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今回は、平成18年11月にクラブを発足し、現在、にいざほっとぷらざで主に日本語を第一言語としない小中学生の学習指導を行う「こどもの日本語クラブにいざ」を取材しました。
活動の内容は、日常生活・学校生活で必要となる日本語や文化習慣の基礎について、「聞く」「話す」「読む」「書く」を基本とした日本語指導を行うとともに、進路指導のサポートなどを行っています。
成長途中の子どもたちへの日本語指導法は、成人を対象とするものとは全く異なるそうで、日本語の基本を指導しつつ、各教科で絶対に必要とする語彙(ごい)や文型を並行して指導したり、早い段階で漢字指導を行ったりするそうです。
「子どもたちを指導していると、ある日突然スラスラと日本語を話し始めるようになる。もちろん、学習の積み重ねの結果ですが、そんな姿を見られることが嬉しくてたまらないんです。」と笑顔で語ってくださった代表の中村さん。
また、日本語がわからないという理由で目指す高校を諦めたり、レベルを下げざるを得ない子もいるそうで、「子どもたちが自分の学力に合った学校を選ぶことができるように学習指導を続けていきたい。」と熱く語ってくださったメンバーの佐藤さん。
活動の様子
メンバーには専門的な資格を持つ方はおらず、実際に子どもたちと触れ合いながら、必要だと感じた事やわかりやすい伝え方などを直接感じ取り、試行錯誤しながら取り組まれているそうです。
例えば、同じ中国出身の子どもでも、住んでいた地域が違うと言葉や文化も異なるので、出身国の事情などについて最低限の事は知っておきたいと、自らも日々勉強を重ねているとのこと。
クラブでは現在、専業主婦や定年退職後の男性などの大人、大学生、高校生合せて約10名が子どもたちの指導をしており、学生メンバーの中には自身がこのクラブで学習していたOB、OGもいます。
「OBやOGが実際に自分たちが学校生活や受験などで苦労した体験などを後輩たちに伝えてあげている姿を見られることがうれしい。」と代表の中村さん。
「こどもの日本語クラブにいざ」は、随時メンバーを募集しています。資格などは特に必要ありませんので、子どもが好きな方、日本語教育に興味のある方は、コミュニティ推進課ボランティア・地域活動支援室まで問合せください。
平成24年2月20日 記:ボランティア・地域活動支援室