本文
平成30年10月24日(水曜日) 午後1時30分から午後3時まで
大和田公民館 研修室
11名
金子教育長
金子教育長、鈴木教育長職務代理者、脇田委員
戸川教育総務課総務係長
渡辺教育総務部長、金子教育総務部副部長兼生涯学習スポーツ課長、鳥之海教育総務課長、新井中央公民館長、山崎中央図書館副館長
梅田学校教育部長、杉原学校教育部副部長兼学務課長、大井教育支援課長、浜田教育相談センター室長
森山教育総務課副課長兼管理係長、畑教育総務課主事
本日は、大変御多用の中、御参会いただき感謝する。教育懇談会は皆様からの意見、要望、提言を教育行政に反映する場として各中学校区で年3回開催している。現在、市役所では予算編成中であり、皆様に意見を頂き、予算に反映できれば様々な事業ができる。日頃から子どもたちの教育環境の整備については努力しているが、限られた予算であるので行き届かない点があるかと思う。皆様から御提言を頂き、反映していきたい。
限られた時間ではあるが、忌憚のない意見、要望、提言を出していただきたい。
これから簡単に新座市の教育行政について説明申し上げる。御存知かと思うが、和光市で中学生が祖父を殺害するという事件があった。その他にも建築業者の耐震偽装問題など、心配な事件が多くある。新座市の小・中学校でダンパーを使った施設はなく、市役所は免震構造である。
まず、教育環境の整備についてだが、年度の予算を組みながら順次進めている。かつて、急激な人口増加に伴い数年の間に学校を増やした。その関係で、改築・改修も同時期に何校も必要となり、現在その対応をしている。昨年度、新堀小学校の給食室の大規模改修工事を行い、給食室にも冷房設備を設置した。今年は、池田小学校の給食室を夏休み中に改修した。これから計画的に改修工事を進めていく。今年の夏はとても暑く、プールを中止して御迷惑をお掛けすることもあった。教育環境を維持するためにはエアコン設備が必要となっており、本市では平成23年に導入して7年が経った。色々と調べてもらった結果、フィルターの掃除は行っているが、その奥の冷却する部分が汚れてきており、本来の能力を発揮できない状況にあることが分かった。それをクリーニングするには3,500万円程費用がかかる。1年で全校はできないので3年計画で実施し、夏の暑さ対策にはなると思う。
次に、子どもの放課後居場所づくり事業(ココフレンド)を進めているが、まだ残っている学校が6校ある。平成32年度には全校で設置するため準備を進めている。ココフレンドを実施するためには、地域の方々の御協力がないと進まない。来年度は2校の開設を予定している。放課後子どもたちが、家に帰っても誰もいないという状況は避けたい。また、長期休みの時は午後も開設できるようにしていきたい。女性の社会進出ができるような環境づくりを教育委員会でも支援していければと思っている。
また、本年4月に全校をコミュニティ・スクールに指定したが、仕組みが浸透していないので、説明会を開く計画がある。これまで学校評議員を設置していた。これは学校長が学校評議員に相談をして意見を頂くシステムである。評議員に権限はなく、校長の要請に対して助言をするというあくまでも補佐的な存在であった。学校運営協議会というものは、校長の学校経営方針を承認する承認権を持っている。コミュニティ・スクールは地域で学校を作る事業であるので、教職員の人事に関する権利も持っている。これを上手く活用して、地域の学校として育てていけるかはその地域に掛かっている。保護者や地域の方の知恵を出していただき、連携して学校を作っていければと考える。教員だけが子どもの教育に関わっていくのではなく、保護者や地域も一緒になって関わっていく環境を作っていきたい。
本市には色々な施設がある。中央図書館は小さな子どもたち向けの講座も開いており、学校に出向いて子どもたちに読み聞かせや本の貸出をしている。そういった施設を大いに活用していただきたい。また、公民館はコミュニティセンターを含めて8館あるので、様々な事業をしている。是非、足を運んでいただきたい。本市の公民館活動は表彰されたこともあり、大変素晴らしい。しかし、昭和の時代に中心となって活動していただいていた方々が高齢化し、解散する団体も出てきている。もっと、様々な世代の方に活用していただければ有難い。
学校においては、いじめ問題についてきめ細かくアンケート調査や学校訪問を行っているが、なかなか根絶できない状況である。いじめは早期に発見し、早期に手を打っていくことが何より大事であり、些細なことでも御連絡を頂き、早期に対応できる体制を整えたい。重篤な事態にならないように心掛けていきたい。
