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令和7年は松永安左ヱ門(耳庵)氏の生誕150周年にあたります。これを記念し、歴史民俗資料館では企画展示を実施いたしますが、関連イベントとして講演会を実施します。
松永氏は、長崎県・壱岐島(現・壱岐市)の出身で、電力分野で名を馳せた実業家です。戦前・戦後の活躍から「電力王」、「電力の鬼」と称され、後に功績が評価されると、戦後初の勲一等瑞宝章が贈られました。
また、文化人としての一面を有しており、60歳から始めた茶道はわずか数年で上達し、近代三茶人の一人と称されるまでになりました。松永氏が蒐集した茶道具や骨董品は各地の博物館や美術館で現在も受け継がれています。
松永氏は、戦中に電力分野の第一線を退き、別荘地であった柳瀬山荘で茶の湯三昧の生活を送りましたが、自らの茶事を披露することは多くはありませんでした。今回の講演で取りあげる『雲中庵茶会記』は木工芸家であり茶人でもあった仰木政斎が参席した茶会や自身が開いた茶事を詳細に記録した史料であり、近代茶道史研究において貴重なものです。本書には様々な数寄者茶人が出てきますが、最も多く名前が出るのが松永氏でした。今回の講演会では松永氏の研究者である福岡市美術館の学芸員をお招きし、「柳瀬山荘時代の松永」をテーマに講演していただきます。
令和7年12月20日(土曜日)午後2時から4時まで
※開場は30分前から
福岡市美術館 学芸員 後藤 恒(ひさし)
新座市立歴史民俗資料館(れきしてらす) 会議室
70名(申込み多数の場合、抽選となります)
電子申請での申込み ※11月14日(金曜日)まで