全体から見てどの程度なのか。偏差値でいえば、いくつなのか。それが分かれば、だいたいの志望校の検討が付く。客観性がある方がよいので、大勢が受検すれば客観性は高まる。北辰テストのような業者テストを実施して、自分の子どものレベルを見るということは、よく分かる。埼玉県の場合は、以前は全ての学校で(北辰テストを)実施していた。ところが、偏差値という問題が起こった。偏差値を輪切りにすることにより、「あなたの偏差値はいくつ」で決まってしまう。その子の可能性も、偏差値で判断されてしまうという弊害がある。偏差値教育を止めるのが県教育委員会の考えで、一切それ(北辰テスト)を禁止したことにより、学校では実施することができなくなった。そのため、学校の中でのレベルは分かるが、新座市や県全体の中でのレベルは分からないので、進路指導が出来なくなってしまった。

学校教育部長

 業者テストについて、中学校が結果を高等学校側に提示して、入試に関係させることは禁止されている。都内の私立高等学校においても、埼玉方式は受け入れていただいている。東京の生徒と埼玉の生徒が不利益になることはない。

指導課長

 ある特定の業者のテストと、もう一つ、南部校長会テストがある。このテストは、南部管内である朝霞四市と川口市、草加市、蕨市などの全体で校長先生方が中心となって問題を作成し、南部管内の中学3年生は一斉に、授業中に受験する。子どもたちの実力を図ることができる。高校に進学するために勉強するだけではなく、自分自身が勉強することにより知識を得て、成長するために勉強はある。輪切りのように、あなたはここ、というように決めつけるためだけの学力にはしたくはない。進学の情報については、中学校の各学年に進路担当の先生がいる。2年生にも進路担当の先生がいるはずなので、将来の目標から始まり、3年生になったときには、それを実現させるために高校へ進学した方がよいのかなどが出てくる。現在、98%以上の生徒が、高校へ進学する時代であるため、進路イコール進学というように、考えることが多い。高校や専門学校の情報は、3年生の進路担当の先生がよく分かっている。市内6中学校の各進路指導主事と指導課の進路担当の指導主事などが集まり、定期的に会議を行い情報の共有を図っている。塾については、いろいろなテストを多く行うことで、一人一人にあった指導を行っていると思う。塾が話している情報も、進路指導主事会で話す情報も、違いはそれほどないと思う。一つ違うことは、大手の塾は複数か所に教室があるので、試験を受けた際のデータが多くなる。豊富なデータを基にした指導は、学校よりは精度が高いかもしれない。新座市は、各学校間で連携しているので、精度は高い。進路を心配されていると思うが、合同進路保護者会を毎年開催しているが、1、2年生の保護者でも参加できるので、活用していただきたい。
 北辰テストは、内容についてではなく、多くの生徒が同一のテストを受験するので、ある基準(点数)が発生する。(点数による)スケールをつくることができるので、北辰テストは私立学校で使用されている。その子に力があるからではなく、多くの子が受けた中の何番目に位置しているか、上位に位置していることが、私立の言う「成績の良い子」になる。

教育長

 北辰テストは、学校で実施してはいけないことになっている。学校が、北辰テストの勧誘や案内はがきの送付をすることはできない。長い歴史はあるが、偏差値により人間を評価することが続いてきた。もっと人間性を含めて、人を評価するのに、偏差値だけで評価してよいのかという考え方が台頭してきた。総合的に評価するべきということになり、現在に至っている。客観的なデータのない中での進路指導は困難であるため、校長会が自主的に集まり、南部の校長会が試験を実施して、ある程度の客観的なデータを得て参考にしながら、進路指導をしている。だが、いつまで続くか分からない。(大学の)試験制度が大きく変わるので、中学生や小学生が大学入試を向かえる頃には、今とは異なる試験制度になっていると思う。普段の子どもたちの姿が反映されるよう、総合的な評価として面接が入ってくると思う。コミュニケーション能力、発想力などの、ペーパーテストのみでは測れないものも含めて評価していく機運になっている。

委員

 センター試験はなくなり、大学統一テストが始まる。このテストは、現在私立大学が行っている推薦入試と同様になる。各大学の裁量に委ねる部分が多い。私大は、定員の半数以上を推薦としている。大学も通り一遍の学力よりも、個性を発見して伸ばし、社会へ送り出したい。現在の小・中学生は、教育改革が進み入試制度が変わる中で成長していくので、業者テストに捕らわれない大学入試となる。大学検定制度で合格した子など、入口が増えているので、これまでの固定観念とは異なる入試が始まり、各大学も対応している。

