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農業者の皆様へ 降雪に対する農作物等技術対策について

ページID:0054694 更新日:2017年1月25日更新 印刷ページ表示

降雪に対する農作物等管理技術対策について

埼玉県農林振興センターから、以下のとおり降雪に対する農作物等技術対策が提供されましたので、参考にしてください。

最新の気象情報に留意し、以下を参考に技術対策を実施してください。

事前の対策

共通事項

1 融雪水が流入したり、湛水しないよう施設やほ場周辺に排水溝を設置する。
2 予め除雪計画を立て、除雪作業に支障となるものは移動させる。

農業用ハウス

1 積雪による被覆資材のたわみが雪の滑落を妨げるため、適切な展張となるよう取付金具の調整等を行う。
2 被覆の外部に設置したネットや遮光資材は、雪の滑落を妨げるため撤去する。
3 ハウスの補強資材や固定部品にゆるみがないか点検する。
4 暖房機を点検するとともに、燃油残量を確認し必要に応じて補給する。
5 ヒートポンプは室外機が雪に埋まると機能しなくなるため、点検や除雪対策の準備を行う。
6 除雪作業により燃料パイプなどが損傷しないようカバー等で保護する。
7 積雪により負荷のかかる箇所に支柱や筋交い等で補強する。

大雪が予想される場合は、緊急的な補強としてハウス内に支柱を取り付ける方法もあります。

補強の詳細は「大雪による園芸用ハウスの被害調査結果と対策」をご覧ください。

http://www.pref.saitama.lg.jp/b0909/housuchousa.html

野菜

小型トンネルはひも等による補強や被覆資材のたわみが無いように点検する。

花植木

1 施設栽培では共通事項及び農業用ハウスに示した対策を講じる。
2 植木類では、枝の折損及び倒伏等の恐れがあるので、幹の支柱や枝に添木等を行
う。

果樹

1 多目的防災網や防鳥網を展張してある園では、積雪による施設及び樹体の被害を回避するため、早急に取り除くか、棚上になるべく小さくして収納する。
2 果樹棚や支柱を補強する。
3 整枝せん定作業を早く行う。
4 立木仕立てで雪が枝に積もり、枝の折損や裂傷が予想される場合は、支柱等で補強する。

降雪時の対策

共通事項

降雪中、降雪後は人命最優先とし、大雪で施設倒壊が危惧される場合には、施設内には立ち入らない。

1 融雪水が流入したり、湛水しないよう施設やほ場周辺に排水溝を設置する。
2 施設の破損、倒壊等が生じ、被害が軽微であった場合には、早急に修復を行い、施設内温度の確保に努め、低温による栽培作物の生育障害・枯死等の被害を防止する。
3 一部損壊を受けた施設内の作物はトンネルやべたがけ等で被覆し、保温する。
4 積雪により停電が発生する恐れがあるため、電源や設備の状態に注意する。

農業用ハウス

1 加温設備のあるハウスでは、カーテンを開け、暖房機を運転してハウス内の暖気を拡散し、屋根や谷部の融雪を促進する。
2 加温設備のないハウスでは、カーテンを開放し、地熱の放射により、融雪を促進する。
3 雪が積もったら、速やかに雪下ろしや除雪を行う。
4 ハウスサイドの積雪が多くなると、屋根の雪とつながり雪が落ちなくなるため、ハウスサイドの除雪を行ってから上部の雪を下ろす。
5 積雪が偏ると、荷重バランスが崩れ倒壊の危険が増すため、ハウスの両側から均等に除雪する。
6 除雪の際には、電気配線や燃料の配管を傷つけないよう注意する。
7 ヒートポンプは室外機が雪に埋まると機能しなくなるため、室外機周りの除雪を行う。

野菜

1 施設栽培の果菜類
(1) 降雪後の急速な天候回復に伴って、葉や果実に日焼けを生じることがあるので、温度管理に注意するとともに、急激な換気はしない。
(2) 降雪に伴って日照不足による草勢低下が心配されるため、摘葉を控えるなど、葉面積を確保して草勢を維持する。
2 トンネル栽培
(1) こまめに雪かきを行い、つぶれないよう努める。
(2) 茎葉が損傷した場合、収穫・出荷に当たっては丁寧に調製を行って品質保持に努める。

花植木

1 施設栽培では共通事項に示した対策を講じる。
2 降雪後の急速な天候回復に伴って、花や葉に日焼けが生じることがあるので、温度管理に注意するとともに、急激な換気は避ける。
3 降雪や積雪等で日照不足となり草勢低下や病害が心配されるため、草勢を維持するため液肥や病害虫の防除をして草勢を回復するよう管理する。

果樹

1 常緑果樹はできるだけ早く除雪を行う。また着雪による枝葉の折損、下垂を防ぐため、できるだけ雪を落とす。
2 枝折れ等が発生した場合は、樹体の損傷程度に応じて、折れているところで切り直し、癒合剤を切り口に塗布したり、ボルト等を使った損傷部の癒合を図るとともに、病害の適切な防除を行う。

畜産

1 畜産は換気が不十分になるので換気扇、窓の開閉をこまめに実施して、畜産環境の悪化によって生産性が低下しないようにする。

2 除雪作業は、周囲の安全に十分配慮して行う。特に建物内に家畜が居ない場合、内部からの家畜の放射熱がないため、屋根の滑雪が起こりにくくなるため、積雪に注意が必要。

3 畜舎等から異音等がないか巡視を強化する。異音等が聞こえた場合は直ちに避難する。

 

御不明な点は、最寄りの農林振興センター農業支援部までお問合せください。

農薬はラベルに記載されている適用作物、使用時期、使用方法等を十分確認の上、最終有効年月までに使用してください。農薬の最新情報については、農産物安全課のホームページでご確認ください。

http://pref.saitama.lg.jp/a0907/nb/arfdnouyakutourokuhenkou.html