教育委員会としてはみなさまの声をしっかり聞きながら、教育行政を進めたいので、忌憚のない意見を頂きたい。
(1)第二中学校の校庭について、水はけが悪い。雨が降った後は池のようになってしまい、部活動の前にスポンジで水を吸って、三角コーナーでスポンジを絞り、それを運ぶ作業を行っている。そうすると、水がなくなるまでに部活動の時間が終わってしまい、練習の時間が短くなっている。是非、来年度予算で改修をしていただきたい。
(2)外の空調の配管の継ぎ目から水漏れがひどく、青バケツを置いて対応している。
校庭の件について、抜本的に水はけの問題を解消するには、面積にもよるが、1億2千万円くらいかかるため、計画的に市の基本構想・基本計画の位置付けに従って行っている状況である。しかし、例えば、水はけの悪い原因が周辺の側溝の詰まり等の簡単に対応できるものは随時対応していく。また、第二中学校区は周辺のコンクリート化が進んでおり、防災計画の中で第二中学校の校庭は水を蓄える貯留の位置付けになっている。しかし、授業や部活動に支障が出ることは問題なので、現場を確認し対応したい。
空調に関しては、冒頭で教育長からもあったように計画に基づき順次作業を行っているが、急なトラブルなどは随時対応している。第二中学校の配管の水漏れについては、確認し、修理をする。
空調の配管から水漏れがあるというのは故障として対応する。
校庭の水はけの悪さについてだが、学校によっては地域に降った雨を一度貯水をする仕組みになっている。一度に川に流れると洪水になるため、学校の校庭に貯留し、少しずつ流していくようにしている。第二中学校の校庭も防災計画の中でそのような位置付けになっている。
(1)教室内で天井から雨漏りがあり、蛍光灯がショートするのを防ぐために電気を消したり、教室を移動して対応しているが、直してほしい。
(2)校庭の芝生の水はけが悪い。運動会前日に雨が降り、芝生部分に水が溜まってしまい、運動会の開始時間が遅れた。
(3)トランペット鼓隊が使う楽器が古いので、どうにかならないか。
(4)特別支援学級での授業にタブレット端末を取り入れてほしい。
まず、教室の雨漏りについてだが次年度予算で屋上防水工事を検討している。今年度、西堀小学校と第三中学校で行ったもので約7千万ほどかかる。これまでもその都度対応してきたが、多くの小・中学校で老朽化が進んでおり、全面的な改修はできていない。次年度予算が確定したら、行いたい。
芝生部分の水はけの悪さは学校からも聞いているため、側溝などの排水を促すものの設置を検討している。
トランペットについては、学校の備品という扱いになり、市内小・中学校23校から様々な要望を頂いている。予算の規模もあるため、優先順位をつけながら購入している。一斉に買い換えるのは難しいので、順次対応していきたい。
平成32年度からプログラミング教育が始まるため、教育委員会としてもコンピュータ室以外で使えるタブレット端末を導入したいと考え、市の財政部と調整をしている。現在、次年度予算を作成中であるが、各校に少なくとも1クラス分程度のタブレット端末を設置することを検討している。学校で使うためには、それなりに性能が高いものを入れる必要があり、タブレット端末以外にも保管庫や充電器具なども含めると1校4百万円ほどの経費がかかる。雨漏り対策の改修や、ブロック塀の点検・改修に総額で2億円から3億円かかるため、直ちに対応が必要なものから行っている。
限られた予算の中で、どの施策から行うか選択が必要だが、学習環境に直結している雨漏り対策などから早急に対応していく。ブロック塀など、新たな課題も多く出てきている。ブロック塀に関しては、全ての学校で、保護者の方に御協力いただき点検作業は終了している。大和田小学校や東野小学校、第二中学校のブロック塀は改修の必要があることが分かっている。国の補助金も見込みながら工事を進めていく。
タブレットに関しても、新しい時代には新しい道具が必要である。予算は限られているが、必要なことに使っていこうと考えている。
(1)交通指導員が休みがちで教職員と保護者の負担が大きい。代わりの交通指導員を配置してもらえないか。
(2)新開小学校のトーテムポールはいつ撤去されるか。
(3)給食室に空調を入れてほしい。
(4)校庭にある防球ネットが古くて垂れ下がっているロープがある。児童の首が引っかかる恐れがあるので直してほしい。