4 教育委員の感想

委員

 広報にいざ2月号が各家庭に届く頃だと思うが、1面に「子どもの読書活動」が掲載されている。読書は大切だと思う。自分で本を開き、自分で調べる習慣を子どもに付けさせていただきたい。人に聞いたことはすぐに忘れてしまうが、自分で調べて覚えたことは忘れにくい。その場で疑問を解決することは大事だが、すぐに誰かに答えを聞くことやインターネットで調べることも良いが、苦労して調べることが大事であると思う。図書館に行って調べることは、調べることの楽しさや、解決した際の喜びは増すと思う。世の中では、分かりやすく、親切にという方向で進んでいるが、逆に薄れていることはそこである。苦労して、頑張って自分で調べる喜びが必要である。
 私が家庭教師をしていたとき、行った先の家には、本箱が無かった。保護者が自分で辞書を引く習慣のない家庭が多かった。子どもたちも、自分で参考書を開いて勉強することはできなかった。学校の先生や家庭教師など、人から教わらないと勉強できない。自分で参考書や問題集を開いて、自力で勉強ができるようになれば、しめたものである。自分で勉強できる力を養いたいと思う。
 ソーシャルネットワークの情報は、その場の一時的な解決には便利であるが、その情報は使い捨てである。今、インターネットで調べられることは、5年後にそのホームページがある保証はない。図書館にある本は、ハードルが高い。本は、消失しない限りは何年も残るので、出版社は責任を持って社会へ送り出している。だから、本の情報には、責任がある。学生に課題を出すと、インターネットで検索してヒットすると、飛びつく。例えば、「小林一茶の俳句について調べろ」と言うと、「小林一茶」「俳句」「研究」(を検索語として)見つけてくるが、それは隣のおじさんが趣味で掲載したホームページかもしれないと学生には言っている。何の根拠もないことを書いているかもしれない。インターネットの情報を使うときは、公的な機関で問合せのできるところを使うように指導している。インターネットの情報と本を上手く使っていただきたい。
 名作や古典は、読み継がれている。なぜ読み継がれているかは、必要とされているからである。保護者の方が子どもの頃に読んだ本が書店にあれば、それは良い本だと思う。世界名作や日本名作といわれているものは、必要があるから残っている。そうした本を、皆さんも子どもと一緒に楽しまれてはどうか。使い捨て情報が氾濫する今の時代だからこそ、新座市は中央図書館が充実しており力も入っているので、小・中学校時代に自分から本へ手を伸ばして本を読める子どもを育てられると、その子は幸せである。本日は、読書の大切さを話させていただいた。

委員

 今日は珍しく制服の問題が出たと思う。女子にとって中学校、高校の制服は、大きな問題である。皆さんの気持ちは分かるが、難しいかなと思いながら聞いていた。
 部活の送迎についての話しがあったが、私は小学校で剣道を教えているが、中学校の保護者から必ず受ける相談がある。(送迎する)車を出せる保護者はよいが、それを当然のごとく言われると、仕事の都合や車を運転できないと負担となるので、何とかできないかと相談された。見ていると、遠征が多く県外にも出ている。朝4、5時の出発もあることから、保護者にとっては、スポーツ少年団ではないので負担になると思う。学校の先生方と話し合われる方がよいのではという感じを受けた。
 昨年の12月22日に配布された野寺小だよりに掲載されている校長の言葉で、「今年の野寺小を表す漢字は、力です。」というテーマで書かれている。教師の授業力、子どもの表現力、保護者・地域の協力があっての教育力が学校を支えます。というような文章を書いている。簡単に3つの項目で全部を表している。本日の教育懇談会を見ていても、保護者の力が子どもにとって大きいと思う。これからも、そういう目で学校を見ていただきたい。

委員長

 本日は、見落としていた、あるいは、見落としがちな事項について、御指摘をいただいた。すぐに改善できるものと、何点かはこれから検討するものもあった。月1回、自由に子どもが遊べる環境をつくれないかということと、中学校の学習支援のあり方を一歩進めたいという思いを強く持っている。新座の一つの課題でもあるので、本日御意見を頂いたので、進めてまいりたい。

5 あいさつ

 私も子どもを持つ親であるが、いろいろな事に悩む、苦しむことが多くあると思いながらも、子育てできる喜びを感じながら、生活している。子どもたちに伝えたいことは、何のためにそれをするのかを念頭におき、すべてのことに向かいなさいと言っている。何のために高校へ行くのかをしっかりと考えながら、自分の行く先、行うことを決めてくれと言っている。親が変われば、子どもが変わる。子どもが変われば、未来は変わる。子どもの一番の手本は、親だと思う。子どもに恥じないような生きざまを見せるように、日々生活することにしている。
 本日は、御多忙の中、御参会を頂き感謝を申し上げる。また、短い時間の中であったので、思いを伝えきれない方もいると思うが、頂いた御意見は教育行政に反映させたい。
 御参会の皆様には御自愛を頂き、お子様としっかりと向き合い、愛情を注いで頂くことをお願いし、閉会の挨拶とさせていただく。


教育懇談会