(5)クラブ活動の終了時刻が遅い。18時以降は学校の電話も繋がらないため心配になる。
交通指導員に関しては交通防犯課の管轄になるため、欠員の補充は速やかにやるようお願いする。
校門横のトーテムポールは今年度中に撤去することになっている。
部活動について国でガイドラインが出され、県からも活動方針が示された。それに沿って教育委員会でも市内の中学校の部活動について、学校長も含め、話し合いを行っているところである。今年中には意見をまとめたものを学校に周知する予定で、それを基に各校で活動方針を立ててもらう。
しかしこれは中学校の部活動についてであって、小学校のクラブ活動においては細かい規定がない。市内の一部の小学校では活動時間を定めているところもある。校長会などで情報を共有し、児童の安全を最優先に話し合いをしていく。
防球ネットについては、至急現場を確認し、修理が必要であれば行う。
(1)外灯をつけてほしい箇所に樹木があり、明かりが届きにくくなっている。
(2)台風によりプールの目隠しが飛んでしまった。
(3)校内の電球で、切れたまま交換されないものがある。
樹木の剪定については教育委員会でも認識をしているが、剪定が必要な部分が多く、予算が足りていない。今すぐに対応することはできず、少しお待たせしてしまうことになるが、順次対応していく。
プールの目隠しについても、来年度の水泳のシーズン前には修繕する予定になっている。
脚立で届かない箇所の電球交換に関しては、教育総務課に言っていただき、業者にお願いすることになっている。工事費が5万円以下の場合にはすぐに対応できるので、無理をせず、連絡を頂きたい。
産業フェスティバルで児童が盗撮された。保護者同士で連携して防ぐことを試みたが限度がある。警備員ではなく、警察を配備してほしい。市でも安全対策を強化できないか。
産業フェスティバルについては、安全対策委員会が設置されており、警察や交通安全協会、県南西部消防本部などが連携して対応している。写真撮影を禁止にすると、保護者の方も写真撮影ができなくなってしまう。市のイベントに毎回警察を配備することも難しい。成人式の警備など、何度か新座警察署と話をする機会があるので今回の件を伝えておく。関係部署にも情報共有をし、注意喚起をしていく。
授業で使用する電動糸ノコの数が足りていない。
1クラス全児童数分の道具を用意できればよいのかもしれないが、電動糸ノコに関しては怪我の心配があるため、安全面を考慮した台数を使用している。教育委員会で台数を指定しているわけではないので、学校と相談し、適当な台数を用意するようにする。
通学路の途中、私物が歩道に大きくはみ出している家がある。通学路の安全チェックをする度に交通防犯課に要望を提出しているが改善されない。危険なので、何とかしていただけないか。
市の判断で無断で片付けることはできないが、防犯上危険であることは交通防犯課や危機管理課に情報共有する。
不審者情報について、情報が流れてくるものとそうでないものがあり、学区内でも学校によって違いがある。不審者情報に関しては、学区に関係なく市内小・中学校には情報共有をしてほしい。
教育委員会から、各小・中学校へは一斉に連絡をしている。ただ、市内の不審者情報を全て周知しているわけではなく取捨選択をしている。また、不確かな情報に関しては、現場近くの学校に連絡をするなど、その都度対応をしている。こちらとしても、必要な情報が保護者の方に届くように対策を講じていく。
通常の不審者情報に関して、注意喚起をすることはできるが、その後の情報を流せないことが多い。そのため、不審者情報を全て周知すると不安を煽ることになる。教育委員会では学区を基準に判断をしている。
様々な御意見を頂き感謝申し上げる。私ども教育委員は年に1度、教育行政視察で他県に行かせていただいている。それぞれの地域の特色を見ることで刺激をもらっているが、新座の教育も負けていないと行く度に感じる。学校での教育に関しては、教員が試行錯誤しながら進めている。家庭での教育も家庭内で、それぞれのやり方で進めてほしい。
本日は、御多忙の中、御参会を頂き感謝を申し上げる。本日頂いた御提言は、子どもたちの安全と教育環境の充実、教育状況の改善について大変貴重なものであった。今後の教育行政に活かしていきたい。子どもたちとのコミュニケーションを大事にし、日頃の思いを是非伝えていただきたい。そして、子どもたちの考え、思いを聞くようにしてほしい。
御参会の皆様には御自愛を頂き、なお一層の御健勝を祈念し、閉会の挨拶とさせていただく。